豊かな世界が楽しめるおすすめの児童書
赤ちゃんから小学生、中学生くらいまでの子どもたちに合った本を児童書と総称します。対象年齢を目安にして、それぞれの読書経験や興味関心に合わせて作品を選ぶと良いでしょう。
児童書には、絵本や童話はもちろん、子ども向けに抄訳された小説や伝記なども含まれます。ここでは、ロングセラーから最新作まで幅広くラインナップ。児童書選びの参考にしてみてください。
おすすめの児童書《低学年》
相撲の迫力や面白さを感じるおすすめの児童書
まずは、小学校1・2年生の低学年から楽しめる人気の児童書から見ていきましょう。
小学生になったとはいえ、低学年はまだまだ絵本が楽しめる年齢でもあります。
『はっきょい どーん(やまもと ななこ)』は、日本の国技でもある相撲をテーマにした絵本です。
迫力のあるタッチの絵と共に、横綱相手に頑張る小結・明の海に自分自身を重ねて読むお子さんも多い人気作。読み聞かせにもおすすめです。
ユニークな作品が堪能できるおすすめの児童書
リアルなペイント作品で知られる新進気鋭のアーティストによるユニークな写真絵本『じゃない!(チョーヒカル)』も、低学年に人気の児童書です。
絵本の構成は、作品の写真を見てからの答え合わせ、という流れになっています。
想像が裏切られる気持ちよさに、子どもたちも夢中になるでしょう。読み聞かせでも盛り上がるのでおすすめです。
古いものを慈しむ心が伝わるおすすめの児童書
続いてのおすすめ児童書は、絵本の『あなふさぎのジグモンタ(とみながまい/たかおゆうこ)』の主人公は、クモです。
ジグモのジグモンタは洋服の穴をふさぐ穴ふさぎ屋さん。
古いものを慈しんで使い続けることの意味や大切さ、自分の手を使って物を作る喜びなど、子どもたちに伝えたい大切な思いを伝えてくれます。
ロングセラーで愛されているおすすめの児童書
『エルマーのぼうけん(ルース・スタイルス・ガネット/ルース・クリスマン・ガネット)』は、1948年にアメリカで発表されたロングセラーの人気作品で、日本では1963年に翻訳された名作中の名作です。
主人公は、9歳の少年エルマー。この作品には、『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』と2冊の続編があります。どれもおすすめの人気児童書です。
自分自身の大切さを感じるおすすめの児童書
『あしたもオカピ(斉藤倫/fancomi)』は、オカピという不思議な動物が主人公の児童書です。
シカにもウマにも似ているところがあるし、シマウマっぽいところもあるし、ロバにも似ている。そんな珍獣オカピが、動物たちの願いを聞いて回ります。
動物たちがそれぞれ願いを持っていること、どっちつかずの自分に自信が持てなかったオカピの思いが響いてくる作品です。
低学年のリアルな気持ちを描くおすすめの児童書
続いてのおすすめ児童書は『しらゆきちりか ちっちゃいな(薫くみこ/大島妙子)』です。
後ろの席の男の子がライオンに見えてしまうちりかちゃん。ライオンのせいで、学校にも行きたくなくなってしまいます。
ちょっとしたことでも気になってしまう小学校の低学年の子どもたちに読んでほしい人気の児童書です。
シリーズで読み進めたいおすすめの児童書
巻数を重ねたシリーズものの児童書も人気があります。
『かいけつゾロリ(原ゆたか)』シリーズは、2021年7月に新刊の69巻が発行された名作ベストセラーです。アニメにもなっています。
主人公はキツネのゾロリ。双子のイノシシの子分やオオカミの山賊など、人気キャラクターもたくさんいます。
1巻から読まなくても楽しめるので、気になる巻から手に取ってみて下さい。
おすすめの児童書《中学年》
生き物の不思議な数を知るおすすめの児童書
続いては、小学校3・4年生の中学年から楽しめる人気の児童書から見ていきましょう。
中学年になっても、絵本はまだまだ人気です。読み聞かせをしてあげてもいいですね。
『ライフタイム:いきものたちの一生と数字(ローラ・M. シェーファー/クリストファー・サイラス ニール)』は、さまざまな生き物の一生にまつわる数字を取り上げた名作です。
死について考えさせられるおすすめの児童書
稀代の天才詩人と人気漫画家が共作した美しい絵本『かないくん(谷川俊太郎/松本大洋)』も、中学年におすすめの児童書です。
子どもたちにとって、あまり身近なものとは言えない「死」をテーマにしています。
美しい言葉で紡がれて静かに進んでいくストーリーと、真剣な顔つきの少年少女の絵が印象的な名作絵本です。
主人公の知恵比べが楽しいおすすめの児童書
『大どろぼうホッツェンプロッツ(オトフリート・プロイスラー)』は、全3部作のロングセラー作品です。
少年カスパールと大どろぼうホッツェンプロッツとの知恵比べが描かれます。魔法使いや妖精とったファンタジー要素や冒険要素も盛り込まれた名作です。
NHKをはじめ、いろいろな劇団でも人形劇になっているほど人気があります。
シリーズで読み進めたいおすすめの児童書
『ぼくは気の小さいサメ次郎といいます(岩佐めぐみ/高畠純)』は、SNSのないクジラ海を舞台にした物語です。
顔が怖いせいで友達がいないサメのサメ次郎が、ある日1通の手紙を拾います。
『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』から始まったクジラ海のストーリーは、2021年10月に新刊『あっしはもしもし湾にすむカメ次郎ともうします』が出るのでチェックしてみて下さい。
お引越しでのお別れを描くおすすめの児童書
続いてのおすすめは、2021年5月に出版された新刊『さよならのたからばこ(長崎夏海/ミヤハラヨウコ)』です。
島から東京へ引っ越しをする女の子が主人公。大勢の人がお別れ会に来てくれたのですが、仲良しの男の子だけが来ませんでした。
引っ越しや転校によるお別れ、という子どもにとっての大事件をテーマにした児童書です。
動物好きな子どもたちにおすすめの児童書
『新訳 ドリトル先生アフリカへ行く(ヒュー・ロフティング)』は、1920年に刊行されたロングセラーの名作児童書の新訳です。
世界でただ一人、動物と話ができるドリトル先生の物語は、全12巻の長編児童書。
すべての漢字にルビが振られている角川つばさ文庫なら、小学校中学年でも十分読みこなせるでしょう。
知的好奇心が刺激されるおすすめの児童書
『へんななまえのもの事典(グラフィオ/さがわゆめこ)』は、子どもも大人も楽しめる本です。
生き物、植物、地名や人名、物事といったジャンルごとに、変な名前を紹介していきます。ユニークなイラストと共に、知的好奇心を刺激してくれる本です。
大人が読んでも、雑学ネタとして楽しめるでしょう。家族での団らんタイムにもおすすめです。
おすすめの児童書《高学年》
大切なメッセージが伝わるおすすめの児童書
Iwanami Shoten/Tsai Fong Books
続いては、小学校5・6年生の高学年が楽しめる人気の児童書から見ていきましょう。
高学年になると、読書体験が豊富な子どもたちは大人と同じ作品も読めるようになります。
『星の王子様(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)』は、1943年に出版された世界的ロングセラー名作です。
「大切なものは目に見えないんだよ」という有名なフレーズをはじめ、胸にしみるストーリーがおすすめです。
ジブリ映画の原作でもあるおすすめの児童書
『ゲド戦記(アーシュラ・K・ル=グウィン)』も、ロングセラーの名作です。
1968年から2001年まで書き継がれ、ジブリ映画の原作にもなりました。全5巻の長編作品ですが、1つずつ独立した物語としても楽しめます。
1巻目『影との戦い』は魔法使いゲド少年期から青年期の物語。2巻目「こわれた腕輪」は大巫女テナーが主人公となります。
ファンタジーの古典として、世界中で愛されている名作です。
ロングセラーの名作としておすすめの児童書
高学年向きのおすすめの児童書として『モモ(ミヒャエル・エンデ)』も外すわけにはいきません。
こちらは1973年にドイツで出版されて以来、世界各地で翻訳され読み継がれている名作です。不思議な少女モモと時間泥棒との対決が描かれています。
「時は金なり」ということわざを児童文学として提示している作品でもあり、哲学的な問いかけは子どもたちの胸にも響くのではないでしょうか。
シリーズで読み進めたいおすすめの児童書
『獣の奏者(上橋菜穂子)』は日本を代表するファンタジー作家の代表的名作の1つです。
高学年向けには、青い鳥文庫に収録されたこちらがおすすめです。
人間に慣れない不思議な獣「闘蛇」と10歳の少女エリンの物語が、漢字に総ルビで全8巻になっています。
もちろん単行本や講談社文庫を手に取ってもOKです。この作品は、コミカライズもされています。
心の成長の過程が描かれるおすすめの児童書
『おいで、アラスカ!(アンナ・ウォルツ)』は、12歳の少女パーケルと13歳の少年スフェンが主人公。
少女が飼っていたゴールデンリトリバー・アラスカを手放さなければならず、持病を持つ少年が介助犬としてアラスカの新しいオーナーとなります。
二人はお互いが抱いている複雑な思いや事情を知りません。生きることに不安を感じている二人が、不安を乗り越える勇気を持つまでのプロセスが胸に響きます。
ミステリーが高学年に人気のおすすめの児童書
謎解きが楽しいミステリー作品は、血なまぐさい描写が気になる人も多いかもしれません。
高学年の児童も安心して楽しめるミステリーと言えば『名探偵夢水清志郎事件ノート(はやみねかおる)』シリーズが人気です。
第1作の『そして五人がいなくなる』は1994年に刊行されました。以来2009年まで15年にわたって書き継がれてきた人気シリーズです。
他に、宮部みゆきや東野圭吾といった人気作家の短編集もおすすめです。
大人にも読んでほしいおすすめの児童書
最後のおすすめしたい『二番目の悪者(林木林/庄野ナホコ)』は、全国学校図書館協議会選定図書(小学校高学年・中学生向け)にも選定されている絵本です。
ライオンが主人公で人間は登場しませんが、私たちが暮らす現代社会のありようが反映されています。
帯に書かれた「考えない、行動しない、という罪。」といキャッチコピーが沁みる名作です。
おすすめの児童書で心を豊かにしよう
読書は子どもの思考力や集中力にも効果があるといわれています。また、多種多様な登場人物に触れること、さまざまな世界に入り込むことで、心も豊かに育つでしょう。
ロングセラーの名作、シリーズが続く人気作、話題の新刊と幅広いラインナップで取り揃えたおすすめの児童書の中で、気になる作品があればぜひチェックしてみてくださいね。小学生の間は、大人による読み聞かせもおすすめです。
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