《一文字》で響きや意味が綺麗な漢字
ここでは響きや意味が綺麗な一文字の漢字を集めました。一文字でも美しい印象を与える漢字を、意味とともに5つご紹介します。
綺麗な一文字の漢字一覧は以下のとおりです。
閃(せん)
一つ目の綺麗な漢字は「閃(せん)」。一瞬だけピカッと光る状態を表す一文字漢字です。ちらりと見えるさまを表す場合もあります。
線対象になっている美しい形でバランスが取りやすいので、書道にもおすすめ。訓読みでは「閃く(ひらめく)」と読み、旗がヒラヒラとしている状態を指すこともあります。
キレがありかっこよく、美しいイメージを持つ漢字です。
淑(しゅく)
「淑(しゅく)」とは、おしとやかで品がある様子を表現する一文字漢字。上品な女性を形容する際に使われることの多い、綺麗な漢字です。「さんずい」が付いていることから、清らかな水の様子が語源とも言われています。
日本人らしく古風なイメージで、女性の名前に用いられることも多いようです。「しゅく」という音の響きも綺麗ですね。
玲(れい)
出典:https://pixabay.com/
「玲(れい)」には、金属や玉同士が触れるときに鳴る美しい音色という意味があります。またその澄んだ音の響きから、透き通るように綺麗な様子を表す場合も。
部首を取った「令」という文字はもともと、清々しく澄んでいる状態という意味です。「玲」を使った「八面玲瓏(はちめんれいろう)」という四字熟語は、どの角度から見ても澄みきっている様子を表現しています。
粋(すい・いき)
「粋(すい)」は、混じりけがないもの・ことを表す綺麗な漢字。他のものより優れていることを指す場合もあります。
「純粋」とはどちらも同じような意味を持つ漢字でできており、混じりけや邪推が一切ない状態を意味する言葉です。
訓読みでは「粋(いき)」と読み、身なりや性格がさっぱりとしてあかぬけており、色気を感じさせる様子。おしゃれでかっこいい男性などを形容する際にも使われます。
凪(なぎ)
「凪」とは、風が止んで穏やかな状態になった波の様子を表現した漢字。「朝凪」「夕凪」などの言葉もあるように、美しい海の情景が浮かんでくるような綺麗な漢字です。
女の子の名前としてもよく使われる一文字。一般的に使われている「漢字」は中国から入ってきたものが多いですが、「凪」は日本で生まれた和製漢字「国字」であり、日本語特有の情緒ある趣が表現されている漢字です。
《二文字》で響きや意味が綺麗な漢字
ここでは響きや意味が綺麗な二文字の漢字を集めました。漢字の見た目にも素敵な言葉や、温かみのある意味を持つ言葉など5つをご紹介。
今回は、比較的簡単でシンプルな漢字を使った言葉をピックアップしました。綺麗な二文字の言葉一覧は以下のとおりです。
- 朝月(あさづき)
- 風花(かざはな)
- 白妙(しろたえ)
- 星彩(せいさい)
- 明光(めいこう)
朝月(あさづき)
「朝月(あさづき)」とは、明け方のぼんやりした空に残る月のこと。夜から朝へ世界が移り変わる様子を感じられる綺麗な言葉です。
冬を迎える前の空気が綺麗な空に使われる場合が多く、秋の季語としても親しまれています。
同様の意味を持つ言葉に「朝月夜(あさづくよ)」「有明月(ありあけづき)」という表現も。どれも明け方をイメージできる素敵な言葉です。
風花(かざはな)
「風花(かざはな)」とは、降り積もった風上の雪が風に吹かれてパラパラと舞い落ちてくる様子を表わした言葉。風に乗って散る雪を花に例えています。
目をつぶると素敵な冬の一日が思い浮かぶような、美しい二文字の言葉。漢字の見た目も可愛い印象で、日本語の深い趣を感じられますね。
晴天の日に風に舞って散るように降る雪のことを指す場合もあります。
白妙(しろたえ)
「白妙(しろたえ)」とは、白い色や白いことそのものを漢字二文字で表現した綺麗な言葉。樹木の繊維を素材とした真っ白な織物を指す場合もあります。
小倉百人一首の枕詞としても使われており、白くて綺麗な様子をイメージさせる言葉です。「妙」という漢字には、極めて優れている・とても美しい・ありえないほどに素晴らしいなどの意味があります。
星彩(せいさい)
「星彩(せいさい)」とは、星が輝くときの光を二文字で表現した綺麗な日本語です。漢字の見た目が可愛いので、近頃では女の子の名前に使われることも多いとか。「せいあ」や「せあ」と読むようです。
また「星彩」には、ルビーやサファイヤなどの宝石に光を当てたときに放たれる、星のような鮮やかな輝きを表わす意味も。おしゃれな印象の素敵な言葉ですね。
明光(めいこう)
「明光(めいこう)」とは漢字のとおり、明るくて眩しい光や輝きを意味する二文字の綺麗な言葉。
「明光」の類語として「曙光(しょこう)」が挙げられることがありますが、「曙光」とは「夜明けにさす太陽の光」のことなので、厳密には少し意味が異なります。
昔の小説や俳句では「明光」と書いて「あかり」や「ひかり」と読むこともあるようです。
《三文字》で響きや意味が綺麗な漢字
ここでは響きや意味が綺麗な三文字の漢字を集めました。おしゃれで可愛い見た目の言葉や、かっこいい意味を持つものなど、5つをご紹介。
季節の移ろいを連想させる素敵な日本語にひたってみてください。綺麗な三文字の言葉一覧は以下のとおりです。
- 雪月花(せつげつか)
- 黄昏月(たそがれづき)
- 催花雨(さいかう)
- 桐一葉(きりひとは)
- 花信風(かしんふう)
雪月花(せつげつか)
「雪月花(せつげつか)」とは、日本の四季が持つ自然の美しさの総称として使われる言葉。冬の雪・秋の月・春の花をイメージして三文字で表した綺麗で可愛い日本語です。
夏の風をプラスした「雪月風花(せつげつふうか)」「風花雪月(ふうかせつげつ)」というおしゃれな四字熟語も。
四季折々の綺麗な景色を眺めながら、風流な気分にひたる様子を表現している場合もあります。
黄昏月(たそがれづき)
「黄昏月(たそがれづき)」とは、たそがれ時に出てくる月のこと。総じて、夕方に見える月全般を指す言葉です。ちなみに「たそがれ時」とは、夕焼けの光で景色が黄金に輝いて見える時間帯という意味。
毎日夕方に見える月も「黄昏月」と表現するだけで、おしゃれに感じられますね。黄昏という響きがなんとなく秋を連想させますが、「黄昏月」はどの季節の季語でもありません。
催花雨(さいかう)
「催花雨(さいかう)」とは、春に花の開花を促すように降る雨のこと。漢字の並びや響きが美しい三文字の綺麗な言葉です。
梅や桜など春の訪れを告げる花たちに「早く咲いてね」とせきたてる様子は、想像するとなんだか可愛いですね。
4月上旬頃の菜の花が咲く季節に降り続くことから、「菜種梅雨(なたねづゆ)」とも呼ばれています。
桐一葉(きりひとは)
「桐一葉(きりひとは)」とは、秋めいた頃に桐の葉っぱが落ちるのを見て「秋が来たな」と感じる様子。初秋の季語として俳句にもよく使われる三文字の綺麗な言葉です。
おしゃれな印象で趣のある言葉ですが、「衰え」の前兆を表現する際に用いられることも。葉がヒラヒラと落ちる様子を、三文字の漢字で表現する日本語の素敵な奥深さを感じられます。
花信風(かしんふう)
「花信風(かしんふう)」とは、花が咲くことを知らせしてくれる風のこと。漢字も響きも意味もおしゃれで可愛いこの言葉は、春のはじめから初夏にかけて吹いてくるさわやかな風を指しています。
前述した「催花雨(さいかう)」が花に語りかけて吹く風なのに対し、「花信風」は人々に春を知らせる風です。花信風が吹いたら、綺麗な花を見に出かけてみてください。
《男の子の名前》におすすめの綺麗な漢字
ここからは男の子の名前におすすめの綺麗な漢字を見ていきましょう。今回はさわやかでかっこいい印象を与える、3つの漢字をピックアップしました。
- 昂(こう・たかし)
- 颯(そう・はやて)
- 隼(しゅん・じゅん)
昂(こう・たかし・あきら)
男の子の名前におすすめな1つ目の漢字は「昂」。「こう・たかし」という読み方で使われます。
「昂」という漢字には「高まる・たかぶる・上がる」という意味があり、気力がたかぶるなど男らしくかっこいい印象を与える一文字。
最近では「昂」と書いて「あきら」と読む名前も増えているようです。ちなみに「昴(すばる)」という文字と混同されることが多いですが、異なる漢字なので注意してください。
颯(そう・はやて)
男の子の名前に人気な2つ目の漢字は「颯」。「そう・はやて」という読み方で使われます。
「颯爽(さっそう)」という言葉もあるように、「颯」の文字にはきびきびとしたすばやい様子を表す意味が。清らかさを表現する場合もあります。
文字の見た目からも、さわやかでかっこいい印象を与える綺麗な漢字です。「颯(はやて)」と一文字で名付けたり、「颯太(そうた)」「颯平(そうへい)」など、他の文字と組み合わせて使うのが一般的なようです。
隼(しゅん・じゅん)
男の子の名前におすすめな3つ目の漢字は「隼」。「しゅん・じゅん」という読み方で使われるのが一般的です。
「隼」の訓読みは「はやぶさ」。急降下する速いスピードや勇ましい様子が特徴的な鳥・ハヤブサを連想させることから、男らしくかっこいいイメージを与えます。
「隼」という一文字の名前や「隼也」「隼二」など二文字の名前が人気。「とし」や「はや」と読ませる名前もありますが、一般的にはあまり浸透していない読み方です。
《女の子の名前》におすすめの綺麗な漢字
ここからは女の子の名前におすすめの綺麗な漢字を見ていきましょう。見た目が華やかな文字や、美しい意味を持つ漢字など3つをご紹介します。
- 雅(まさ・が・みやび)
- 華(か・はな)
- 瑞(みず)
雅(まさ・が・みやび)
女の子の名前におすすめな1つ目の漢字は「雅」。「まさ・が・みやび」という読み方で使われ、昔から親しまれている日本人らしい漢字です。
「雅やか(みやびやか)」という言葉があるように、「雅」という文字には上品で洗練された様子を表す意味があります。
「雅(みやび)」という一文字の名前や、「優雅(ゆうが)」など他の文字と組み合わせる名前も人気です。
華(か・はな)
女の子の名前に人気な2つ目の綺麗な漢字は「華」。「か・はな」という読み方で使われます。漢字のとおり華やかさを意味するこの漢字。
同じ訓読みをする「花」という文字がやわらかいイメージなのに比べ、「華」という漢字はキラキラとした豪華な印象を与えます。
「華(はな)」という一文字の名前の他、「華奈(かな)」のように「か」と読ませる名前も人気。おしゃれで元気なイメージのある綺麗な漢字です。
瑞(みず)
女の子の名前におすすめな3つ目の漢字は「瑞」。「みず」という読み方で、他の漢字と組み合わせて使われるのが一般的です。「瑞々しい」という言葉そのままに、「瑞」にはみずみずしさや美しさを表現する意味があります。
また、おめでたいことの予兆という意味合いもあり、名前に使うにはとても縁起のよい漢字と言えるでしょう。「瑞希(みずき)」・「瑞月(みずき)・「瑞穂(みずほ)」などの名前が人気です。
日本には響きや良い意味を持つ綺麗な漢字がたくさんある
今回は意味や響きが綺麗な漢字を特集しましたがいかがでしたか?日本には、綺麗で美しい漢字がたくさんあります。小学校で習う簡単なものから、大人になってもあまり目にしない漢字などさまざま。
綺麗な漢字や言葉一つひとつの意味や成り立ちを知ると、日本語の世界が広がります。見た目や響きが綺麗な言葉をたくさん覚えて、ボキャブラリーの引き出しを増やしてみましょう。
新規登録
ログイン
お買い物