おすすめのロードムービーとは
旅行や冒険、逃避行などの途中で起こる様々なエピソードが描かれるロードムービーは、昔から人気の高い映画のジャンルの1つです。洋画にも邦画にも名作と呼ばれる作品が数多あります。
ロードムービーの傑作と名高いフェリーニの『道(1954)』や父娘共演も話題となった『ペーパームーン(1973)』など古典的名作は見聞きした方も多いのでは?
ここでは比較的新しいロードムービーをおすすめしていきます。
おすすめの名作ロードムービー【洋画編】
少年たちのひと夏の冒険を描くロードムービー
60年代、70年代はアメリカをはじめ世界各地で様々な名作ロードムービーが作られました。
1984年に公開された『スタンド・バイ・ミー』は、少年たちの友情や青春を描く感動の名作ロードムービーです。
スティーブン・キングの原作、急逝したリバー・フェニックスの熱演、主題歌のキャッチーなメロディラインとすべてがおすすめ。
閉塞された田舎町の少年たちの鬱屈とした気持ちは、現代にも通じているのではないでしょうか。
ゴージャスなクイーンたちのロードムービー
オーストラリア発の洋画『プリシラ(1994)』も、ロードムービーと言えば外すわけにはいかないおすすめの名作です。
3人のドラァグ・クイーンがシドニーから砂漠の街アリススプリングスを目指すロードムービーです。
移動手段はプリシラ号というバス。それぞれの人生が垣間見れたり、当時のLGBTやHIVへの偏見も描かれます。
荒涼とした砂漠とド派手でゴージャスなクイーンたちの衣装の美しいコントラストは必見のおすすめ作品です。
壮大なスケールのファンタジーロードムービー
ファンタジー小説の名作金字塔である『指輪物語』を壮大なスケールで3部作の映画にした『ロード・オブ・ザ・リング(2001~2003)』も、いわゆるロードムービーです。
闇の冥王サウロンが作った「一つの指輪」を破壊するべく選ばれた9人の旅の仲間が、次々と襲い掛かる敵との戦いを制しながら滅びの山を目指すストーリー。
小人のホビット族や妖精のエルフ族、悪の兵士オークなどが登場するおすすめファンタジーロードムービーです。
父子の絆と復讐の旅を描くロードムービー
『ロード・トゥ・パーディション(2002年)』は、トム・ハンクスとポール・ニューマンの男臭さ全開の対決が見どころのおすすめロードムービーです。
マフィアに雇われている殺し屋が、恨まれて妻と次男を殺され復讐の旅に出るストーリー。
残された長男を連れてターゲットを狙う主人公と、彼を仕留めるべく追い回す残虐な殺し屋との対決が壮絶に描かれるおすすめの洋画ロードムービーです。
余命6ヶ月の老人2人を描くロードムービー
2019年に邦画版にリメイクされた『最高の人生の見つけ方(2007)』は、病室で出会った二人の老人によるおすすめのロードムービー。
実直な自動車整備工と、大金持ちの豪腕実業家という普通なら出会うはずのなかった二人が死ぬまでにやりたいことを叶えていきます。
余命は6か月。笑えるコメディシーンもありながら、人生を考えさせられるおすすめの名作ロードムービーです。
心に宿る火を運ぶ父子を描くロードムービー
ヴィゴ・モーテンセン主演の『ザ・ロード(2009)』は、絶望的に荒廃した世界を生きる父と子の絆を描くおすすめのSF系ロードムービーです。
文明が失われ、寒冷化によって動植物も死滅している世界で、僅かに残る人間たちには餓死か自殺か、他の人間を餌食とするかしか生き延びる道はありません。
昔の道徳観を大事にしながら寒さを逃れて南を目指す父子は、どこにたどり着くのでしょうか。
幸せを探す精神科医の旅を描くロードムービー
続いてのおすすめロードムービーは『しあわせはどこにある(2014)』です。精神科医が書いて世界的にヒットした小説の映画化が話題になりました。
患者の心の悩みを聞いてきた精神科医が、自分自身の価値や自分自身の幸せを探す旅に出るというおすすめの映画です。
イギリス・ロンドンから、中国、チベット、アフリカ、アメリカと旅する間に、主人公は幸せのヒントを書き留めていきます。
破天荒グランマと孫娘を描くロードムービー
『愛しのグランマ(2015)』は、レズビアンで詩人の祖母と望まぬ妊娠をした10代の孫のおすすめストーリーです。
グランマは、長く連れ添ったパートナーとの死別後、新しくできた若いパートナーに対して寛容になれず別れたばかり。
孫から中絶費用を貸してくれと頼まれるもお金はなく、中絶手術の予約時間が迫ります。
そこで二人は車に乗って、お金の工面に出るというおすすめのロードムービーです。
閉塞した日常からの脱出を描くロードムービー
14歳の少年2人を主人公にしたロードムービー『グッバイ、サマー(2017)』もおすすめの洋画です。
女の子のようなルックスが悩みの種の中学生ダニエルと、機械いじりが趣味で油のにおいを漂わせている転校生テオ。
過干渉の母親、暴力的な兄、嘲笑するクラスメイト、相手にしてくれない片思いの相手に囲まれているダニエルの世界は、かなり息苦しさを感じさせます。
そんな日常からの脱出を描くおすすめのロードムービーです。
異人種コンビの演奏旅行を描くロードムービー
第91回アカデミー賞において、作品賞・助演男優賞・脚本賞の3部門で受賞した名作ロードムービー『グリーンブック(2018)』も、おすすめの作品です。
舞台は1962年のアメリカ。一流ナイトクラブで用心棒をしていたトニーが、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされます。
当時は差別が色濃いアメリカ南部への演奏ツアーに出るべく、2人は黒人用旅行ガイドの『グリーンブック』を頼りに出発するおすすめのロードムービーです。
ゲイカップルの晩年を描くロードムービー
『スーパーノヴァ(2020)』は、20年連れ添ったゲイカップルの晩年を描くおすすめロードムービーです。
ピアニストのサムと作家のタスカーは、長く穏やかな関係を続けるカップル。
タスカーの病気が発覚し、これまでの思い出もこれからの未来も失われていくことが判明します。日本では2021年7月に公開された新作ロードムービーです。
おすすめの名作ロードムービー【邦画編】
古典的名作を下敷きにしたロードムービー
続いては、おすすめの邦画のロードムービーを見ていきましょう。
まずは、江戸時代のベストセラー『東海道中膝栗毛』を元にしたしりあがり寿のコミックを原作としたロードムービー『真夜中の弥次さん喜多さん(2005)』から。
監督は宮藤官九郎、主演は長瀬智也と中村七之助のコンビです。自分探しにお伊勢参りの旅に出るコメディタッチのおすすめロードムービーになります。
夜中歩く高校生たちを描く青春ロードムービー
続いておすすめする邦画のロードムービーは、多部未華子主演の『夜のピクニック(2006)』です。
ロードムービーは旅の道中を描くジャンルですが、こちらの作品は一晩掛けて80キロメートルを歩く高校行事が舞台となります。
キャッチコピーは「みんなで夜歩く。ただそれだけなのに、どうしてこんなに特別なんだろう」。恩田陸のベストセラー小説を映画化したおすすめの名作です。
夫婦の愛の形を問いかけるロードムービー
『死にゆく妻との旅路(2011)』は、実話をもとに映画化されたおすすめのロードムービーです。
主人公は、知人の借金を背負い債務者から逃れるために9か月の間日本各地を放浪しました。ガンで余命いくばくもない妻を道連れに。
主人公は、妻の死後、保護責任者遺棄致死で逮捕されます。夫婦にしかわからない愛の形を問いかけるロードムービーです。
生と死を深く問いかけてくるロードムービー
続いておすすめする名作ロードムービーは、天童荒太のベストセラー小説を映画化した『悼む人(2015)』です。
不慮の死を遂げた人々を悼む人を主人公に、生と死という深く難しい問いが投げかけられます。
夫の殺人で刑に服した女性や離婚歴のある新聞記者などとの交差を描きながら、なぜ彼は悼むのか、悼むとは何かを考えさせるおすすめロードムービーです。
傷つきながら成長する姿を描くロードムービー
唯一無二の親友が自殺してしまった主人公が登場する『走れ、絶望に追いつかれない速さで(2016)』。
その死をなかなか受け入れられずにいる中で、親友が残した枚の絵を手にします。
そこに描かれていたのは、中学時代の同級生。主人公は、親友の元恋人と共に、絵に描かれた同級生のもとへ向かいます。
弱い部分や傷ついた部分もさらけ出してきた親友の死を乗り越えて成長していく姿を描くおすすめのロードムービーです。
サバイバルコメディを描くロードムービー
ある日突然、原因不明で電気が消滅した東京を舞台にしたサバイバルコメディ『サバイバルファミリー(2017)』も、おすすめのロードムービーです。
電気がない東京は、ライフラインも止まりまさに廃墟寸前。小日向文世を家長とする一家は東京を脱出しようと試みます。
高速道路を自転車で西を目指して爆走していく家族の姿を通して、案外某弱な現代社会についても考えさせられる作品です。
異色の2人が組むバディもののロードムービー
続いておすすめするロードムービーは、バディものとしても注目を集めました。
主人公の2人を、俳優の窪塚洋介とDragon Ash(ドラゴンアッシュ)のボーカル Kjこと降谷建志が演じています。
シングルマザーにボディガードを依頼された2人が、彼女を守りながら東京へ向かうロードムービー。
ハードなクライムものやチェイスアクションなども楽しめます。
猫と青年の別れを描くロードムービー
有川浩による人気小説を映画化した『旅猫リポート(2018)』も、おすすめのロードムービーです。
タイトルに旅が入っていることからもわかるように、猫を連れて旅をするストーリー。
元野良猫で人語を理解するナナを飼い始めたサトルが、ある理由からナナを引き取ってくれそうな知人の元へ猫と一緒に向かうおすすめの邦画ロードムービーです。
時代劇でも楽しい邦画ならではのロードムービー
今も時めく人気アーティスト、星野源が主演を務めた時代劇ロードムービー『引っ越し大名!(2019)』も、おすすめの邦画です。
生涯で7回もの国替えを命じられた実在の大名・松平直矩(まつだいらなおのり)を主人公にした小説を原作にしています。
国を挙げての引っ越しである国替えは、参勤交代をはるかにしのぐお金がかかったそう。
財政難の中、国替えを成功させるために奔走する主人公が描かれます。
女性デュオの解散ツアーを描くロードムービー
『さよならくちびる(2019)』は、解散を決めたインディーズの女性デュオが、全国7都市を巡る最後のツアーに出るというロードムービー。
小松菜奈と門脇麦がタッグを組んだことでも話題を集めた邦画です。タイトルは、作中で彼女たちが作る楽曲のタイトルでもあります。
ツアーに同行するマネージャーを加えた3人は、それぞれ三つ巴の思いを抱えながら最後のツアーを回るという青春×音楽を扱ったおすすめのロードムービーです。
2人の若者の逃避行を描くロードムービー
続いておすすめするロードムービーは、2020年に公開された『ソワレ』。
故郷の高齢者施設で演劇を教えている青年と、施設職員の女性の逃避行が描かれています。
青年はもともとは役者志望で上京したものの、特殊詐欺の片棒を担ぐことで生計を立てていました。
施設で出会った女性はDV被害者。二人の駆け落ちのような逃避行が切なく描かれる名作です。
おすすめのロードムービーを観てみよう!
洋画と邦画、それぞれ11本ずつおすすめの名作ロードムービーを見てきました。
実話を元にした感動作もあれば、青春の迷いや痛みを突き付けてくる作品もあります。映画を通してそれぞれの旅を、それぞれの人生を味わうことが出来るでしょう。
どの作品もおすすめです。気になるロードムービーがあったら、ぜひ鑑賞してみてくださいね。
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