人には言えない悩みの一つにセックスの話題があります。日本人は奥ゆかしいというのが美点ではありますが、その美点によって苦しんでいる人たちが多いこともまた事実なのです。
人に相談できない、あるいはあまり相談事例がないせいで原因すらも探れないという状況に陥ってはいませんか?
ここではよくあるセックスレスの原因と、セックスを含むスキンシップが夫婦円満の秘訣であるという話をしたいと思います。
セックスレスの定義
日本性科学会によると「特殊な事情が認められないにも関わらずカップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」というのがセックスレスの定義となっています。
ですが、そういった定義では決められないのが人の心というものです。一人で出来ないセックスだからこそ、相手との心の距離が問題になってきます。
性知識後進国である日本
日本人は性に関して諸外国より大きく後れをとっています。自分自身が経験したことがないこと、とくに異性の身体については全くの無知である人の方が多いのではないでしょうか。
その良い例が震災時に「生理用ナプキンは性の道具だから必要ない」と突き返した男性などです。他にも生理用ナプキンを「生理の時期を調節してもらって、配布回数を減らせないか」という打診もあったそうです。
同じように女性も男性の生理現象をどこまで理解していますか。実は男性の性衝動は、疲れていると全くと言っていいほど起こらないことはご存知でしたか?
お互いが望んでいないならレスではない
セックスの定義は人それぞれで、人によっては「汚らしい」と思う人さえいるでしょう。日本は、性的知識を子どもに出来るだけ入れないようにと心を砕く母親が相当数いるようです。
そのため、人格形成の際に「性は汚らわしいもの」とインプットされてしまった人も少なくありません。ただ、そう言った人同士が夫婦になり、お互いに望まないのであればそれはセックスレスとは言わないのです。
セックスレスにおいて悲劇が起こるのはパートナーとの性的欲求に差異が生じてしまった場合があげられます。
セックスレスと感じる期間は人それぞれ
例えば毎日のようにセックスをしているカップルが、突然何もなしに半月ほどセックスをしなかった場合、それはセックスレスと感じるでしょう。
正式な定義では1ヶ月と言われていますが、そう感じるかどうかは本人たち次第なのです。本人たちがセックスを望んでいない、かつ、二人の関係が良好であればそれはセックスレスと言わないのと同じ理屈になります。
日本はスキンシップ不足の国
週刊ポストが調べたデータによると全カップルの44.6%がセックスレスであるとしています。また、「Durex社」が世界41か国で性交渉の頻度を調べたところ、日本は最下位という不名誉な結果に終わっています。
多ければ良い、というわけではありませんが、日本人はことのほかセックスを含めたスキンシップが少ない国であると言わざるを得ないでしょう。
海外であれば道行くカップルが腕を組む、頬にキスをするなどは日常の中に溶け込む風景であるのに対し、日本の街並みではどうでしょうか。
あまり見かけない風景であることは否めませんし、人前でスキンシップをしていたら眉をしかめる年配の方もいらっしゃいます。
また、昨今では「セクハラ」という言葉も浸透し、アイドルが「握手」を売り物にするという部分もあります。他人の肌に触れるのがどれほど困難な国かが伺えますよね。
確かに赤の他人には触れられたくはありませんが、恋人とのスキンシップくらいはもっと積極的になっても良いのではないでしょうか。
スキンシップ不足どころか言葉も足りてない
以心伝心や阿吽の呼吸という言葉があるように、日本人は空気を読むことが美点と感じています。何も言わずともわかるだろう、といった空気が蔓延していますよね。
ですがそれは長年一緒に仕事をやってきた相手など、特殊な関係です。そして、そういった関係であっても「言わずとも伝わる」のはある一点においてのみです。
例えば職人さん同士ならその仕事に対することのみが言わずともわかることであり、それ以外のプライベートであれば言葉にしなければ絶対に伝わりません。
そういった積み重ねた年月を無視して「言わなくてもわかるだろう」というのは傲慢に他なりません。結婚したんだから好きだってことくらいわかるだろう、言わなくてもこれくらいしてくれるだろう、というのも同様です。
きちんと言葉にして伝わらないことだって多いはずです。お仕事を思い出してみてください。言葉不足でダメになったこと、意外と思いつきませんか?
夫婦間は究極のプライベートな場所です。
そこを安らげる場所にするためにも、きちんと普段からの愛情や感謝を口にすることが、セックスレス解消への大きな一歩となるでしょう。
セックスレスの意外な原因
男性が拒否する場合のセックスレスの原因というのは主に肉体面のことが多いようです。世間一般で見ると拒否するのは女性の方が多い傾向があります。
特に顕著なのが第一子を産んだ後の女性は、子育てでセックスどころではない、というのが本音なようです。確かに初めての育児でへとへと、人によってはワンオペ育児の可能性も低くはありません。
ですが、スキンシップが少ないとどうしても愛情が醒めてしまう傾向があります。できるだけスキンシップは多い方がいいですよね。ここではセックスレスの原因について考えた上で、できそうな対処法も一緒に考えてみました。
疲れがたまってそれどころじゃない
男女ともに多いのがこの理由です。現代日本では残業は当たり前、帰宅が午前様になるのも珍しくはありません。終電で帰ることができればいい方で、泊まり勤務も…なんていう声まで聞こえてきます。
そんな状況でセックスをする体力が残っているはずもありません。こんな状況のパートナーにセックスを強請ることも憚られますよね。
ですが、そんな理性と性欲は別であるのも事実です。わかっていても悶々としてしまうことも考えられるでしょう。
転職を視野にいれるのも一つの手
長期戦のアドバイスになってしまいますが、転職活動をするというのが最適解のように思えます。そもそも、それだけ日常的に疲れがたまっている状況が健康上いいはずがありません。
お給料が良いから…と思うかもしれませんが、そのまま健康を損なってしまえば元も子もありませんよ。お給料が良くないのであれば逆になぜその職場にしがみつかなければならないのかが疑問です。
万が一その状況で転職を渋るようであれば鬱の可能性すら視野に入れなければなりません。パートナーがそこまで疲れているのであれば、その環境をそのままにしておくのは、絶対にいい事ではないはずです。
出来る限りのサポートをしながら別の道を一緒に歩む覚悟を持ちましょう。
家事も含めてくたくた
家事に育児に仕事に全てをこなすスーパーウーマンがもてはやされた時代もありましたが、それらを全てこなしてくれる旦那様の場合もありますよね。
ですが、そういった疲れがやはり性欲減退の一因になっていることもありえます。先の項目でも述べましたが、疲れは生活のすべてを蝕みます。
心を亡くすとかいて忙しいとは、昔の人は本当にうまいことを言ったものですね。仕事が主な原因であった場合はすぐ改善することは難しいのが現状です。しかし、家事であれば二人の裁量で決められることがたくさんありますよ。
家事外注や文明の利器を上手に使おう
日本人は家事は自分でやるのが美徳、と思いがちですが探せば家事の外注サービスは結構あります。自分たちでやるよりもプロに任せた方が、家は綺麗で快適になります。
そこまでお金がかけられないというのであれば文明の利器の利用はいかがでしょうか?最近では自動掃除機のみならず、自動で床の拭き掃除をしてくれるロボットもあります。
また、洗濯であれば乾燥までスイッチ一つの洗濯機、食器洗いもスイッチ一つで乾燥までの時代です。お金がもったいないと思うかもしれませんが、そもそも大事にするべきなのは一体なんでしょうか?
お金ですか?それともパートナーとゆっくり過ごす時間ですか?どちらも同じように有限の資材に見えますが、実は時間の方が急速に減っていくものなんです。お金と違って時間は増やすことができませんからね。
本能的に「母」は抱けない
パートナーである女性に「母性」を感じてしまうと、途端にそういう対象として見れない方は意外と多いです。というのも、それは動物の本能で「母親と性行為をすると種の保存が危うくなる」というのを知っているからに他なりません。
妻に母を感じる場面は色々と思い当たりますが「家事をしてあげている」という感覚だと、母性を感じられやすい傾向があるようです。確かに小さい頃は誰しも母親に面倒を見られていましたからね。それと同じことが新しい家庭でも起こっているというパターンがあります。
男を立てると面倒を見るというのは全然別物です。その違いをしっかり見せつけるのは大事かもしれません。また、結婚してから女性的魅力に磨きをかけることを怠っているというパターンも考えられます。
結婚して自分のモノになったという安心感から、だらけていくというのは男女ともによくあることのようです。そういった事柄から派生して、異性と見れなくなる場合があります。
母ではなく「異性」であるというアピールを
男性はそういった面では繊細なところがあり、例えば直前に家事のやり方に小言をいって、そのあとに「さぁ夜の生活を」と言っても無理な方が多いようです。
母との違いは「叱る」ではなく「褒める・感謝をする」にあります。出来なかったことに目を向けるより、出来たことに目を向けて褒めて伸ばしましょう。
その上で「○○も出来ると完璧だったんだけどなー」など、やって欲しいことがあればその程度にとどめておきましょう。また、結婚して相手が家族になったという油断から女性らしさを捨ててはいませんか?
日本人が思い浮かべる「ちょっとふくよかで、あまり化粧っ気がなく、おしゃれでもないけれど頼れそうな肝っ玉カーチャン」の図に近くなっていないでしょうか?
ここまでステレオタイプではないとしても、隣に立つ女性にはいつまでもキレイで居てほしいのが男性の心理です。是非女性としてのキレイを保ってくださいね。
性欲減退する時期がどうしてもある
女性として一番理解しづらい原因がこのパターンです。「男性っていつでもどこでも発情できるんじゃないの?だから痴漢がいるんでしょう?」と思う女性が稀にいらっしゃいますがそれはとんでもない間違いです。
女性に生理があるように、男性も生理的なもので性欲減退してしまう時期がどうしても訪れます。ただ、女性のようにわかりやすく血が出るだとか、むくむといった表面的な変化がないので、わかりにくいのが困りものなんです。
しかも、それを男性側は出来るだけ隠そうと努力します。皆さんも初めて生理になったときに経験はありませんか?なんだか悪いことのような気がして、恥ずかしくて隠してしまったことがあると思います。
その心理と一緒、もしくはそれ以上の気持ちかもしれません。「性欲がなくなるなんて、もしかして俺は男としてもう不能なんじゃないか…」と自信を無くしかけている場合もあります。
生理の時に「生理くらいで動けないなんてだらしない」なんて言われては女性は傷つきます。男性も一緒で、「性欲減退?歳なんじゃないの?そのくらいでセックスレスとか私に愛がない証拠じゃない」なんて言われては、そのまま再起不能に陥ってしまいます。
スキンシップはセックスだけじゃない
こういった時にセックスをしようとしても無理です。生理の時に無理やりセックスはしませんよね。それと同じです。まずは男性にも男性の生理現象があるということを理解しましょう。決めつけは一番やってはいけないことです。
こういう状況ではセックスはできません。ですが、スキンシップはできますよね。ハグやキスなどのスキンシップや手を繋ぐだけでも特別感は出てきます。
要は「そういった行為が出来なくても、愛していますよ」という気持ちを行動に移すのです。少し恥ずかしいかもしれませんが、男性の性欲減退期をそのまま放っておくと、そのまま一生レスコースに突入しかねません。
それに、触れ合うことでお互いにストレスが軽減されます。ハグをすることでストレスの減退につながるという論文が発表されるほどに、科学的にも証明されている事柄です。
こういったストレス減少との相乗効果から、男性の性欲減退期が早く終わる可能性もありますよ。まずは日々の些細なスキンシップから、それも難しいようならちょっとした感謝の言葉からはじめてみませんか?
まとめ
私たち女性が思っている以上に、男性は意外と繊細な生き物です。そうした部分をうまく立ててあげましょう。また普段から感謝を伝えあう関係、プラスの気持ちを伝えあえる関係というのは大事ですよね。
これはセックスレスに関係なく、末永く相手と共にあるために必要不可欠な要素ではないでしょうか。
日本人はシャイな民族です。それは美点でもありますが、本当に大事なパートナーに対してまでシャイでいるのはもったいないですよね。
末永く一緒にいたい大事なパートナーだからこそ、言葉を尽くし、触れあっていけるように努力しましょう。
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