「スタディスペース」とは、子どもが勉強したり、読書をしたりするちょっとしたスペースのこと。
一般的に小学校にあがる前の子どものいる家庭に需要があり、あえて子ども部屋に学習机を置くのではなく、家の中の最低限のスペースを利用してつくることができる。
ただ、スタディスペースといえど、子どもの勉強のためにだけ設置する必要はない。趣味を楽しむことやちょっとした家事をするのにも便利なので、子どもに限らず、大人にとってもメリットが多いスペースなのだ。
今回は、スタディスペースのメリットと設置するときの注意点を考えながら、さまざまな住宅事例を紹介したい。
スタディスペースのメリット
メリット1 家のどこに設置するかは自由
リビング・寝室・廊下・階段下など、スタディスペースを設置する場所はどこでもOK!
最低限、椅子とデスクがあれば立派なスタディスペースをつくることができるので、特別に個室や仕切りを設ける必要もない。
家の中で持て余しているデッドスペースやちょっとした隙間を活かしながら、スタディスペースをつくることができるのだ。
メリット2 親子のコミュニケーションがとりやすい
設置場所の自由度が高いため、リビングや廊下など、家族が集まりやすい場所や親の目が行き届きやすい場所にスタディスペースを設置することもできる。
交流しやすい場所に設置すると、親子のコミュニケーションがとりやすくなるので、親が子どもの勉強を教えやすく、子どもを近くで見守ることができる安心感もあるのだ。
メリット3 大人も使うことができる
子どもの勉強の場としてだけではなく、家族の読書スペースとして利用したり、アイロンがけや洗濯物をたたむなどのちょっとした家事をしたり、大人のためのスペースとしても活用できる。
椅子とデスク以外に、飾り棚や収納を設置することで、書斎として使用することや趣味を楽しむスペースとしても利用ができるのだ。
スタディスペースを設置する注意点
スタディスペースを設置する前に、子どもが成長したときの使い道を考える必要がある。小さい子どものための勉強スペースに限定してつくってしまうと、子どもが成長したときに不要になる可能性があるからだ。
収納棚とパソコンを置いてデスクワークをしたり、広いデスクにして家事をしやすくしたり、趣味を楽しんだり、スタディスペースは少しの工夫で大人にも役立つ便利な場所となる。それぞれのライフスタイルに合わせた活用を考えておくと、永く快適に使えるスペースになるだろう。
自分の家にぴったりの快適なスタディスペースを!
それぞれのライフスタイルに合わせて、家のさまざまな場所に設置されたスタディスペースの参考例を紹介したい。
【家族団らんの場に設置したスタディスペース】
リビングの壁に設置されたスタディスペース。窓と窓の間のスペースを活かして、カウンターとたっぷり収納できる棚を設けている。
家族団らんでくつろぐリビングの雰囲気を壊さずに、ホワイトとブラウンの落ち着いた色で統一したまとまりのあるスタディスペースだ。
寝室に設置されたスタディースペース。カーテンを開けると部屋全体にある大きな窓から、豊かな自然を一望することができる。
【廊下に設置したスタディスペース】
2階の子ども部屋と寝室に囲まれた廊下を活かしたスタディスペース。
4枚建のサッシと窓から見えるベランダによって、デスクを置いても狭さを感じさせない。明るく開放的なスタディスペースだ。
日中、トップライトから自然光が降り注ぐ、廊下に設置されたスタディスペース。
あたたかな太陽の光や木の質感など、家全体のナチュラルな雰囲気を大切にしたスタディスペースだ。
小さな廊下を活かしたスタディスペース。光がたっぷり入り、窓からの眺めもよく、限られたスペースの中で圧迫感のない気持ちのいい場所になっている。
さらに、カウンターデスクと壁掛けや本棚、ランドセルや教科書などを収納できるワゴンを造作。小さな廊下をフル活用したスタディスペースだ。
【中2階に設置したスタディスペース】
中2階のスペースを活かしたスタディスペース。大きな窓の向かい側にカウンターテーブルを設けて、天気のいい日は青空が望める。
景色の邪魔にならないホワイトの壁と窓枠、飾り棚など、心地よく眺めを楽しめるスタディスペースだ。
中2階を大らかに活用したスタディスペース。
家族全員で使えるほどの大きなカウンターテーブル設置して、多用途に使える空間になっている。
子どもも大人も楽しいスタディスペースに
部屋を設けなくても、限られた空間の中に設置することができるスタディスペース。空間を区切らずに設置できるので、家族の交流の場となり、勉強や幅広い作業をするのにも便利な場所となる。
アイデア次第で、小さな子どもだけではなく、大人も一緒に末永く使える場所になるのだ。まずは、自分たちにぴったりのスタディスペースについて、考えるところからはじめませんか?
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