DV男の特徴と聞くと、主に肉体的暴力や、力による支配をする男性をパッと思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、DVと一言でいっても実は様々な種類のDVがあるのです。
自分が受けているのはもしかしてDVでは…もしかしてあの人はDVの兆候があるのでは…と悩んでいる方へ、DV男の特徴や種類についてお話していきます。
DVとその種類について
そもそもDV(ドメスティックバイオレンス)とは、日本では主に「恋人や配偶者、又は家族等の親しい間柄の人物から受ける暴力」という定義になっています。
DVには、肉体的な暴力だけではなく精神的な暴力も含まれていますので、そのDVの種類についてご紹介します。
肉体的暴力によるDV
肉体的暴力は、DVと聞くとまず思い浮かぶDVの代表格ではないでしょうか。殴る蹴るの他にも、物を投げつける、つねる、熱湯をかける、煙草の火を押し付ける等の、肉体に損傷を与える様な暴力を伴うものが、この肉体的暴力になります。
精神的暴力によるDV
大声で感情的に怒鳴る事や、相手を罵り非難や批判をする等の誹謗中傷で相手を傷つけるのが精神的暴力です。
相手に有無を言わさず携帯をチェックしたり、嫌がる事を言って自分のストレスを解消したりといった行動もこれに当たります。
これは、モラルハラスメント(モラハラ)と混同されがちなのですが、実は精神的DVとモラハラには違いがあります。
精神的DV
自分の機嫌が悪かったり、気に入らない事があったりすると感情のまま理不尽に当たり散らして、言葉で傷付けようとする言葉の暴力。
モラハラ
彼女や妻を『世間的に』非常識な人間の様に扱い、たしなめたり諭したりする体を装って非難・批判をし、相手を追い詰めて孤立させていく言葉の圧力。
このモラハラは世間的な事を持ち出して相手を批判していくので、洗脳されやすくなるのも特徴です。
経済的暴力によるDV
これは金銭面で相手を苦しめる暴力です。生活費や食費を渡さずに、自分の酒や嗜好品につぎ込んだり、娯楽(ギャンブル)につぎ込んだりするケースがあります。
他にも、生活費が貰えないので自分で働いて稼ごうとした妻を無理やり辞めさせる…なんて事も。
生活の上で重要な金銭面で苦しめ、支配しようという気持ちや、家族がいても稼いだ金は全部自分の物だという気持ちが、このDVに繋がるそうです。
性的暴力によるDV
嫌がる彼女や妻に性交渉を強要したり、相手の同意を得ずに避妊をしない性交渉をしたり、また子供が出来た時は無理やり中絶させようとしたり、といった性的な事に関する暴力はこのDVになります。
社会的隔離によるDV
彼女や妻を社会的に隔離する事も、DVになります。ここでの社会的隔離とは、交友関係を強制的に断たせる行為の事を指します。
異性の友人はもちろん、同性の友人と遊んだり接触したりする事さえも禁じ、彼女や妻を独占しようとする事もDVになるのです。
事前に見極めたい、DV男の特徴とは
付き合ったり、結婚したりする前に、相手の男性がDV男か見極めたいですよね。この特徴が当てはまるからといって、その人がDV男だと断定するということは難しいのですが、高確率でDV男の可能性があります。
一見すると普通の人と変わらない人も多いのですが、そういった気質の人は何かしら態度や仕草に現れてくるものです。ですので、しっかり相手の男性の事を観察し、見極めましょう。
束縛が激しい
DV男は支配欲や独占欲が強く、その欲の強さからこの行動をする事が多いです。パートナーの携帯やスマホを逐一チェックしたり、出かける際は何処に出掛けるか申告させたり、又は出掛けさせ無かったり…と、行動をかなり制限させようとしてきます。
自分以外の男性に目を向けさせないよう、かなり強く束縛しようとし、そしてその束縛が上手くいかなかった場合、パートナーにDVを加えようとしてきます。この束縛が強すぎる男性は、DV男の可能性、又はDV男の素質があるかもしれません。
感情の起伏が激しい
感情の起伏が激しく、ちょっとした事で怒ったり、怒った後にすぐ優しくなったりと精神的に不安定な傾向の男性は、DV男になりやすい傾向があります。自分で感情をコントロール出来ず、周りに当たり散らす事で自分の精神を保とうとするのです。
これは、相手の事を思いやらずに自分の感情を優先し、ストレスを発散させているという事なのですが、これに暴言や暴力が伴うと立派なDVになります。
怒った時は物に当たる
怒った時に、すぐ物に当たる男性も要注意です。物を破壊する事でストレスを発散させている場合、その対象が物ではなく人になる可能性があります。ちなみに、怒った時に物を投げつけてくるのはDVになりますので、そういった行動をしてくる男性は確実にDV男といえるでしょう。
店員への態度が悪い
途端に店員への態度や口調が悪くなる人いますよね。これは、周りに自分の方が優位だと思わせたい気持ちがこのような行動をさせます。DV男は、常に自分が優位に見られていたいものなのです。
家族に対しての態度が悪い
母親や父親等の家族に対して、態度や口調が悪い人も警戒対象です。身内等のかなり親しい間柄の人間に取る態度を見た時に、あまりにも酷い態度を取っていると感じた場合、結婚は少し考えた方が良いかもしれません。結婚した際に、相手の男性がそういった態度で接してくる可能性がかなり高いからです。
親しき仲にも礼儀ありといいますので、家族に対してあまりにも度が過ぎて酷い態度の場合は、注意しましょう。
乱暴な運転をする
意外にも、運転をすると相手の本性が露わになる事が。車の運転とは、危険と隣り合わせの行動になりますので、普通の人は安全運転や慎重な運転を心掛けます。しかし、DV男の場合はこの運転の仕方が乱暴になりがちなのです。
本来、同乗者を気にして危険な運転にならないようにするのが普通なのですが、DV男は同乗者など気にせず自分本位に乱暴な運転をしがちになります。相手を煽ったり、無理やり追い越したり、相手の運転にいちいち難癖をつけて舌打ちしたり…といった行動が見受けられる場合、その男性とのお付き合いは考えた方が良いでしょう。
運転以外は穏やかで優しい人でも、そういった本性が見えるという事は、本来はそういった乱暴な性格だということなのです。
気が弱く、内弁慶な性格である
気が弱く内弁慶な男性は、外で受けたストレスを家で発散する傾向にあります。気が弱く優しい、というのは悪い事ではありません。しかしDV男の場合、外で受けたストレスをため込み、身内や気の知れた人と2人だけになった時に、その感情を爆発させたりする傾向があります。ようは外面が良い、という状態ですね。
相手の男性が会社等でストレスを抱えて帰ってきた時に、こちらに八つ当たりしてくる様な事がある場合、それがエスカレートしDVに発展する可能性もあります。
自分が原因でも謝らない
DV男は、自分は絶対に悪くないという思いが根底にあります。ですので、自分が原因で悪い事があってもその直後には絶対に謝りません。
後述するハネムーン期で謝罪をするDV男は多いのですが、それもその場だけの謝罪になっている事が殆どです。
自分の責任を他人や他の物に転嫁する
前述した、自分は絶対に悪くないという思いがDV男にはある為、何かあったらすぐ他に責任転嫁しようとします。そして、その転嫁先は自分の彼女や妻に行きがちです。
「俺は悪くない!わかってくれないお前が悪い!」というのは、DV男の常套句になりますね。
男尊女卑をする
あからさまに男尊女卑をする男性は、DV男性の素質がある傾向にあります。弱い物に対してはとことん強く出られるのがDV男ですから、自分にとって貶める対象の女性に対して高圧的な態度や支配的な態度をとりがちになります。
DVにはサイクルがある
自分の彼氏や夫がこの特徴に当てはまっていても、そういう事をした後は優しくなるし謝ってくれるし…と思っている方はかなり要注意です。
DVにはサイクルがありますので、そのサイクルを踏まえたうえでもう一度考えてみてください。
蓄積期
この蓄積期は、ストレスや鬱憤をため込んでいる期間になります。彼女や妻が自分の思い通りに動かないと感じた場合や会社でストレスを受けた時に、徐々にストレスや鬱憤が蓄積されていき、そして次のサイクルに移っていくのです。
爆発期
蓄積期でため込まれたストレスが臨界点を突破すると、この爆発期が訪れます。この爆発期に前兆はなく、いきなり感情が爆発しDVに発展してしまうのです。この爆発期は突発的なものなので予測は困難になります。
この爆発期は感情をコントロール出来なくなっている状態なので、より暴力的になっている為大変危険です。DVの被害者は、この恐怖感により肉体的にも精神的にも身動きがとれなくなってしまう傾向にあります。
ハネムーン期
そして厄介なのが、ハネムーン期です。
暴力をふるい、自分のストレスが発散された事により感情が安定するので、自分が行ったDVに対して謝罪をする、涙を流して許しを乞う、彼女や妻に優しくなるという行動をするようになるのがハネムーン期とされています。
この一時的な優しさに、DV被害者は「もしかしたら次からは暴力を振るわなくなるかも…」「この人、本当は優しい人だし…」と心を動かされ、被害を受けたままになってしまうケースが多いのです。しかし、過去に何度も同じことを繰り返している場合、また同じことを繰り返します。
「お前しかいない!」と縋りつかれても、それはストレスの発散先がそこにしか無い為に縋りつくのです。そして本当に優しい人は、そもそも暴力を振るったりせず彼女や妻を大切にします。一時的な優しさに惑わされず、勇気を出してDVから逃げ出しましょう。
彼氏や夫がDV男だった場合、何処に相談すれば良いの?
そして彼氏や夫がこのDV男の特徴に当てはまっており、尚且つDVをされていると自覚した場合、どうしたら良いのか悩んでしまいますよね。
何処へ相談すれば良いか分からない…とお困りの方は、下記のところに相談してみてください。
身近な信頼できる人に相談
自分の家族や信頼できる友人に現状を相談し、どうしたら良いか助言してもらったり、匿ってもらったりしましょう。DV男は、他人に入られると途端に弱気になるケースが多いです。
しかし他人が間に入ろうとも、彼女や妻を逃がさない様にしつこく追ってくる場合もあります。
地域の窓口に相談
しつこく追ってくる場合は、地域の相談窓口に相談に行ってみてください。地域の相談所や福祉事務所には「配偶者暴力相談支援センター」という窓口が存在します。
そこでは、相談や相談機関の紹介のほかに、カウンセリングやDV被害者の安全確保とそれに伴う保護等を行っておりますので、しつこく追ってくる場合や、容易に逃げられないと感じた時は、この配偶者暴力相談支援センターへ相談してみましょう。
内閣府のDV相談ナビに相談
地域の窓口を調べる時間も、行く時間もない…といった方は、内閣府の「DV相談ナビ」に電話で相談してみてください。
全国共通の電話番号から相談機関を案内する相談サービスになります。ここに電話をすると、最寄りの相談窓口に直接電話を繋いでくれます。
時間が無い方、又は1人で悩まれている方は、こちらに電話をして現状を相談してみましょう。
警察に相談
あまりにも暴力が酷く、命の危険を感じる場合は警察に相談するのも手です。最近DVによる傷害事件が多発している為、DVの相談窓口が設置されている警察署もあります。
DVによって診断書が出るほどの怪我を負っている場合、被害届を申請出来る事もありますので、命が危ない場合は警察にも相談してみてください。
弁護士に相談
法的に接触出来ない様に、弁護士に相談するのも選択肢の1つです。しかし、相手の男性と婚姻関係があるかどうかで対処法が変わってきます。
婚姻関係があり、DVの証拠がある場合は離婚の申し立てや「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」による保護を申し立てする事が出来ます。もちろんこの配偶者の定義は、事実婚状態の配偶者も含みます。
婚姻関係がなくとも、同棲している場合もこの法律が適用される場合もありますので、法的にどうにかしたい場合は弁護士に相談に行きましょう。婚姻関係がなく同棲もしていない状態でも、傷害罪や暴行罪が適用される場合もあります。
DV男から被害を受けている場合は、抱え込まずに周りに相談しましょう。
まとめ
この人、DV男なのでは…と疑問を持った時、まずは日々の生活態度やあなたへの態度をよく観察してみてください。
今回ご紹介した特徴が当てはまり、DVの兆候がある場合は今後の関係についてよく考えてみた方が良いかもしれません。よくわからないけど直感的に何か引っかかる…という場合も、距離を置いてみるのが良いかと思います。
DV被害者にならないよう、このDV男の特徴や性質を参考にしてみてください。
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