新生活が始まる方や大々的にお部屋の模様替えをして気分を一新したい方などは、家具の配置やお部屋のレイアウトについて気になりますよね。
すてきなお部屋やこだわりのインテリアでも家具の配置が悪いと、見栄えを損ねたり生活しづらかったりして大きなストレスになりかねません。
そこで、うまく家具を配置して、魅力的なお部屋に仕上げている実例を集めてみました。ぜひ、参考にしてみてください。
家具配置の基本の考え方
空間と家具のバランスを考慮した配置
空間に対して家具の占有する面積が1/3程度というのが、部屋を狭く見せないバランスの限界になります。
ちょっと想像していただけると納得できると思うのですが、部屋の半分を家具が占めてしまうと「狭いな…」と感じてしまうでしょう。
普通ならデッドスペースになりがちな階段下をうまく利用して、リビングの1部にしてしまっています。
テレビの上部の活用法はいろいろありますが、発想の逆転で階段の下にテレビを配置すると、両方とも無駄なく使えるという一挙両得な利用方法ですね。
視線より高い家具を置かないというのも、圧迫感が少なく、お部屋を広く見せる有効な手段です。
こちらのお部屋は、すっーと長く視線を遮るもののないスペースがあり、さらに一番奥のテレビより高い家具が途中にないので、たくさんの家具があっても広々と感じます。
椅子ではなく、床に座るスタイルのお部屋にすれば、家具も自然と低いものを選ぶことになり、広々とした空間にできます。
ソファと違って、大型のビーズクッションなら簡単に移動することもでき、フレキシブルにスペースを使うことができます。
壁面収納という手もあります。家具のシェルフを使うのではなく、壁面に収納を作ってしまうのです。
新築ならあらかじめ建付けられますし、既存の家には、既製品の大型壁面収納家具を利用したり、DIYしてもいいでしょう。
オープンシェルフタイプではなく、キャビネットタイプにすると、よりスッキリ感が得られます。
家具はなるべくまとめて配置して、広い遊びのスペースを作った方がゆったりした空間に見えます。特にテーブルとソファは離し過ぎると使い勝手も不便になりますよ。
コーナーのような空間にリビングセットをまとめて置くと、いい感じでまとまりますね。
動線・視線を考慮した配置
掃き出し窓がある場合、なるべくそれをふさがないような配置がやはりベストでしょう。
窓に背を向けるようにソファなどを置く配置もありますが、そうすると、視界が途中で遮られ狭く見えます。この画像のように、視線がすぅと窓の外へ延びるような配置がベター。
こちらも窓の方に視線が伸びる配置です。これならソファに座った時にも自然と窓の外の景色を楽しむことができますし、ダイニングからも外の景色やテレビを見ることができます。
また、ソファやテーブルも低めなもので揃えているので、狭さを感じさせません。
こちらも前述と同じように窓に対してソファが横向きの配置ですね。こちらのお部屋で注目すべきは、左手にある本棚。
このように背の高い家具は、視界に入りづらい壁際や部屋の隅に置くのがセオリーです。一瞬、壁に同化して存在がわからず圧迫感がありませんね。
こちらは前述の視界づくりの配置と異なりますが、この場合はこちらの方が広く見えます。
というのは、右手に床がフラットに続く次の間があるので、そこを塞がず中央を開けてスペースを作ることによって、広い空間に見せているからです。
動線を考えた配置になっている実例です。もし、扉を背にするようにソファを置くと、ソファを回り込んでこなくてはなりません。
その動きがストレスになりますし、部屋を狭く感じさせます。この配置なら、扉からどの方向にもすぅと行くことができるので快適ですね。
ダイニングテーブルからシンク内が見えてしまわず、それでいてキッチンの人と交流を持つことができる位置関係で、とてもいい配置ですよね。
動線も最短距離で各部屋へ移動できるスペースが確保されて、視界もクリアです。
ゾーニングを考慮した配置
ゾーニングとは簡単に言うと〇〇コーナーというようなもので、お部屋の中のエリア分けのことです。
ここが食事用スペース、こっちがくつろぎスペースというように、各スペースの機能をはっきりさせると暮らしがグンとレベルアップします。それはワンルームといえども同じ。
狭くていろいろと兼用しなくてはならない場合でも、最低限のゾーニングをすることで、すっきりと暮らせます。
ゾーニングを考える時には、自分の生活パターンやこうありたいと思う暮らしの在り方を細かく書き出してみてください。そうすると、ベストな動線や配置がおのずとみえてくるでしょう。
こちらの画像では、キッチンの近くにダイニングセットを置いて、ソファの背が区切りをつけるようにリビングゾーンを作り出しています。
オープンシェルフを使ってゾーニングしています。手前がくつろぎスペース、窓側がワークスペースになっているようですね。
オープンシェルフは収納にもなるので、一石二鳥。普通の棚やカラーボックスでもOKですが、背の部分が化粧されてない場合は見せてもいいようにDIYで加工しましょう。
こちらもオープンシェルフでベッドスペースと、リビングスペースを区切っています。また、簡単なソファも置いてよりリビングエリアをしっかり囲っていますね。
全体に黒と木目を基調とした男前スタイルをコンセプトにしていて、ゾーニングしながらもまとまり感のあるお部屋です。
各家具がその役割をもってゾーニングを果たしている空間です。真ん中にすっと通る通路スペースをあけ、4つのエリアになっています。
ダイニング、リビング、ワークスペース、ベッドスペース。コンパクトな空間を上手に分けて快適なお部屋に仕上げています。
リビングゾーン、ダイニングゾーン、ベッドスペースの3つのエリアにわかれています。リビングゾーンは、大きくてスクエアなフォルムの鮮やかなブルーのソファによって位置が囲われ確定。
リビングとベッドスペースの境にモダンなついたてを置き、ダイニングは空間的にキッチン前の小スペースが自然に割り当てられています。
コンセプトやテイストを決めて配置
家具の配置に関わる大切なエレメンツとして、家具のテイストがあります。
家具のテイストがバラバラだと、家具をどのように置いたところで、どうしてもちぐはぐになったり、落ち着きがない印象のお部屋になりがち。
できれば家具を購入する時にはなるべく同じ雰囲気のものを選ぶようにしましょう。そうできない場合は、色を揃えたり、カバーをかけたりしてみましょう。
賑やかなお部屋ですが、一定のコンセプトというかテイストで統一されているので、まとまり感がありますよね。
このようにお部屋にテーマを持たせると部屋づくりがやりやすく、かつとても楽しくなります。また、自然と要るものと要らないものも見えてくるでしょう。
北欧テイストのインテリアで整えたリビングです。ナチュラルカラーの明るいベージュを基調とした家具の中に、モダンな北欧デザインのラグやクッションをセンス良く配置することで、すてきなお部屋に仕上げていますね。
こちらのお宅の場合、ソファの向きについて悩みどころになりますが、この画像では、真ん中に広い空間を設けることにして、窓側にソファを置いています。
それでも窓側に圧迫感が少ないのは、ナチュラルテイストの白いソファだからでしょう。家具全体を白で揃えると明るく広く見えます。
色のバランスでも空間の印象は変わります。こちらのように大きな家具であるソファと壁の色を揃えると、ソファの威圧感が減って空間が広々してみえますね。
逆に空間を引き締めたいなと思うときには補色にしたり、明度や彩度を変えた色調の家具にしてみましょう。
西海岸テイストに仕上げている爽やかなリビングですね。こちらもソファの位置に迷いますが、キッチンから視線を長く伸ばせるように窓側にソファを置いています。
ヘリンボーンの床と家具の配置の流れが揃っているので、すっきりした空間に見えます。
視覚トリックや注視点を活用した配置
視線の伸びる方向に板やレンガの列が伸びているので、奥行きがある様に見えます。
また、手前に置いてある肘掛け椅子がとても大きいため、遠近法の錯覚で奥のスペースが広く感じられますね。
ソファの背もたれよりも低い家具で揃えると、圧迫感がなく空間が広々と見えます。
座スタイルの生活はできないけれども、コンパクトな空間を広く見せたいという時にはローソファ、ローテーブルを選ぶとい良いでしょう。
フローリングの板と家具の長い辺が平行になっていて、奥行きを感じさせますね。
さらに、ダイニングテーブルと座卓テーブルが似た感じの家具で、小さいものが向こう側にあることによって、遠近法の目の錯覚によってより広い空間に見えます。
視線が自然に集まるところを「注視点」と言います。
英語でフォーカルポイントと言い、インテリア用語にもなっているのですが、これをうまく利用すると、空間にメリハリが出て、お部屋の雰囲気が一気におしゃれになります。
こちらの画像で言えば、壁にかけられているアート。これがあるかないかで随分印象が違いますよ。
白で統一したミニマルなカウンターキッチンに、花瓶に活けた枝ものが特に存在感のあるフォーカルポイントになっています。
花瓶のフォルムもシンプルで、かつ周りと同じ白で揃えているので、いっそう枝の生命力に目をひきつけられますね。
壁に掛かっているタペストリーが、フォーカルポイントとなって周りを引き締めていますね。
フォーカルポイントは便利なもので、シンプル過ぎる空間のアクセントとなり、ごちゃごちゃと賑やかな空間のまとめ役になります。
うまくフォーカルポイントを利用すれば、ちょっと間違うとただ散らかって雑然としているだけに見える部屋も、こなれ感のあるリラクシーな風景に変えることができるのです。
おしゃれな1LDKの家具配置実例
収納類をなるべく壁際に寄せて配置にすることで生まれた広い空スペースが、周りにたくさん小物が置かれていながらもすっきりしたお部屋に見せてくれます。
座式の生活にすることで、家具も低く揃えられ、圧迫感がありません。
窓に向かって縦長のお部屋の配置。ここは逆らわずに板目に沿って家具の長い辺を合わせて、窓に向かってラインが伸びるように配置すると、視線も動線もすっきりし、広々とした空間が確保できます。
ただし、部屋の奥行きを利用し、ベッドヘッドを窓辺ぎりぎりまで寄せず、1/4くらいのスペースを残すことで、ワークスペースとくつろぎスペースのゾーニングに。
家具の並べ方に視覚トリックも使っていますね。
ゆとりのある広さのワンルームなので、自由にレイアウトできるように思いますが、意外と難しいのが広い開口部分の使い方。
大きな窓は気持ちがよいので、それを遮るように家具を置くのはなかなか勇気がいりますよね。
ただ、真ん中に通路兼の広い空間を持たせようとすると、どうしても窓際の方を壁のように使う必要が出てきます。
オープンシェルフでベッドスペースとリビングを間仕切り。オープンシェルフだから、窓からの光も遮らず、簡単な収納もできてうれしいですね。
無造作なお部屋に見えながらも、おしゃれな雰囲気が醸し出されている魅力的なお部屋です。
無印良品のスタッキングシェルフで、ベッドゾーンとリビングゾーンを区分け。スクエアなフォルムがすっきりした清潔感を生み出していて気持ちがよさそうですね。
ソファの後ろにダイニングコーナーがあります。全体をシンプルなナチュラルテイストでまとめて、居心地のよさそうな空間になっています。
広い壁があるので、そちら側に家具を寄せ、反対側には可動式棚を設けています。
棚を家具ではなく、ウォールシェルフにすることで、デスクと収納を兼用。さらに圧迫感もないのでワンルームにはおすすめです。
コンパクトな空間に生活に必要な機能がすっきり収まっています。ダイニング、ワーキングスペース、くつろぎスペースとなるデスクは広さのあるシンプルなものがいいですね。
言うなればBOHOスタイルのような自分らしい居心地のいい空間を実現したお部屋。
ゾーニングだとか、視線、動線など難しいことは考えないで、自分らしくいられることのプライオリティを大切にしています。それでも、それが自然と何故かセンスのいいお部屋となっていますね。
風水的に吉の寝室家具配置例
寝室の入り口から入った時、正面にベッドがあるのは凶とされています。この画像のように、入り口の戸からズレた位置にベッドを置くのがいいとされています。
もし、ベッドを入り口の正面にあたる位置からズラせないようであるならば、このように入り口から入る気流が直接体にあたらないように、間仕切りになるような家具を置くといいでしょう。
できればベッドは窓の近くではない場所に置くのが風水的には吉とされています。
ただ、どうしても間取り的に窓近くになってしまうということはよくあるでしょう。その際にはしっかり遮光できる厚手のカーテンをとりつけましょう。
寝室に鏡を置く場合は、寝姿が映り込まない位置に置きましょう。もし、うつりこんでしまう位置に置くしかないようでしたら、鏡にカバーをかけるなどするとよいです。
風水とは関係なく、夜中に起きたときに鏡に映った自分の姿に驚くことがあるかもしれないので、カバーはあるといいですね。
風水ではベッドヘッドが、柱や家具の角の近くにあるのもよくないとされています。
このお部屋のようにベッドヘッドの近くに角が来ないような位置取りに置くのが吉。柱ばかりではなく、梁の角もよくないとされているので注意しましょう。
風水ではベッド周りに、水を入れた花瓶や金魚鉢、水槽、水飲み鳥のようなオブジェなど水を使うインテリアを置くと健康運によくないとされています。
グリーンを置きたい場合は、できるだけ鉢植えにしたり、ベッドから少し離れた位置に置いたり、寝ている高さより低い位置に置くのが望ましいです。
個室のおしゃれな家具配置例
海外のお部屋の寝室例です。大きなベッドを中心に個性的なサイドテーブルやランプなどが配置されて、ラグジュアリーな自分だけのとっておきのくつろぎ空間に仕上げていますね。
お部屋のサイズが違うとしても、すてきなお部屋にできるヒントはたくさん!
グレーを使った柔らかいモノトーンのお部屋はかっこいいばかりでなく、どこか優し気な雰囲気もあっていいですね。
IKEAのグレーのランダムストライプのラグが、お部屋の統一感をいっそう作っています。差し色的に入ってるベージュがいい味を出しています。
家具を低めに抑えながら、壁にウォールステッカーでデコレーションを描くと、目の錯覚で空間に広がりを覚えます。
セット家具などで、没個性的だなと思った時に、オブジェではなくステッカーで飾ると、物を増やさずにすみますよ。
リビングのトレンド家具配置例
海外リビングの家具レイアウト。家具のレイアウトそのものは、そんなに珍しい置き方ではありませんが、配色や壁に飾った大胆な大きなアートピクチャーなどが海外らしさを色濃く出していますよね。
海外インテリア風にまとめてみたい方は、マネしてみてはいかがでしょうか?
落ち着いた濃いブラウンでまとめたシックなリビング。ポイントは壁の白と建具や家具のブラウンの割合。
絶妙なバランスが、重くなり過ぎず、それでいてリュクス感や趣をかもしだして部屋を魅力的にまとめています。
横長のマンションのリビングを上手にゾーニングしています。ダイニングもカフェベンチを採用しているので、落ち着いた雰囲気に仕上がっていますね。
リビングのテーブルがユニークで、お部屋に味わい深い趣を出しています。
まとめ
毎日の生活で、なんだかちょっとおしゃれじゃないなぁと感じたり、不便だなと感じたりするのは、実は家具の配置によるものかもしれません。
新居に入る人はもちろん、慣れた家に住み続ける人も、ちょっと家具の配置について考えてみると、毎日の暮らしがグンとハイレベルになるでしょう。ぜひ、年度や季節の節目にご自宅の家具の配置について見直してみてください。
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