リノベーションという限られたスペースでも自分好みの空間に仕上げることができる「洗面台」。
ここでは、洗面台を3つのパターンに分けながら、デザインのアイデアを紹介します。この記事から「自分に合った洗面空間」を見つけましょう。
洗面台のプランニングを考える前に
洗面台のデザインを考えるにあたって、まず3つのポイントをおさえておく必要があります。
プランニングのタイミングを確認する
リノベーションを行う依頼先によって各所、仕様決めのタイミングは異なります。どのタイミングで洗面台のプランニングを行うのか、確認しておきましょう。
例えば、既存の位置から洗面台を大きく動かすことが難しい場合や、洗面台を設置するスペースの寸法が限られている場合もあります。
事前に確認を行い、プランニングのタイミングで要望を伝えられるようにしておきましょう。
洗面台を使うシチュエーションを整理する
ライフスタイルや1日のスケジュールによって、「どんな場所にあると便利か」「どれくらいの広さが必要なのか」「どれくらいデザインにこだわりたいか」というポイントをあらかじめ整理しておく必要があります。
また、最近は
「洗面ボウルが2つあると嬉しい」
「帰宅してすぐに手が洗えるように”廊下”に設置したい」
「”ベッドルーム”や”リビング”にサブ洗面台がほしい」
といった要望を耳にするケースも増えてきました。自分自身のライフスタイルを整理しながら、さまざまな事例を見てイメージを膨らませていきましょう。
自分に合った洗面台のタイプを見つけよう
洗面台を使うシチュエーションなどの整理が終わったら、具体的にどんな洗面台にするのか、パターン別に考えていきましょう。
ここでは大きく分けて「システム型洗面台」「デザイン型洗面台」「造作洗面台」の3パターンに分け、それぞれのリノベーション事例と合わせてデザインの工夫を紹介します。
パターン1:シンプルで使いやすさが重視の「システム型洗面台」
まずは、メーカー製の「システム型洗面台」を紹介します。一般的には、洗面台からミラーまで一体型になっている製品が多く、お手入れがしやすいです。
新築マンションなどに多く使用されるシンプルな製品から、ホテルライクなラグジュアリーな製品まで、ラインナップが豊富。価格帯が幅広く、コストパフォーマンスの高い点も特徴です。
水栓やミラー、照明などはメニューのように選ぶことが可能で、シンプルかつ機能性を重視したいという方に向いています。
シンプルな空間に「そのまま使う」
使いやすさとシンプルさを重視したい方には、システム型洗面台をそのまま設置するプランがおすすめです。
例えば、空間の壁紙をアクセントクロスにしたり、使い勝手に合わせて棚板を取り付けたり、シンプルな洗面台も自分らしく楽しめるデザインにできます。
「タイル」でアクセントを
メーカー製の「システム型洗面台」にもう少しデザイン性をプラスしたいという方には、「タイル」を取り入れることがおすすめです。
例えば、ミラーと洗面台の間に「タイル」を貼ることで、シンプルな洗面台にワンポイントを入れることができます。
タイルのデザインに合わせて、システム型洗面台の扉などのカラーリングもバランスよく選んでいくことが大切です。
「ミラー」をアレンジ
システム型洗面台はミラーも一体化になっているケースが多いですが、「ミラー」をお好みのデザインに変えることもおすすめです。
ミラーがアクセントになるだけで、朝の支度も少し楽しくなりそうですね。
もともと、システム洗面台は「ミラー裏=収納」タイプも多いので、洗面台全体の収納量とのバランスを考慮することも忘れないようにしましょう。
パターン2:使いやすさと見た目のバランスが良い「デザイン型洗面台」
システム型洗面台は使い勝手や機能性重視の製品が多いですが、よりデザイン性を重視した製品のことを、ここでは「デザイン型洗面台」として紹介します。デザイン型洗面台の特徴は、「デザイン・使いやすさ」のバランスが良い点。
システム型洗面台に比べると、多少価格がアップする製品もありますが、フルオーダーでつくることに比べコストダウンになるケースも多く、好みのデザインを見つけることで手軽に空間の印象を変えることができます。
木目デザインがアクセントになる洗面台
木の風合いを楽しみたいという方には、木目デザインの洗面台がおすすめ。ホワイトベースになりがちな洗面空間も、あたたかみが増します。
ミラーや収納棚と同じ木材にすることで、空間に統一感をもたらすことができます。
モルタル風のデザインでスタイリッシュな洗面台
モルタルやコンクリートの素材感がお好きという方には、グレーを基調にした洗面台も。
シャープでスタイリッシュなデザインイメージを与えてくれます。
ひとつ置くだけでも存在感があり、割とどんな空間にも馴染みやすいデザインです。
ホワイトベースで清潔感のある洗面台
もちろん、ホワイトベースにシンプルなデザインも。
まるで造作洗面台にしたような雰囲気をつくりだすこともでき、お好みのテイストに合わせやすい柔軟なデザインです。
パターン3:自分たちにぴったりのこだわりを求めるなら「造作洗面台」
造作でイチからつくる洗面台の良いところは「サイズもデザインも自分好みに近づけやすい」ことが最大のメリットです。
洗面台はもちろん、ミラーや水栓、台の高さや収納量など、ありとあらゆるところに自分好みのエッセンスを足すことが可能です。
コスト面やお手入れ等、考慮すべき点もありますので、併せて確認していきましょう。
家具のように馴染む「カウンター洗面台」
カウンターの上に洗面ボウルを置くデザインは、造作洗面台ならではのデザイン。
カウンター面材のバリエーションも多く、シンプルなホワイト・グレーの面材から木材まで、組み合わせは自由自在です。
併せて、お手入れが気になる「木材カウンター」は、撥水(はっすい)コーティングを行うことで木材の傷みを最小限におさえることができます。
カウンタータイプの場合、カウンター下にスペースができることが多いので、棚やカゴを好きなように配置できることも魅力のひとつです。
収納が充実している「カウンター洗面台」
収納を充実したいという方には、カウンター・収納を工夫した洗面台がおすすめです。
配置によってはカウンターを長くしたり、収納棚と一体化させることも可能です。
カウンターが長いことで、朝の支度がしやすくなったり、タオルや洗面用品を置いたり、使い勝手の良い洗面空間に近づけやすくなります。
「モルタルカウンター」でセンスある洗面空間に
モルタルタイプのカウンターは、新築マンションなどにはあまり見られない仕様で、一風変わったデザインが、洗練された印象をもたらしてくれます。
既製品ではなかなか出すことのできない質感を楽しむことができるので、素材感を楽しみたい方におすすめです。
施工方法によってお手入れの仕方が異なるため、自分自身のライフスタイルに馴染むか、併せて確認しておきましょう。
「水栓」や「照明」などの小物までこだわる
造作の洗面台においては洗面空間全体のデザインを楽しめることも魅力です。「水栓」や「照明」を自由にアレンジし、空間に合わせてこだわりを取り入れてみましょう。
例えば、デザイン次第では海外のアパートメントのような雰囲気にすることも可能です。照明も、アクセントになるようなデザインを選びながら、暗すぎない空間にするよう明るさを適切に選ぶことも忘れないようにしましょう。
「洗面台」は選択肢も幅広いですが、限られた空間でも自分好みのカスタマイズがしやすい場所のひとつです。自分自身のライフスタイルをイメージしながら、自分好みの洗面空間を見つけていきましょう。
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