お部屋が狭くて、家具の配置がうまくできない
在宅時間が増えて、あらためて感じることは、自宅の快適性ですね。
しかし、「お部屋が狭いため、家具をうまくレイアウトできない」「お部屋が狭くて、くつろげない」というご相談が増えています。
家具が適正に配置(レイアウト)できていないと、部屋が狭い・動きにくいなど、たいへん居心地の悪いお部屋になってしまいます。
では、どのように家具を配置すれば、狭さを解消・快適なお部屋になるのでしょうか?今回は、家具配置のアイデアを、約9畳のLDKを使ってご紹介いたします。
ステップ1. お部屋の空間を分ける
お部屋に家具を配置するときに、まず考えるのは「空間分け」です。「空間分け」とは、お部屋を使う機能によって分けることです。
例えば、LDKのお部屋であれば、お部屋を機能ごとにキッチンスペース・ダイニングスペース・リビングスペースにわけます。
図1
こちらは、関西にあるマンションLDKの図面です。角部屋のため、窓が多く、また細長い間取りになっており、家具の配置が難しいお部屋です。
図2
こちらのお部屋を、キッチンスペース・ダイニングスペース・リビングスペースに空間分けしました。
それぞれのスペースは赤矢印で示した「動線」でつながります。これで、空間のゾーン分けができました。
ステップ2. TVアンテナの位置から、リビング家具の配置を決める
つぎに、ゾーン分けしたリビング・ダイニング空間に、具体的に家具を配置していきます。
まずは、TVアンテナの位置にしばられやすいリビング家具から、配置していきます。
図3
リビング家具を配置するときのポイントは以下の4つです。
・TVアンテナ/コンセントのそばにTV/TVボードを置く
・キッチンやダイニングからスムーズに移動できるように家具を置く
・TVは窓の位置に対して直角に配置すれば、窓からの太陽光の影響を受けにくい
・小さいお子様がいる場合は、リビングテーブルの形や大きさに注意する
こちらの間取りの場合、TVアンテナの近くで、さらに窓に直角になるようにリビング家具を配置すればよいことがわかります。
図4
幅150㎝のTVボードを、窓に直角に配置しました。このことで、窓からの太陽光の影響は受けにくくなります。
しかしTVボードが長いため、壁との間にすき間(デッドスペース)ができます。
その場合はそのすき間(デッドスペース)にリビング収納を置きます。
TVアンテナの近くには電話やインターネットなどの回線ジャックが来ていることが多く、その場合は、上の図のように、電話やFAX/プリンターなどの家電製品をリビング収納に置くことができます。
ソファーは、TVに対して平行に配置し、その間にリビングテーブルを置きます。
小さいお子様がいるご家庭では、家具は少ない方が部屋が安全に広く使えるため、リビングテーブルは、必ずしも必要でありません。
どうしてもテーブル的なものを置きたい場合は、ソファーに組み込む形のリビングテーブルがありますので、そういった家具を活用してみてください。
ステップ3. ダイニング家具の配置を決める
つぎに、ダイニングスペースにダイニングテーブルなどのダイニング家具を配置していきます。
図5
ダイニング家具を配置するときのポイントは以下の5つです。
・キッチンからのスムーズな動線
・椅子の腰かけが、狭くなくスムーズにできる
・自然光を取り入れた明るいダイニング
・ダイニングからTVを見る場合は、TVの位置関係も考慮する
・ペンダントタイプの照明の場合は、テーブル位置が照明からずれないように配置する
図6
多くの方は、図6のようにダイニングテーブルをソファーに対して平行に置きます。
しかし、長方形の部屋の短辺方向にダイニングテーブルを図のように置くと、テーブルの横(赤○)の部分がとても狭く、スムーズな移動ができません。
図7
そこで、図7のように、ダイニングテーブルをお部屋の長辺方向に平行に配置すると、椅子の腰かけや移動もスムーズになります。
コーナー窓からの自然光も取り入れた、明るいダイニングとなりました。
真上から見た様子です。
斜め上から見た様子です。
室内の様子です。
狭いお部屋も、家具のレイアウトで暮らしやすくなる
いかがでしたか?
家具の正しい配置(レイアウト)を覚えると、部屋が広くなり、また動線もスムーズになります。また、生活のイライラが減り、片づけがしやすいお部屋にもなります。
狭いお部屋で、家具の配置に困っている場合は、ぜひ参考にしてみてください。
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