おすすめの長編小説をご紹介
外出する機会が減った去年に続き、今年も充実したおうち時間を送りたい方は多いはず。今年は、読み応えたっぷりの長編小説で読書タイムを楽しんでみるのもおすすめです。
そこで今回は、おすすめ名作長編小説をジャンル別にご紹介。一人時間、夢中になって読み進めたくなる「恋愛」「ファンタジー」「ミステリー」「感動系」の傑作長編小説をチェックしていきましょう。
お気に入りの本を見つけて、物語の世界観に没頭してみてください!
おすすめの長編小説《恋愛》
ローカル線乗客が起こす群像劇恋愛長編小説
関西ローカル線阪急電車を舞台にした有川浩の恋愛長編小説。
片道約15分と短距離を走行する電車の中で、さまざまな乗客・人間模様が交差しいくつもの恋愛・感動ストーリーが紡がれます。
映画化もされているため、小説とあわせてチェックがおすすめ。
有川浩の長編小説、主点が切り替わることで読み進めやすいのもおすすめできるポイントです。長編小説が初めての方も気軽に読める本ですよ。
恋人未満の男女関係を美しく描く感動傑作
映画化され人気を博した住野よるの名作、「君の膵臓をたべたい」。恋愛長編小説というカテゴリーながら作中恋人同士は描かれていません。
この本のおすすめポイントは、余命僅かな高校生山内をサポートする主人公・僕が、山内に対する恋愛感情に気付いていながらも一歩踏み出せない、もどかしさを美しく描いた点。
恋愛を超える二人の絆を感じたい方は、ぜひ一度体験してみてください。
クスッと笑える京都が舞台の恋愛長編小説
アニメ化もされた、森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」。京都を舞台に不器用でどうしようもない主人公・先輩が後輩の黒髪の乙女との恋愛成就に奔走します。
巻き起こる珍事件の中で、先輩と乙女の気持ちは離れたり近づいたり。恋愛を楽しみたい気分にさせてくれる名作です。
本屋大賞2位の傑作恋愛長編小説。作中には京都の名所が繊細に描かれており、読みながら京都旅行気分が味わえますよ。
淡々とした夫婦の生活と仕事を描く恋愛小説
大人しく真面目なサラリーマン・馬締。馬締の類まれなる語彙力の鋭さに気付いた編集長が、辞書編集部に彼を引き抜きます。
映画化もされ人気の高い三浦しをん作「舟を編む」。
馬締の半生を静かに美しく淡々とつづった小説で、途中夫婦になる主人公の行動と、仕事を支える妻と馬締の夫婦関係にぜひ注目して読んでみてください。
おすすめの長編小説《ファンタジー》
見知らぬ男女が入れ替わる名作ファンタジー
映画「君の名は。」の新海誠監督が自ら筆を執り、本として書き起こした長編小説です。主人公は東京と糸守町に住む男女の二人。
ある日、夢の中で二人が入れ替わりお互いの生活を交換することになりました。その原因とは一体?
男女が入れ替る、タイムパラドックスなどファンタジーな展開が魅力のひとつ。
映画を観た方は、描ききれなかった展開やトリックにも注目して読んでみましょう!
読み応え十分。世界観を楽しむファンタジー
上下巻に分かれた村上春樹のファンタジー長編小説。異なる二つの世界が同時に進行する展開で、作品は海外ファンからの人気も根強い有名な本です。
きれいな文体で描く不思議な世界観とハラハラする展開に夢中に。一度慣れると、海外ファンをも魅了する村上春樹の世界観に没頭できるかもしれません。
読み応えのあるファンタジー長編小説を探している方におすすめです。
狸が主人公!面白いファンタジー小説
京都に住む名門・下鴨家の三男、矢太郎が主人公の長編小説「有頂天家族」。
実は主人公もその家族もライバルの名門一家も全員狸。妖術を使って人間になり、天狗や天狗の弟子である人間とドタバタストーリーを繰り広げます。
妙にリアルな狸ライフと、家族の絆を描く森見登美彦の長編小説。感動もできるファンタジー作品です。
これだけで完結した本として読めますが、シリーズ続編もおすすめです。
雇われ死神が見る世界を描くファンタジー小説
同級生から死神のアルバイトに誘われた主人公。死者の願いや未練を叶えるうち、主人公はさまざまなことを学びます。
雇われの死神というユニークな世界観を持つ、藤まるの「時給三〇〇円の死神」。
ファンタジー物語ですが感動するシーンも多く、ファンタジー小説のきっかけとして読んでいただきたい名作です。
おすすめの長編小説《サスペンス・ミステリー》
「誰が正義?」を問うディストピア長編小説
指定された都市「安全地区」を「平和警察」が取り締まる日本を舞台にした伊坂幸太郎の長編小説です。
安全地区や平和警察とは名ばかりで、平和・安全とはかけ離れた統制を敷かれ、困惑する世間。そんな中、黒ずくめの男がたった一人で立ち向かいます。
読むうちに一体正義とは何かを考えさせられるミステリー小説。長編小説好きさんにもおすすめできる読み応えたっぷりの本です。
一作目はこれ!推理系小説の大人気シリーズ
ドラマシリーズも大人気、映画化もされた東野圭吾著・探偵ガリレオ。テレビで一度は見たことがある、という方も多いかもしれません。
難事件を天才科学者・湯川が暴いていくストーリーは明快で読みやすさも抜群。
読む間に自分の中でも「誰が犯人か」「トリックは何?」と考えていくとさらに本を楽しめます。
こちらはシリーズ一作目なので、まずはここから始めてみましょう。気になったら同シリーズを読み進めるのもおすすめです。
陰謀から逃げろ!ハラハラ展開のサスペンス
首相暗殺という大事件に巻き込まれた主人公・青柳。身に覚えのない暗殺事件の犯人として扱われ、多数の追手から身を挺して逃亡します。
逃亡劇を繰り広げる主人公青柳を思わず応援したくなる、ハラハラとした展開が特徴的な一冊。
著者伊坂幸太郎の作風でもある「伏線回収」が見事で、長編小説ですが次々と読めるのがおすすめできるポイントです。
トリックと大どんでん返しの本格ミステリー
天才と名高い乙一の描くミステリー長編小説「GOTH」。文庫版だと「夜の章」「僕の章」と二冊分けられています。
主人公は人間の死に異常なまでに執着する少年と少女。グロテスクなまでに若者の感情を描き、作中にはさまざまなトリック、どんでん返しが交錯します。
本格的なミステリー小説を探している方は、ぜひチェックして欲しい名作です。
おすすめの長編小説《SF》
超近未来の世界を舞台にしたSF小説
「ゼロ年代SFベスト」第一位を受賞した伊藤計劃のSF長編小説。舞台は近未来の日本。
人口分子により徹底的に感情と健康、思想を管理された世の中で、自殺を計画した少女三人が主人公の物語です。
現実的ではない話ですが現代にも通じるところがあり、今だからこそ読むのがおすすめのSF名作。意味の深いセリフやHTMLタグの描写など独特の表現にも注目です。
謎の航空機事故の原因を探るSF長編小説
有川浩の「空の中」は、航空機事故の原因を探る空中調査から始まるスペースファンタジー。
空の中には水分が多く含まれていて、地上には見られない生命体が存在することも考えられるのだとか。
続きが気になる展開と、読みやすい文体で長編小説でもすらすらと読み進められます。
文庫本で500ページ超えとボリュームも満点で、思い切り名作を楽しみたい方におすすめです。
「いつもの毎日」がSFに!名作小説
ライトノベルやアニメが好きな方におすすめの名作SF長編小説。谷川流著「涼宮ハルヒの憂鬱」は大人気シリーズの一作目です。
学園系のストーリーかと思いきや、地球外生命体や未来人、超能力などSFの要素がたっぷり詰まった本。
ライトな読み口ながら複雑なストーリー展開が注目して欲しいポイントです。
普段長編小説を読まない方のきっかけとしてもおすすめ。小説デビューにぴったりの作品です。
身近に感じる!リアルなSFが楽しめる長編小説
片田舎で暮らす主人公・青砥はある日、町に巨大な宇宙船の墜落を目撃します。宇宙人が自然に現代に馴染み、人間と共存することに。
SF作品は挑戦しにくいと感じる方も多いですが、根本総一郎の「宇宙船の落ちた町」はリアリティさが特徴です。
「なんだか本当に起こりそう」と本の世界観に集中できるSF長編小説となっています。
おすすめの長編小説《感動》
名言や考え方に憧れる。感動長編小説
児童文学としても人気の高い梨木果歩の名作「西の魔女が死んだ」。
主人公の少女まいは、不登校ぎみになった期間、「西の魔女」である祖母から手ほどきを受けます。
その後、まいは不登校に打ち勝てるのでしょうか?見どころは西の魔女の教えが、社会人である方にも深く響く点。
どうしても生きにくく、現状をどうやって打開すればいいのか分からないと悩んだときにおすすめの長編小説です。
もう一度読みたい!感動名作で有名な古典文学
Shinchosha/Tsai Fong Books
教科書や感想文指定図書にも選ばれている古典名作、夏目漱石の「こころ」。
主人公の若い書生が出会った先生。そして、先生を知る度に抱く違和感。その意味を、明治天皇の崩御とともに主人公は知るのです。
古典作品といっても現代に通じるさまざまな人間ドラマが描かれています。
教科書の続きを楽しめる名作長編小説、大人になった今もう一度読んでみてはいかがでしょうか。
芸人人生を描く!感動大作の長編小説
又吉直樹が芸人の主人公を描いた長編小説「火花」。芥川賞受賞作品・ベストセラー作品としても知られています。
主人公は売れない芸人の徳永。お笑いの天才である先輩芸人神谷と出会い、その神谷の人生を残す伝記を書くために共に過ごします。
やがて、二人は別々の道を生きることに。主人公の感情に注目して欲しい名作。二人の芸人のやりとりや、思い入れの強さに感動できる本です。
兄弟愛・家族愛に涙する人気感動小説
血のつながらない兄弟と、その遺伝子を巡る感動系小説。随所にある小粋な会話とトリッキーな展開が思わず本の世界に没頭できる一冊です。
推理できるシーンもあるため、展開を主人公と一緒に考えるとより楽しめるかもしれません。
伊坂幸太郎ファンの中でも人気の高い本で、映画化もされています。読み終わると家族に連絡が取りたくなる、そんな優しい物語です。
おすすめの長編小説まとめ
一人時間やおうち時間に楽しみたい長編小説。長編小説は物語の世界観が濃く、読み応えもあるため思い切り読書を楽しめます。
中には長編小説とはいえ、連作短編集のように視点が切り替わっているものや、読みやすいライトな文体のものもあるので自分好みの本を見つけてみましょう。
お出かけしない休日も充実できる長編小説で、一人時間をゆっくり過ごしてくださいね。
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