桜にまつわる言葉とは?
冬の厳しい寒さが落ち着いてきて、暖かくなってくると花を咲かせ春の訪れを教えてくれる桜の花。桜は日本の国花にもなっていて、多くの日本人に親しまれてきました。
今回は、桜にまつわる素敵な言葉をご紹介します。すぐにイメージできる桜にまつわる言葉はありますか?桜の開花具合を連想させる言葉から、有名な日本人が残した名言やかっこいい四字熟語まで、幅広く集めました。いろいろな言葉を知って、桜の咲く時期を楽しみましょう。
桜にまつわる言葉|様子を表す言葉
はじめに、桜の成長や状況を連想させる言葉をいくつかご紹介していきます。春のニュースや普段の会話の中でときどき出てくる桜にまつわる言葉ですが、本当の意味を知らずに使っている言葉もあるかもしれません。
桜にまつわる言葉を改めて知って、使ってみたり言い換えてみたりすると春をもっと楽しめますよ。綺麗に咲き誇る桜を想像しながら、桜にまつわる言葉をチェックしてみてくださいね。
朝に咲いている美しい桜「朝桜」
「朝桜」は、朝方に露を帯びて咲いている綺麗な桜を意味する言葉です。桜にまつわる言葉と言えば、朝桜の反対語である夜の桜の花を意味する「夜桜」はよく耳にしますが、朝桜という言葉は使ったことがない方も多いのではないでしょうか。俳句の世界ではよく使われる言葉なので、覚えておくとかっこいいですよ。
早朝に桜の花を観察してみると、桜の花びらにおりた露が朝日に照らされてキラキラして見えることも。この春は、幻想的で綺麗な朝桜を鑑賞してみてください。
古くから愛される景色「花霞(はながすみ)」
「花霞」は、遠くに咲く満開の桜の花が一面に霞がかっているように白く淡く見えることを意味する言葉です。桜が満開になっていると遠い場所でも桜の存在を認識でき、季節が変わったことを実感できますよね。
福井県坂井市にある丸岡城は、昔から「花霞の城」と呼ばれ地元の人たちに親しまれてきました。身近なところにも花霞を楽しめるところがあるかもしれません。この機会に花霞という言葉を連想しながら、遠くに見える桜に注目してみてくださいね。
夜に見える桜を言い換えた「花あかり」
春の夜に満開に咲き誇る桜の花の白さで、周りが明るいと感じたことはありませんか?「花あかり」とは、満開の桜の鮮やかさで暗やみをほのかに明るくすることを意味しています。真っ暗な夜の空に見える桜の様子は、とても幻想的ですよね。
日本画家である東山魁夷の発表した連作のひとつにも、「花明り」というタイトルの作品があります。夜に桜を見たときにただ「桜」と言うのではなく、「花あかり」と言い換えるとかっこいいですね。
桜の儚さを表現した「桜流し」
有名な曲のタイトルにも使われている「桜流し」は、季節が終わって散った桜の花びらが水に流されていく様子を表現する言葉。また、桜を散らせてしまう春の雨を意味することもある言葉です。短い時間しか楽しめない儚い景色を綺麗に表現していますね。
桜にまつわる言葉と言えば、綺麗に咲いている様子を連想することが多いかもしれませんが、実は儚く散っていく様子を表す桜の言葉もあります。いろいろな桜の言葉を調べて言い換えると、楽しいですよ。
桜にまつわる言葉|ことわざ・四字熟語
ここからは、桜にまつわることわざや四字熟語をピックアップしてご紹介していきましょう。昔から愛されてきた桜は、古くから伝わることわざや四字熟語にも登場します。
桜の特徴をよく捉えて作られたことわざや四字熟語は、読んでいても「なるほど!」と納得できるものばかり。それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
優れた才能を発揮する様子を表すことわざ
桜は花に顕われる
日本のことわざ
出典:https://kotowaza.jitenon.jp/
「桜は花に顕われる」は、他の木に混ざって目立っていなかった人が、とある機会に才能を発揮することを表現したことわざ。花が咲く前の桜の木は他の雑木と一緒で目立ちませんが、花が咲くと初めて桜の木だと認識されることが由来となっています。
仕事や勉強を頑張っていてもなかなか芽が出ないときは、こちらのことわざを連想して努力を続けてみるのもよいかもしれません。いつか桜の花を咲かせるように、自分の持っているものを咲かせてみましょう!
世の移ろいを表現したことわざ
三日見ぬ間の桜
日本のことわざ
出典:https://kotowaza-dictionary.jp/
江戸時代の中期に活躍した俳人・大島蓼太の「世の中は三日見ぬ間に桜かな」という句を由来としたことわざです。世の中の移り変わりが激しい様子を、桜の花を使ってわかりやすく表現していますよ。
桜は3日間見ていないうちに散ってしまうことも少なくありません。それは桜だけではなくこの世の中も一緒で、短期間でめまぐるしく変化していきますよね。日常でも使える言い回しですので、ぜひ覚えておきましょう。
満開を意味する四字熟語「桜花爛漫」
「桜花爛漫(おうからんまん)」は、満開の桜が綺麗に咲き乱れる様子を意味する四字熟語です。「桜花」は桜の花、「爛漫」は花が美しく豊かに咲いている様子を表します。「桜が満開」と表現するときに「桜花爛漫」と言い換えると、知的な印象を与えられるでしょう。
桜花爛漫の四字熟語は、手紙の時候の挨拶としても使われる言葉です。桜の咲く3月下旬~4月中旬あたりに使うのが適していますので、覚えておくと役立ちますよ。
桜にまつわる言葉|名言
最後に、桜にまつわる名言を取り上げていきます。有名な日本人が残していった名言にも桜を使ったものが多く、読んでみると心を動かされるものばかり。美しくも儚い桜のイメージに当てはまるかっこいい名言もありますよ。
綺麗に咲いている桜の花を眺めながら先人たちの残していったかっこいい名言にふれて、少し暖かくなってきた春の季節を過ごしてみてください。
戦国時代を生きた女性が残した言葉
散りぬべき 時知りてこそ 世の中の
花も花なれ、人もひとなれ
細川ガラシャ
出典:https://rekishi-style.com/
明智光秀の娘であり、細川忠興の妻であった細川ガラシャの言葉です。細川ガラシャは安土桃山時代に生きた日本人女性。
徳川派であった細川ガラシャは、豊臣派である石田三成の陣営に人質として囚われそうになりますが、事態を察した細川ガラシャは自分で死を選びます。そのときに詠まれたのが、こちらの句でした。
「花も人も散りどきを心得てこそ美しいのだ」と詠んでいます。細川ガラシャの潔さと桜の儚さを感じる句ですね。
海軍司令官が残した言葉
咲くもよし散るもよし野の山桜、花のこころは知る人ぞ知る
東郷平八郎
https://soul-brighten.com/
こちらは、海軍司令官の長官であった東郷平八郎が小笠原長生という海軍軍人に贈った有名な句です。どちらに転んでもよいと思えるまで、自分の中で極限までやってみれば悔いは残らないという意味であると伝えられています。
句の中には、桜の名所である吉野山の桜が登場。覚悟を決めるかっこいい言葉となっています。何かの勝負や大仕事がある前に思い出して、自分を奮い立たせるときに使ってみてはいかがでしょうか。
日本人実業家が残した言葉
冬が来れば春は近い。桜は静かにその春を待つ
松下幸之助
https://meigen.keiziban-jp.com/
日本の高度経済成長を支えた有名な実業家、松下幸之助が残した名言です。今もなお多くの人に読み継がれているベストセラー『道をひらく』に掲載されています。
松下幸之助は、厳しい冬の寒さに耐えて芽吹く季節を静かに待っている春の桜のように、よい時期が訪れるのを待つよう言っています。
ただ待つだけではなく、力をしっかり蓄えておくことも重要です。桜にまつわる言葉をイメージしながら、日々努力を重ねていきましょう。
桜にまつわる言葉を知って春を楽しもう
今回は桜にまつわる言葉をご紹介してきましたが、いかがでしたか?桜にはいろいろな言葉や表現があり、古くから多くの日本人に愛されてきたことがわかりましたよね。
ご紹介したもの以外にも桜に関する言葉はたくさんあり、調べてみると面白いものばかりです。暖かくなってきて春の訪れを感じたら、桜を楽しめる季節はもうすぐそこ。1年のうち少しの期間しか楽しめない儚い桜を見上げながら、今回覚えた桜の言葉を思い出してみてくださいね。
こちらもおすすめ☆
新規登録
ログイン
お買い物