努力に関することわざ《目標》
仕事や勉強で努力することは大切ですが、そのためにはまずは目標が必要です。目標があれば、すべきことが明確になり、努力を続けやすくなります。
ただ、チャレンジには困難がつきもの。目標に向かって努力する過程では心が折れそうになることもあるでしょう。そんなときには、あなたが座右の銘としていることわざが役立ちます。
ここでは、努力にまつわることわざの中でも目標に関するものを集めたので、困ったときの支えになる座右の銘を見つけてくださいね。
- 一年の計は元旦にあり
- 蟻の思いも天に届く
- 言うは易く行うは難し
- 百里を行く者は九十里を半ばとす
一年の計は元旦にあり
「一年の計は元旦にあり」は、意味のある努力にするためには最初の目標が肝心だと教えてくれることわざです。
新しい年を迎えるとき、1年の間にすべきことを決めておくと有意義になりますよね。そこから転じて、何事も最初が重要だという意味のことわざとして使われるようになりました。
例えば仕事や勉強で何かを始めるとき、指針なしで努力するより、すべきことを定めて努力した方が意味のある活動になります。きちんと計画を立てて何かに取り組みたいときは、こちらのことわざを座右の銘にしてはいかがでしょう。
蟻の思いも天に届く
「蟻の思いも天に届く」は、目標に対して自信がなくなったときに思い出したいことわざです。
蟻は小さい生き物なので、人間からすると弱い存在に見えますよね。そんな蟻でも目標に向かって懸命に努力を続ければ、願いが天に届くということわざです。
仕事やスポーツ、勉強の場では、他人と比べて自分をちっぽけな存在だと感じ、本当に目標を達成できるのか不安に陥ることもあるでしょう。しかし、人は努力し続けることで成長します。諦めずに努力を続ければ、困難な目標だって達成できるのです。
言うは易く行うは難し
「言うは易く行うは難し」は、目標達成には行動が必要であると教えてくれることわざです。
スポーツや仕事などで何かを成し遂げたいとき、目標を掲げて宣言することがあります。口にするだけなら簡単で、難しいのはその先です。目標に対して行動、つまり努力が伴わなければ、結局は夢を実現できません。
目標ができたら、このことわざを思い出して「どんな方法で努力するのか」を具体的に考えて動いてみましょう。
夢を実現したい方や自分を変えたい方の座右の銘としておすすめです。
百里を行く者は九十里を半ばとす
「百里を行く者は九十里を半ばとす」は、目標達成まで気を抜くなという意味のことわざです。
百里とは約400kmの距離になります。それほどの距離を旅するとなれば、直前の九十里ほどで苦しくなるもの。結局、たどり着けなくなってしまうので、九十里まで来たらやっと半分と心得た方がよいでしょう。
同じようにスポーツや仕事で目標に向かって努力しているとき、到達間近になるほど気が抜けてミスや事故が起こりがちです。
目標に対する努力が最後まで長続きしないという方は、こちらのことわざを座右の銘にしてみてはいかがでしょう。
努力に関することわざ《応援》
子供とは違い、大人になると誰かに応援してもらう機会は少なくなるもの。子供は勉強やスポーツを頑張る過程を褒められますが、大人は仕事での結果を求められる傾向があるからです。
ただ、「努力を認めて欲しい」と思うのは人間として自然なこと。不安になったら、ことわざの力を借りて自分を鼓舞しましょう。
ここでは努力を表すことわざの中でも、応援に関する言葉を紹介していきますので、あなたにとっての座右の銘を見つけてくださいね。
- 思う念力岩をも通す
- 夜明け前が一番暗い
- 創業は易く守成は難し
- 彼も人なりわれも人なり
- 弘法にも筆の誤り
思う念力岩をも通す
「思う念力岩をも通す」は、頑張れないときに応援することわざです。中国の故事から派生したことわざで、何事も必死に努力すれば達成できないことはないという意味があります。
大人はやらないといけないタスクを多く抱え、何か新しいことを始めたり目標を達成したりするには一層の努力が必要です。ただ、忙しい日が続くと「今日はいいや」が増え、結局挫折してしまうことも。
だからこそ、「思う念力岩をも通す」を座右の銘にしてみませんか?「必死になればできないことはない」と自分に喝を入れ、目標に向かって努力を続けましょう。
夜明け前が一番暗い
「夜明け前が一番暗い」は、くじけそうな人に努力は報われると伝えることわざです。
由来は「日の出の前に一番暗い時間がある」というイギリスのことわざですが、全世界で使われています。困難から抜け出す前が一番苦しく、それを乗り越えれば事態はよくなるという意味です。
ずっと努力してきたのになかなか報われずに辛い思いをしている人へ、応援の意味を込めて教えたい言葉ですね。もちろん、努力を続ける自分自身の座右の銘にするのもおすすめです。きっと「あともう少し頑張ってみよう」と思えるはず。
創業は易く守成は難し
「創業は易く守成は難し」は、仕事を引き継いだときに思い出したいことわざです。
新たに事業を興すよりも、衰退しないように守っていく方が難しいという意味があり、唐の皇帝・太宗と臣下・魏徴の問答から派生しています。
社会人になると、家業を継いだり業務を引き継いだりすることもありますよね。前任者の存在が大きく、努力しても思い通りにならないこともあるでしょう。
ただ、始めるより守り続けることの方が難しいのだから、最初はうまく行かないのも当然です。辛いときはこちらの座右の銘を思い出し、心を軽くしましょう。
彼も人なりわれも人なり
「彼も人なりわれも人なり」は、ネガティブな気持ちを励ますことわざです。
成功した人と自分とを比べて、「どうせ私にはできない」と思うことはありませんか?そんな考えに陥ってしまった時に、思い出したいことわざです。
彼も私も同じ人間なのだから、他の人にできることが私にできないはずがないという意味があります。努力して夢が叶うのなら、やってみた方がよいですよね。
後ろ向きになりがちな自分の座右の銘にするのはもちろん、努力する友人を応援するメッセージとしてもおすすめの言葉です。
弘法にも筆の誤り
「弘法にも筆の誤り」は、失敗やミスをしてしまったときに思い出したいことわざです。
弘法とは平安時代に活躍した真言宗の開祖・空海のこと。僧侶であり書の名人でもあった彼でさえ、書き損じてしまうことがありました。そこから転じて、プロであっても失敗することはあるという意味で使われます。
どんなに努力しても、時にはミスをするもの。落ち込んだときは、こちらの座右の銘を思い出してみましょう。成長には反省が不可欠ですが、失敗しても落ち込みすぎないように心に留めておきたい言葉ですね。
努力に関することわざ《継続》
仕事に役立つ勉強や趣味のスポーツなど、忙しさを理由に辞めてしまうというのはよくあること。何かを継続している人はかっこいいですが、実際にやってみるとなかなか難しいものです。
ただ、挫折したことを責めて自己嫌悪に陥るのは辛いですよね。そんなときはもう一度始めて、今度はしっかり続けていこうというプラス思考に切り替えましょう。
地道な努力や継続に関することわざや慣用句はたくさんありますが、ここでは特によく使われる人気の言葉を一覧で紹介します。
- 継続は力なり
- 千里の道も一歩から
- 七転び八起き
- 雀の巣も構うに溜まる
継続は力なり
「継続は力なり」は、継続は成功への第一歩だという意味のことわざです。部活動のスローガンでも使われることわざなので、ご存知の方も多いことでしょう。
小さくてもコツコツと続ければ大きなことをやり遂げられるという意味ですが、諦めずに継続して頑張れること自体が能力であるという意味もあります。
語源は明確ではありませんが、大正から昭和にかけて活躍した浄土宗の宗教家・住岡夜晃の『讃嘆の詩』の一説から取られたという説が有力です。努力を継続する意志が固いときの抱負や座右の銘としても使える言葉ですね。
千里の道も一歩から
「千里の道も一歩から」は、これから挑戦を始める人にぴったりのことわざです。こちらも努力に関する有名なことわざで、一度は耳にしたことがあるはず。座右の銘として覚えやすいですよね。
どんなに長い道のりも、まずは足元の一歩から始まるという意味で、何事も継続して一歩ずつ進めていくことの大切さを伝える言葉です。
1里は約4kmなので、千里は約4,000km弱。札幌から那覇までが3,000kmもないため、かなり遠いことがわかります。よく使う言葉なので、こういった豆知識も合わせて話をすると面白いですよ。
七転び八起き
「七転び八起き」は、諦めない心や不屈の精神を表すことわざです。四字熟語で「七転八起」といい、何度失敗しても起き上がり、めげないで頑張るという意味があります。
「7回転んで8回起きる」と聞いて、数が合わないことに疑問を持たれるかもしれません。これには諸説あり、赤ん坊のときに誰かの助けで立ち上がった分を含むという説や、7や8は回数が多いことのたとえだとする説などさまざまです。
だるまの起き上がる様子が由来ともいわれるので、失敗してくじけそうなときに可愛いだるまモチーフを使ってみてもよいでしょう。
雀の巣も構うに溜まる
「雀の巣も構うに溜まる」は、貯金したいときにぴったりのことわざです。
雀は枝などの材料を少しずつ集めて巣作りをします。その様子から、少額の貯蓄であっても、努力して続ければ大きな金額になるという意味のことわざになりました。せっせと努力して巣を作る可愛らしい雀の様子が目に浮かぶ言葉ですね。
仕事や家事に追われ、「今日はこれくらいいいかな」と無駄遣いしてしまい、なかなか貯金ができないという経験はないでしょうか。そんなときにこちらの座右の銘を思い出せば、努力できるかもしれません。
努力に関することわざ《苦労・忍耐》
努力しているからこそ、うまくいかないときに「辞めてしまいたい」「イライラする」と辛くなることもあるでしょう。
そこで、目標や夢に挫折してしまう前に思い出してほしい忍耐を意味することわざをご紹介します。
「今を耐えればきっと報われる」と思える前向きな言葉を集めました。自分の座右の銘にするだけでなく、辛い思いをしている人がいるのならぜひ教えてあげてくださいね。
- 使っている鍬は光る
- 禍も三年経てば用に立つ
- 石の上にも三年
- 尺蠖の屈するは伸びんがため
- ぽつぽつ三年、波八年
使っている鍬は光る
「使っている鍬は光る」は、努力の素晴らしさを伝えることわざです。
長年使わない鍬(くわ)と違い、いつも使っている鍬はサビることなくピカピカと光っています。転じて常に努力している人は活き活きとしていて、他の人とは自然と違って見えるという意味のことわざです。
努力し続けるのには忍耐が必要。途中で飽きたり、辛くて辞めたくなったりしたら、こちらのことわざを思い出しましょう。すぐに結果に繋がらなくても、耐え忍んで努力していること自体が素晴らしいもの。気づかないうちに成長し、努力が報われることもあるでしょう。
禍も三年経てば用に立つ
「禍も三年経てば用に立つ」は、努力や困難は無駄にならず役に立つ日が来るという意味のことわざです。
予想もしていなかった不幸な出来事や災難でも、3年も経てばその経験が役に立つときがやってくるもの。転じて、どんな努力も無駄にはならないという意味のことわざです。
人生には「こんなに努力しているのになぜ?」と思い悩むことがあります。そんなとき、こちらのことわざを思い出せば苦難を乗り越える手助けとなるでしょう。災難や逆境を恨んだり責めたりせず、成長の過程として前向きに捉えられる素敵な言葉ですね。
石の上にも三年
「石の上にも三年」は、超有名な忍耐のことわざです。
冷たい石の上でも、3年座り続ければ暖まることを表し、転じて忍耐強く努力すれば必ず報われるという意味になります。似たことわざに「雨垂れ石を穿つ」というのもあり、合わせて覚えてくおくとよいでしょう。
簡単な漢字を使い、意味もとてもわかりやすいので、子供に努力や耐え忍ぶことの大切さを伝えたいときにおすすめのことわざです。書初めや抱負の言葉として活用してみましょう。
尺蠖の屈するは伸びんがため
「尺蠖の屈するは伸びんがため」は、努力や頑張りを認められなくて苦しいときに思い出したいことわざです。
「尺蠖」とは「しゃっかく」と読み、尺取り虫(ガの幼虫)のこと。こちらのことわざは、前に進むために体を折り曲げてぐっと全身を伸ばす尺取り虫の動作を表しています。そこから転じて、将来の成功のために一時的な不幸や不遇に耐えるという意味に。
たとえ今が不遇でも、それがずっと続くとは限りません。辛いときはこちらの言葉を思い出し、焦らずにできる範囲の努力を続けましょう。
ぽつぽつ三年、波八年
「ぽつぽつ三年、波八年」は、忍耐強く頑張るたとえのことわざです。
日本画の修行では、ぽつぽつとした細かい点で苔を描けるようになるまで3年、波の表現ができるようになるには8年もかかるとか。つまり、どんなことでも一人前になるまでにある程度の年数の努力が必要ということわざです。
同じような意味で「桃栗三年柿八年」という言葉もあるので、一緒に覚えておくとよいでしょう。
努力してもなかなか報われることがなく、嫌気が差したときに思い出したいことわざです。イライラせず、時に休みながら忍耐強く頑張りたいものですね。
努力に関することわざ《英語&韓国語》
文化が異なると表現が変わりますが、何かを成し遂げるのに努力が必要なことは万国共通です。
海外のインタビューでは、ことわざが引用されることも少なくありません。天才と称される人にも苦難があり、言葉を支えに努力してきた方も多いことでしょう。
それでは、努力に関する英語と韓国語のことわざを紹介していきます。
- Rome was not built in a day.
- Faith will move mountains.
- 생각하는 하루, 노력하는 한 달, 결실 맺는 일 년
- 시작이 반이다
Rome was not built in a day.
“Rome was not built in a day.”は、日本語で「ローマは1日にして成らず」という意味になる英語の有名なことわざです。
かつてヨーロッパで繁栄していたローマ帝国も、1日で出来上がったわけはなく、完成には長い年月が必要でした。つまり、大事業は長期的な努力なしには不可能であるということです。
日本語の「千里の道も一歩から」「塵も積もれば山となる」といったことわざの意味によく似ていますね。
Faith will move mountains.
“Faith will move mountains.”は、日本語で「信念は山をも動かす」という意味になる英語のことわざです。
難しい目標を達成をするには、強い信念が必要となります。「絶対にやり遂げる」という思いによってモチベーションが高まり、問題を分析をして対策を考えるなどの具体的なアクションへとつながっていくでしょう。
努力には信念が必要という点で、日本語の「思う念力岩をも通す」「一念、天に通ず」「石に立つ矢」といったことわざの意味に近いですね。
생각하는 하루, 노력하는 한 달, 결실 맺는 일 년
“생각하는 하루, 노력하는 한 달, 결실 맺는 일 년”は、日本語で「考える1日、努力するひと月、結果を結ぶ1年」という意味になる韓国語のことわざです。
努力した結果が報われるには長い時間がかかります。だからこそ、毎日コツコツと継続することが必要で、経験したことや学んだことは成長の一端を担うのです。
似たことわざは日本語にも英語にもあります。例えば、既出の「塵も積もれば山となる」や”Rome was not built in a day.”がそうですね。
시작이 반이다
“시작이 반이다”は、日本語で「始まりが半分だ」という意味になる韓国語のことわざです。端的にいえば、スタートしてしまえば半分終わったようなものということを表しています。
努力したいと思っていても、やるべきことが多かったり目標が高すぎたりすると、気後れして何もできないことがありますよね。迷っているうちに、諦めてしまうなんてこともあるのではないでしょうか。
しかし、困難だと思っていたことも、始めてしまえば意外と簡単に感じることだってあります。努力を始める前に諦めるより、まずはチャレンジです。
努力に関することわざのQ&A
ここまでは努力を継続して成功を掴み取るためのことわざや、努力に必要な目標に関することわざなど、ポジティブな言葉の数々を紹介してきました。
しかし、努力してもいつも成功するとは限りません。努力が水の泡とならないように、時には失敗にブレーキをかけるためのネガティブなことわざも必要です。
ここではそんなことわざをQ&A形式で紹介しますので、自分自身や大切な人のへの忠告・用心として、ぜひ活用してみてくださいね。
Q1.努力しても報われない意味のことわざは?
A.有名なことわざに、「骨折り損のくたびれ儲け」という言葉があります。
必死に努力しても、苦労しただけで成果が上がらないという意味です。あるこんにゃく屋の商売が由来といわれています。こんにゃくを売るためにサイズを大きくしたところ、店は大繁盛したものの、売値を変えなかったため利益が出なかったという話です。
実現可能性のない努力は、こんにゃく屋のようにただの苦労となってしまいます。努力が無駄にならないように、ことわざを教訓にして計画的に進めましょう。
Q2.努力が台無しになる意味のことわざは?
A.「草履履き際で仕損じる」ということわざがあります。
これは、帰り際に草履を履こうとして失敗するという意味が転じ、せっかくうまく行っていたのに最後に失敗して努力がふいになることを表す言葉です。
努力を続けて成功間近になると、「ここまで来たから大丈夫」と思わず気を抜いてしまうことも。ただ、そんなときほどミスや事故が起こりがちです。
大事な場面でこのことわざを思い出し、最後の最後だからこそ気を引き締めてやり抜きましょう。
努力に関することわざを座右の銘にしよう
今回は努力に関することわざを5つのカテゴリーに分けてご紹介しました。努力する人や忍耐強く頑張る人を応援してくれるようなことわざや、努力し続けることの大切さを伝えてくれることわざが多くありましたね。お気に入りのことわざや座右の銘にしたい言葉は見つかりましたか?
表立って「努力しています」とはなかなかいいにくいもので、こっそり自分だけで頑張る人は多いことしょう。そんなひたむきに努力するあなたに寄り添ってくれることわざを心の糧にして、頑張ってくださいね。
こちらもおすすめ☆
新規登録
ログイン
お買い物