油は可燃ゴミ?不燃ゴミ?やってはいけない捨て方とは?
不要になった油は、そもそも可燃ゴミ?不燃ごみ?どちらでしょうか。
詳しい捨て方をチェックする前に、油を処分する際の基本的な注意点について見ていきましょう。
自治体のゴミの出し方を確認する
油をゴミとして処理する場合は、お住まいの自治体のゴミ出しルールに従って捨てるようにしましょう。
油は、生ゴミなどと一緒に「燃えるゴミ」として処理する自治体が多いですが、捨て方に指定のある自治体もあります。
また、不要な廃油は「資源ゴミ」として回収する自治体もあるので、捨てる前に一度ルールを確認しておくとよいでしょう。
資源ごみで回収できるなら、廃油がリサイクルできるので、ゴミの軽減につながるメリットがあります。
排水溝に流すのは絶対NG
唐揚げやフライ、天ぷらなどの揚げ物の調理後は、たくさんの揚げ油が出ますが、使用後の油を排水溝に流すのは絶対に避けましょう。
油は冷えると固まりやすくなり、排水溝を流れる間に白いかたまりとなり、詰まりや悪臭の原因になります。
また、環境汚染の原因にもなるため、油の適切な捨て方を押さえて正しく処理する必要があるのです。
油が冷めてから捨てる
油を捨てるときは、必ず冷めてから捨てる必要があります。油は熱いまま密閉してしまうと、温度が上がりやすく自然発火する危険があるからです。
少量の油やふき取った油であっても、自然発火するケースがあるので注意してください。冷めた油に水を含ませて捨てる方法も、自然発火を防ぐために有効です。
正しい捨て方で処理しないと、最悪の場合は火災を引き起こす危険もあることを覚えておきましょう。
油のおすすめの捨て方5選
天ぷらやフライ、唐揚げなどの揚げ物をしたあとのサラダ油は、どのように捨てるのが正解でしょうか。
処分する油の量によって、おすすめの方法が異なります。ここでは、油のおすすめの捨て方について詳しく見ていきましょう。
【油の捨て方その1】ふき取って処理する
炒め物や揚げ物で使用したサラダ油が少量の場合は、キッチンペーパーや新聞紙でふき取って処理する捨て方がおすすめ。
紙で吸い取れる程度しか油が残らないときは、サッとふき取ってしまえば簡単だからです。油は冷めてしまうと固まって吸収しにくくなります。
そのため、油が温かいうちにふき取ることをおすすめします。ただし、やけどには十分注意して、粗熱が取れてから作業するとよいでしょう。
【油の捨て方その2】凝固剤で固めて処理する
油の捨て方として最も簡単でおすすめの方法が、専用の凝固剤を使用して処理する方法です。
使用後の油を捨てるための凝固剤なので、手順通りに処理すれば簡単にゴミ処理できておすすめ。
油が温かいうちに専用の凝固剤を入れ、冷めて固まってきたらヘラやフライ返しを使用して鍋から取り出します。ビニール袋に入れてゴミに出せば完了です。
ただし、固まるまでに時間がかかるため、すぐにゴミ処理したい場合にはおすすめできません。時間に余裕をもっておこなってください。
【油の捨て方その3】片栗粉で固めて処理する
専用の凝固剤がない場合は、家庭にある片栗粉で固める捨て方もあります。
凝固剤で固める場合に比べて、固まりとはならずドロドロとした状態ですが、扱いやすくなるのでおすすめ。
凝固剤と同様、油が熱いうちに片栗粉を入れ、よくかき混ぜます。冷めてドロッとしてきたら、新聞紙やペーパーなどを入れた袋に流し入れてゴミ処理してください。
片栗粉は油と同量必要なため、処分したい油がそれ程多くない場合におすすめの捨て方です。
【油の捨て方その4】牛乳パックで処理する
天ぷらや唐揚げなどで使用した大量の油を処分したい場合は、牛乳パックを使用する方法がおすすめです。
牛乳パックは、水漏れする心配がなく、紙パックなので燃えるゴミで捨てられるので、油の処理にも向いています。
牛乳パックで捨てる場合は、パックの中に水を含ませた新聞紙や布を入れ、冷めた油を入れ、パックの口をガムテープで密閉してください。
油が熱いまま密閉すると自然発火の危険があるため、処分する油は必ず冷まし、パック内に水を含ませておきましょう。
【油の捨て方その5】ビニール袋に入れて処理する
牛乳パックがない場合は、ビニール袋を使用する方法もあります。
牛乳パックに比べて形状が不安定な分、扱いにくさはありますが、ストックしやすいビニール袋で手軽に捨てられるメリットがあります。
捨てる際の注意点は、牛乳パックの場合と同様、自然発火防止のため水で濡らした新聞紙や布を入れて、冷ました油をしみ込ませるように入れてください。
口をしっかり縛ってゴミに出します。袋に穴が空いていないか事前に確認し、漏れ防止のため袋を二重にする方法もおすすめです。
揚げ油の廃棄の目安は?
サラダ油は、何度か使用できますが、処分のタイミングはどのように判断すればよいでしょうか。
揚げ物の種類や回数、温度や油の量によって油の汚れ方や傷み方が異なるため、一概に「〇〇回使用したら捨てる」とは言えません。
油の様子をよく観察して、以下の項目をチェックしてみてください。
油の色が濃くなる
油は加熱を繰り返すことで、酸化が進み、劣化していきます。劣化しているか判断するポイントとして、油の色をよく観察してください。
色が黒っぽく変色してきたら、劣化してきたサインです。天ぷらや唐揚げなど、味のついた食材を揚げることで、油が汚れて黒っぽく変色します。
目安としては、鍋底や保管用のポットなどの底が見えないくらい黒ずんできたら、取り換えるのが無難。目で見て分かるので、使用前にチェックするとよいでしょう。
臭いが強くなる
油は何度か使用するうちに、臭いが変化します。特に加熱すると明らかに不快な臭いを伴う場合は、取り換えた方がよいでしょう。
新鮮なサラダ油は、実は臭いはほとんどしません。油の素材により、オリーブオイルのように臭いのあるタイプもありますが、劣化による不快な臭いとは明らかに異なります。
臭いが出てきた油で揚げると、食材の風味を損ねることもあるため、臭いが気になり始めたら捨て時と考えて処分することをおすすめします。
粘りが出てくる
油がドロドロしてきたら劣化の合図。新鮮な油はサラサラしていますが、劣化が進むと目で見るだけで分かるほどドロっとしてきます。
使用前の冷めた状態で、保管用のポットや鍋の油の状態を確認してください。傾けてみて粘度が高くなってきたら、処分して新しい油を使用した方がよいです。
粘度が高いかの判断は、油が冷めていると分かりやすいため、加熱前に確認することをおすすめします。
煙が出る
鍋に入れた油を加熱する際、180度程度の温度で煙が出てきたら、油が劣化しているサインです。新鮮な油は、230~240度程度の高温にならないと煙が出ません。
通常天ぷらやフライを揚げる180度で煙が出ることはないため、油が劣化していると判断してよいでしょう。
ただし、煙が出る場合は、急激に温度が上がってしまっている危険性もあるため、温度が上がり過ぎていないか、再度油の温度をチェックしてみてください。
泡が消えない
劣化した油で揚げ物をすると、泡が立ち、なかなか消えない状態となります。こうなったら、油の劣化が進んでいると判断しましょう。
熱した油に食材を入れると、新鮮な油でも最初はパチパチと音がして気泡が出ます。これは、食材の水分と油の反応による泡で、時間が経つと消えていくもの。
いつまでもブクブクと泡立つのは、油が劣化して粘度が高くなっている証拠でもあります。
食材が見えなくなるほど泡立ちが続く場合は、処分して新しい油と交換することをおすすめします。
油の捨て方をマスターして、揚げ物を楽しもう
自宅で揚げ物をすると、必ず発生する油のゴミ処理。油の処理は面倒なイメージがありますが、正しい捨て方を覚えておけば意外と簡単に処理できます。
古い油を使い続けると料理の味が落ちるだけでなく、健康を害する場合もあるので、捨て時を見極めて古い油は処分し、新しい油に交換しましょう。
今回ご紹介した油の捨て方や油の捨て時のサインを参考に、揚げ物を気軽に楽しんでくださいね。
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