今注目の水耕栽培！基本から少し詳しいやり方までご紹介♡

水耕栽培の基本＆やり方をご紹介！

今またホットになってきている「水耕栽培」。「水栽培」という名前の方がピンとくる方が多いかもしれません。水耕栽培の魅力は何といってもお手軽にできるところ。切り花に近い感覚で扱えるから、鉢植えより気軽にチャレンジできます。その上で、フェイクグリーンにはない植物の生命力やポットの水の潤いを感じられるところに深い味わいや楽しみがあります。そんな水耕栽培について、基本から少し詳しいやり方までご紹介します。ぜひご覧ください。

水耕栽培とは？

水耕栽培は水栽培の中の1つで、英語ではハイドロポニックス（hydroponics）といいます。ハイドロカルチャー（Hydroculture）は和製英語。通常、植物は土に植えて育てますが、水耕栽培では養分の入った水に植物を挿して栽培します。水栽培といえば、クロッカスやヒヤシンスなどが有名ですが、それ以外にも野菜から観葉植物までいろいろな植物を栽培できるのですよ。

 

 

土を使わないで栽培する方法を幅広く指して定義する場合、土の代わりに水苔やスポンジ、ビー玉、サンド、ポリマーゼリー、ハイドロボールなどを使って植物を支えて固定したものも水耕栽培になります。ハイドロカルチャーはそういった固定材を使った水耕栽培を指します。

 

水耕栽培のメリットその①は、お手軽さです。土を使う鉢植えなどは、土が必要ですが、その土を扱うためにいろいろな道具や準備も必要になります。水栽培なら、土を使わないので、その分お手軽、かつ衛生的に扱えるので、植物栽培初心者さんにもおすすめです。

 

とはいえ、水耕栽培でも土の代わりにスポンジを使ったり、生育を促進するための補助材料を使ったりはします。でも、いずれも身近な物を代用して使うことができる上、後片付けなども雑巾1枚あれば十分だから、普通の土栽培よりも気楽にできますよ。土の重さが無い分、軽いところも◎

 

水耕栽培のメリットその②は、土を使わないことから、土の中にいる虫や菌の心配をする必要がないということです。また、鉢を倒して泥だらけになる不安もありません。すなわち、とても衛生的ということです。

 

衛生的ということは、殺虫剤などの農薬不要ということ。野菜やハーブなどを育てて食べる時にも安心ですね。泥などもつかないので、さっと簡単な水洗いするだけでOK。

 

水耕栽培のメリットその③は、育てる楽しさが多いということ。土栽培では、土に埋まっている状態の部分の成長は見ることができませんが、水耕栽培なら、発芽するところや、根の張るところを観察することができて、育てる喜びもひとしおです。

 

種は最適な気温であれば土がなくても水分があると発芽します。理科で習うように、発芽に必要な物は「水・空気・適温」。さらにその後の成長で必要な物はその3つに加えて、「養分と日光」になります。これを利用したのが水耕栽培。

 

土に植える場合、同じ植物を続けて植えると連作障害と言って、土が痩せて育たなくなってしまいます。そのため、植える場所を変えたり、土を入れ替えてやる必要が。でも、水耕栽培ならその必要がありません。水替えの必要はありますが、鉢植えの水やりと同じくらいの手間と言えるでしょう。

 

水耕栽培のメリットその④は、ガラスの器を使って育てることができ、かつゼリーやサンド、ビー玉などを使うと、きれいなオブジェとしても楽しめること。特に夏などは涼し気でおすすめです。カフェのドリンク容器などを使ったり、ペットボトルを使ったりするユニークな栽培もいいですね。

 

 

こちらは一般的に水耕栽培用ジェル、植物用ジェルと言われる保水材。ダイソーやセリアなどの100均でも取り扱いがあります。ダイソーでは「ジュエルポリマーパール」、セリアでは「プラントビーズ」などの商品名でラインナップされています。それぞれのショップで内容量や特徴が微妙に違いますが、目的は同じ製品。

 

こちらのパキラが植えられている粒はハイドロボール。ハイドロボールというのは、ハイドロカルチャー用の人工土のことです。高温で焼き固められた丸い粒で、自然の土とは違い、汚れず臭いもしません。他にパーライト、カラーサンドなども。

 

水耕栽培《ペットボトルを使ってDIY》

今すぐトライ！簡単なやり方をご紹介☆

 

 

簡単な物では、500mlのペットボトルの上1/3を切り取り、切り取った部分を逆さまにはめるだけで完成！さらに、藻の発生を防ぐためにペットボトルの周りにアルミホイルなどを巻いてもOK。おしゃれに工夫してもいいですね。

 

ペットボトル水耕栽培容器作り方動画

動画「ペットボトル水耕栽培！容器を作る」

初心者向けの簡単な作成方法です。2Lの大きいペットボトルで作成。カッター、はさみ、グルーガンといった道具の他、フェルトと、梱包用プチプチ、アルミホイル、保温シートなどの材料を使います。

 

動画「ペットボトルを使った水耕栽培」

エアポンプなどを装備する本格派。簡単な水耕栽培に物足りなくなってきた方におすすめです。野菜や果物などの水耕栽培には、このような本格的なシステムを備えた物を使う方がよく成長でしょう。

 

動画「【園芸、家庭菜園】ガーデニング初心者が水耕栽培も始めました Gardening beginners also started hydroponic cultivation.」

とってもわかりやすい上に、あまり細かく計ったりせずに軽快に作っていくので、気軽にラフに水耕栽培を楽しみたいという方におすすめ。使う道具は、カッター、はさみ、浅型バット、水差し。材料はペットボトルとスポンジです。はさみやカッターの取り扱いには注意！

 

動画「【園芸、家庭菜園】ガーデニング初心者が始める水耕栽培2 植え付け編」

前の動画の続き。ペットボトルの水耕栽培ポットに実際に植え付けている様子です。こちらで使う材料は、ペットボトルで作った容器と、それの周りを覆うアルミホイル、水、スポンジで発芽させた苗、液体肥料。シンプルですね。

 

水替えの頻度について

水耕栽培の肝は何といっても「水」。水質の維持が水耕栽培の成功のカギを握っています。切り花でも水替えしないと水が腐ってきますよね。水が腐る前に、きれいにしてあげるように定期的に交換するのが水耕栽培のポイントです。

 

 

水が少ないほど腐るのが早いので、少ない水の場合は頻繁な水交換が必要になります。切り落とした野菜などの水耕栽培では、毎日水替えしましょう。環境でも水のいたみ具合は変わりますが、200ｍｌくらいであれば3日に1度くらいのペースで。それよりも多い水なら1週間に1度くらいでも大丈夫でしょう。

 

とはいえ、暖かい場所にあったり、雑菌が入ったりして水が早く腐ってしまう場合もあります。水の様子を見て、濁ったり、ぬめったりしているようなら水を入れ替えましょう。水はミネラルウォーターよりも水道水の方がgood。塩素が入っているので、腐りにくいからです。

 

また、水替え時の注意点として、植物の根を傷つけないようにすることが大切です。傷ついた根っこから、バイ菌が入り腐ってしまうことがあるからです。また、水替えの際には水の量にも注意しましょう。根は呼吸しているので、根っこが全部水に浸ってしまっては窒息して腐ってしまうからです。

 

水替えの時、液体肥料を追加補充しますが、濃度がなるべく一定になるように気をつけましょう。野菜などでは、生育時期で必要な肥料の量が変わってきますが、その時には追加したり減らしたり加減しましょう。

 

実例：いちごをペットボトルで育ててみよう♪

水耕栽培はお花でも、観葉植物でも、野菜でも、果物でも、幅広い植物で行うことができます。その中でも収穫を楽しめる、野菜やハーブ、果物などの育成は植物栽培の醍醐味がひとしおでしょう。そこで、いちごの水耕栽培をペットボトルで行う方法を調べてみました。

 

ポイント

水の清潔さと十分な肥料がいちご栽培の成功の秘訣。それは、水耕栽培全般に同じことがいえるのですが、特にいちごはデリケートです。また、水の中に空気を十分に含ませることもポイントです。定期的な水交換は重要で、エアポンプなどがあればなおいいです。

 

用意する物

いちごのペットボトル水耕栽培に必要なものは、いちご、ペットボトル（1株2Lの大きさがよい）、スポンジ、エアポンプ＆ホース、アルミシート、液体肥料。受粉時には綿棒などがあると便利です。

 

手順

1.ポットから取り出した苗の根を優しくきれいに洗い、少し水に浸しておきます。2.苗の根の付け根部分にスポンジを巻いて、水耕栽培用に作ったペットボトルの上部に入れます。

 

3.下のペットボトルにいちごの根が少しつくくらいの推移になるように、液体肥料を入れた水を入れます。4.エアポンプを入れ、直射日光が当たらない明るい場所におきます。また、スポンジなどがいちごの成長点に被らないように気を付けてください。

 

動画「ちゃんと実る！　いちごのペットボトル水耕栽培」

500mlのペットボトルを小さい苗用のポットにして、大きくなってきたら、それを2Lのペットボトルにはめ込むという2段階のポット。

 

動画「【イチゴの水耕栽培方法】ペットボトルで育てる・グリーンペットなら簡単です。」

こちらは全部セットになっている、ペットボトルいちご栽培キット「グリーンペット」の使い方です。ペットボトルもセットに入っているので、自作のポットを使いたい人には向きませんが、イチゴ栽培が初めての人にはおすすめです。

 

水耕栽培《肥料》

水耕栽培に無くてはならない液体肥料

理由

植物が成長するには、窒素、リン、カリウムの三大要素の他、カルシウムなどのミネラルが必要です。水耕栽培では、土を使わないので、水にそれらの養分を加えてあげることが重要なポイント。養分を加えないただの水栽培もありますが、ほとんどの植物は肥料を加える水耕栽培が適しています。

 

 

水耕栽培には水耕栽培用の肥料を使います。なぜなら、土壌栽培の肥料では、土に含まれる養分は入っていないので、水耕栽培では養分不足になるからです。また、水耕栽培用の肥料は液体肥料か、粉末肥料が一般的。粒状の固形肥料は土壌栽培用です。

 

注意点

水耕栽培に養分が必要だからと言って、たくさん与えればいいというものでもありません。肥料を入れ過ぎると、水を腐らせたり、植物に必要以上の負担がかかるので、注意書きに書いてある規定量に従って与えましょう。

 

おすすめ肥料

液体肥料 ハイポニカ（HYPONICA)

メジャーな水耕栽培用の液体肥料が「液体肥料 ハイポニカ」。野菜、果物、花と植物全般に使用できます。A液とB液がセットになっていて、それぞれを水に入れて使用するという肥料。長く続けて使うことができるところが特長です。

 

微粉ハイポネックス（HYPONEX）

こちらも古くからあるアメリカ製の有名な肥料です。粉末ですが、水に溶けやすく、効き目が速いのが特長。カリウム成分が多めに含まれていることによって、植物を丈夫に育てます。安価でコスパもgood！

 

水耕栽培《観葉植物実例》

ポトス・オリヅルランなど

観葉植物は水耕栽培に適しているものが多いです。例えば、ツル状のメジャーな観葉植物のポトスなどは、葉っぱや茎を切って水にさしておくと根が出てきて簡単に増やせます。ブライダルベールやオリヅルランなども同様です。

 

ワイヤープランツ

ワイヤープランツも、こんな風にハイドロボールを使ってハンギングするとワイルドな雰囲気ですね。ビー玉やサンドを使うと、また違った雰囲気になるでしょう。

 

アイビー

またの名をヘデラというアイビーは人気の観葉植物ですね。これも、前出のポトスやオリヅルラン同様に根が付きやすい観葉植物です。栽培は比較的簡単ですが、水の量が多くても少なくても調子が悪くなるというデリケートな面もあります。

 

アイビーと、切り花をこんな風にコラボさせても素敵ですね。お花が枯れても、アイビーは残るので、通常の水耕栽培に戻してあげましょう。

 

サボテン

サボテンはあまり水をやると根腐れするので、水耕栽培には向かないと思われがちです。けれども、意外と水耕栽培でも上手に育つんですよ。こんな風に少しずつ試してみるといいかもしれません。

 

面白い水耕栽培用容器ですね。個性的なサボテンによくマッチしています。ビーカーなどに入れるのも楽しいですね。

 

長いサボテンには、長いベースフラワーが丁度いい容器になりますね。メスシリンダーなどを利用しても面白いかもしれません。

 

パキラ

中型の観葉植物で人気のあるパキラ。これもハイドロカルチャーで育てることができます。今はダイソーでも生のパキラの苗を購入できるので、ぜひ挑戦してみてください♪

 

豆苗

豆苗は野菜やハーブといったカテゴリーで、観葉植物ではありませんが、グリーンを楽しむという観点で観葉植物のように楽しむこともできます。

 

水耕栽培《球根植物の実例》

ヒヤシンス

水栽培といったら「ヒヤシンス」か「クロッカス」と思うほど、定番の球根植物ですね。花の丈が丁度よく茎がしっかりしているので、水耕栽培にうってつけなのです。香りもいいのでおすすめですよ。

 

 

 

ムスカリ

海外の飾り方です。たくさんの株を1つのポットに寄せ植えしていて味わいがありますね。水苔などを使うと、こんな風に植えることができますよ。

 

ハイドロカルチャーを利用しています。深めのガラス瓶というところがおしゃれですね。

 

水仙

球根の上手な水栽培のコツは、1つは球根自体を水につけないこと。もう1つは球根を冷蔵庫に入れて置いてから植えること。

 

水耕栽培まとめ

切り花や鉢植えとも違うグリーンの楽しみ方ですが、お手軽な上に鑑賞から収穫まで幅広いメリットもたくさんあって、実はとってもおすすめの室内グリーンです。中には少し難しい植物もありますが、意外と幅広い種類の植物を水耕栽培で育てることができるので、いろいろ試してみるのも面白いでしょう。ぜひチャレンジして、お部屋にみずみずしい水耕栽培コーナーを作ってみませんか？

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