儚くも、美しい。1年の始まりに飾りたい、お花5選
岡山県倉敷市にあるドライフラワー専門店「土と風の植物園」さんと一緒に贈る連載。第17回目は新しい年の始まりにお部屋に飾りたいお花を5つご紹介します。
2021年、新しい1年の幕開けです。気持ちを新たに目標を立てたり、お部屋を綺麗に片づけたり、そんな前向きな気持ちの方が多いと思います。
そこで今回は、お花屋さんでも手に入りやすく、新年に飾ることこそ意味のあるお花を5つご紹介します。
text : ASAKO SAKURAI
お正月シーズンの定番「菊」
お正月のアレンジ花としても利用されることの多い、菊の花。原産地は中国で、不老長寿の薬草として使われていたこともあり、日本に渡ってきてからも長寿を祈願する、演技の良い花と考えられるようになりました。
お正月や神仏へのお供えのお花、というイメージは根強くありますが、ヨーロッパでの品種改良が進んでおり、今では2,000種を超えます。
普段づかい出来るものや、お祝いのシーンにぴったりな華やかなものまで。本当に様々です。
菊は花もちが良いのも特徴。ただし衝撃に弱いお花で、物に当たると一気に花びらが落ちてしまうことも。飾る場所には注意が必要です。
縁起と香りが良い、冬の花「水仙」
すっと茎が伸びた花姿と、爽やかな芳香がまるで専任のようだということから名付けられた水仙。ぽってりとした花弁と鮮やかな色合いが本当に美しい花です。
水仙は厳しい冬の寒さにも負けずに花を咲かせることから、縁起の良いお花という謂れがあるほか、雪の中でも咲くので、春の訪れを告げる「雪中花」とも呼ばれます。
水仙の中でも「ニホンスイセン」は、冬の間から香りの良い花を咲かせます。お客様への心遣いとして、トイレや洗面台に飾るのもおすすめですよ。
シンプルに飾ろう「蝋梅」
蝋梅(ろうばい)は、梅よりも早く春を告げる花。黄色という色合いも、富みや豊穣を表す色として、縁起が良いものとされてきました。
花をよく見てみると、蝋を漉いたような花びらの質感です。うっとりするくらいの甘い香りが魅力。
シンプルに、高さのある花瓶に枝だけを飾ってもいいですね。春が訪れる前の、まさに今の季節だからこそ飾りたいお花です。
凛とした和の雰囲気を「椿」
生け花や茶の花として古くから愛されてきた、冬のお花の代表格である、椿。艶のある濃い緑の葉が、凛とした雰囲気を演出してくれます。
花言葉は「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」。古き良き、詫びさびの心を教えてくれますね。
花弁は繊細で傷つきやすく、咲いた後は花首ごとぽとりと落ちるため、できるだけ人の手が触れにくい場所に飾るのが良いでしょう。
赤、白、絞り模様など種類も豊富。紅白で組み合わせると、おめでたい雰囲気になり一気に場が華やぐので、おすすめです。
部屋の中に雪景色を「雪柳」
蝋梅と同じく、春の訪れを告げる花木の一つである、「雪柳(ゆきやなぎ)」。大体1月~3月に出回ります。
柳のようなしなやかな枝に沿って枝全体に白い小花をつける姿は、遠くから見るとまるで枝に降り積もった雪のような姿で、とても美しいのです。
1週間ほど楽しめますが、満開になった後に触れると小花がたくさん散るため、飾る場所には注意が必要です。白と茶の組み合わせは、インテリアを選ばず飾ることができるはず。
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こうして並べてみると、どれも触れるだけで散ってしまうお花が多いんですね。華やかで、そして儚げ。だからこそ少しの間でも、冬を思いっきり楽しむ一つのアイテムとして、お部屋の中を明るく彩ってみてはいかがでしょう。
土と風の植物園
スワッグ・ドライフラワーのある暮らしを提案するオンラインショップ。倉敷市の中心部から少し離れた緑豊かな小さなアトリエで制作したドライフラワーを販売。
厳選したドライフラワーや道具、動画を見ながら作れるスワッグ手作りキットなど、各種取り揃えています。
HP:https://tsuchikaze.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/tsuchikaze_official/?hl=ja
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