真鍮とはどんな金属?特徴・種類とサビる原因、メッキとの違い

真鍮は経年変化を楽しめるとあって人気の素材です。アクセサリーやインテリアなどでも多く使用されています。この記事ではそんな真鍮がもつ特徴・種類と、サビが生まれる原因、またメッキとの違いについてまでを詳しくご紹介します。

公開日:

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

真鍮とはどんな金属?特徴・種類とサビる原因、メッキとの違い
アバター画像

minneとものづくりと

ライター

「minne」で活躍する作家・ブランドのみなさまや作品をはじめ、著名なクリエイターのインタビュー、全国の伝統工芸や工場の紹介など、「ものづくり」 を愛するすべてのひとに贈る「ものづくりメディア」です。

真鍮とはどんな金属?特徴・種類とサビる原因、メッキとの違い

真鍮は経年変化を楽しめるとあって人気の素材です。アクセサリーやインテリアなどでも多く使用されています。この記事ではそんな真鍮がもつ特徴・種類と、サビが生まれる原因、またメッキとの違いについてまでを詳しくご紹介します。

 

真鍮とは?

真鍮

真鍮は、銅と亜鉛を混ぜあわせた合金で、別名「黄銅」や「ブラス」とも呼ばれます。亜鉛の含有量や熱の加減によって硬度や色味が変化し、含有量が多いと黄金色に、少ないと赤みのある色合いになっていきます。

また、加工しやすい金属としても有名で、身近なものでは5円玉の材料にもなっています。

 

 

真鍮が用いられるアイテム例

革小物、アクセサリー、インテリア用品、文房具、仏具、金管楽器 など

真鍮は、酸化するとアンティークな風合いとなるためアクセサリーやインテリア用品にもよく使用されています。また、真鍮は音色の響きがよくなる性質をもっているため、楽器や仏具に使用されることも多い金属です。

「真鍮」作品を探す

 

真鍮の歴史

諸説ありますが、日本では江戸時代中期(18世紀頃)から真鍮が使われていたといわれています。古くは紀元前から真鍮がつくられ、ローマ帝国では貨幣にも使用されていたという記録があります。世界的に真鍮の製造が盛んになったのは16世紀頃だといわれています。

 

真鍮とメッキの違い

真鍮2

アクセサリーや革小物の金具の素材に「メッキ」という表記を見たことはありませんか?真鍮とメッキの違いは、真鍮は「金属素材」であることに対し、メッキは「加工方法」のひとつであるということです。

メッキは、鉄やアルミニウムといった安価な金属素材の表面にゴールドやシルバーを薄く塗って、本物の金や銀に似せた加工品です。安価に製品の見た目を美しくでき、サビにも強いメッキですが、長く使用すると劣化で塗装が剥げてしまうこともあります。

真鍮は、本物の金属なので、メッキに比べお手入れの手間がありますが、味のある経年変化を楽しむことができますよ。詳しくは、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。

「真鍮の経年劣化」について詳しく見る

 

真鍮はなぜサビやすい?

真鍮3

経年変化により、アンティークな風合いを楽しめる真鍮ですが、水に弱く、お手入れを怠ってしまうとサビてしまいます。

空気に触れることで徐々に黒ずみ、水や汗によって緑青(ろくしょう)と呼ばれる緑色のサビが出てくるため、定期的なお手入れが必要です。真鍮のサビや黒ずみを防ぐお手入れ方法は、こちらの記事をご覧ください。

「真鍮のメンテナンス方法」を詳しく見る

 

真鍮がもつ4つの特徴

真鍮4

さまざまな製品に使用されている真鍮。ここからは、真鍮のもつ魅力的な特徴について4つご紹介します。

  1. さまざまな形に加工できる
  2. 電流が流れやすい
  3. 柔軟に変形できる
  4. 加熱加工がしやすい

 

1.さまざまな形に加工できる

真鍮は「被削性(ひさくせい)」に優れた金属です。被削性とは、切ったり削ったりといった加工(切削加工)のしやすさのこと。

細かな加工にも向いている真鍮は、時計などの精密部品にも使われる他、柔軟な加工ができるので、アクセサリーにも多く使用されています。

「真鍮のアクセサリー」を探す

 

2.電流が流れやすい

真鍮には、電気伝導性の高い「銅」が含まれるため電気伝導性に優れています。そのため、コンセントやコネクターなどの電子部品にも多く使用されています。

 

3.柔軟に変形できる

真鍮は「展延性(てんえんせい)」の高い金属です。展延性とは、圧を加えて金属を薄いシート状にのばしたり、引っ張って細く引き伸ばしたりすることができる性質のことです。

 

4.加熱加工がしやすい

「熱間鍛造性(ねつかんたんぞうせい)」にも優れている真鍮。熱間鍛造加工とは、金属に熱を与えてやわらかくして加工する技術です。真鍮は、熱を加えることによってさまざまなかたちへ加工することができます。

 

真鍮の種類

真鍮5

真鍮は、銅と亜鉛の配合によって種類が分かれます。それぞれの特徴とあわせてチェックしていきましょう。

  • 銅8~9割:亜鉛0.5~2割
  • 銅6~7割:亜鉛:3~4割
  • 銅:6割:鉛、鉄、亜鉛
  • 黄銅+錫

 

銅8~9割:亜鉛0.5~2割

「丹胴(たんどう)」と呼ばれる真鍮です。色は赤みが強く、真鍮の中でも光沢の美しさが特徴です。そのため、建築用の材料や装飾品に使用されます。

 

銅6~7割:亜鉛:3~4割

亜鉛の割合が3~4割ほどの真鍮は広く「黄銅(おうどう)」と呼ばれます。アクセサリーや、時計のパーツなど、わたしたちがいちばん目にする機会の多い真鍮です。亜鉛の割合が3割のものは「七三黄銅」、4割のものは「六四黄銅」とも呼ばれます。

 

銅:6割:鉛、鉄、亜鉛

銅と亜鉛に加えて、数%の鉛や鉄が含まれている真鍮は「快削黄銅(かいさくおうどう)」と呼ばれます。文字のとおり、切削加工がしやすい真鍮です。そのため、ねじや歯車、カメラ部品など精密パーツによく使用されます。

 

黄銅+錫

黄銅に少量の錫(すず)を添加した真鍮は「ネバール黄銅」と呼ばれます。硬度・強度が増し、耐海水性にも優れています。主に、船舶部品に使用されています。

 

真鍮のメンテナンス方法

真鍮6

真鍮は腐食しにくい金属ですが、使っていくうちに酸化による黒ずみや、サビによって本来の美しさが損なわれてしまうことも。しかし、日々の適切なお手入れによって変色やサビを防ぐことができます。

アクセサリーであれば、汗などが付着したらこまめに拭き取ってあげましょう。また、酸化を防ぐためにチャック付き袋などに入れて保管するのもおすすめですよ。

その他にも、重曹やお酢を使って自宅で簡単に真鍮アクセサリーの黒ずみやサビをとる方法もあります。詳しい方法は、こちらの記事でご紹介しています。

「真鍮のメンテナンス方法」を詳しく見る

 

シックに輝く真鍮アクセサリーを楽しもう

使えば使うほど、アンティークな雰囲気が増し、愛着もわいてくる真鍮アクセサリー。minneには、そんな「真鍮」を使った素敵なアクセサリーがたくさんそろっています。ぜひチェックしてみてくださいね。

「真鍮のアクセサリー」を探す

こちらもおすすめ☆

x