コンパクト住宅とは
15坪以下の土地に建てられる住宅を狭小住宅と呼びますが、30坪以下の土地に建てられる住宅はコンパクト住宅と呼ばれています。
マンションの場合は、およそ70平方メートル以下の床面積のお部屋を指します。今回は、そんなコンパクト住宅をおしゃれにリノベーションした実例をご紹介していきましょう。
コンパクトスペースだからこそのアイデアが盛りだくさんです。
56平方メートルのコンパクトメゾネット
アートのような階段
個性的な階段が目を惹く空間です。猫さんがくつろいでいるのは、親子三人で座ることができる北欧デザインのダイニングテーブル。
右手の本棚収納の隣がキッチンスペースとなっています。
階段はタイルが敷かれたベッドスペースの上にかかっていますが、シンプルな構造なので圧迫感はありません。
むしろオブジェのようなアート感覚で楽しめるデザインです。
色の濃淡と天井高で広々と
ベッドを背にして室内を見てみると、天井の高さがよくわかります。
ほかにも、中庭へのガラス扉や突き当りのミラー扉のように視線の抜けがあるので、コンパクトな住宅でも開放感があるのかもしれません。
さらに、室内の奥に暗い色を配置し、手前に来るにしたがって色のトーンを明るくしている点もポイントです。
既存のコンクリート壁も活用
キッチン部分は、上述した本棚部分と面を合わせた設計です。シンクとIHは、くり抜かれたようなスペースに。
収納扉には桐材が使われているそう。
バックスプラッシュは既存のコンクリート壁を活用していますが、かなりスタイリッシュな印象です。
シンプルでコンパクトなデザインが、打ちっぱなしのコンクリートとマッチしているのでしょう。
キッチンの奥には冷蔵庫が置かれています。
58平方メートルのコンパクトマンション
造作家具で省スペース
お子さんとご夫婦で暮らすには少々コンパクト感が否めない58平方メートルのマンションですが、造作家具をふんだんに取り入れ間取りを機能的にするリノベーションでご覧のとおり。
正面左にあるグレーのカウンターがキッチン、その後ろのグリーンタイルはバスルームスペースです。
右手には下段が収納になったベッドスペースも見えています。
インテリアにもなるバスルーム
2列に分かれたキッチンは、シンクをバスルームスペースと接続させたスタイルです。
グリーンのタイル部分だけが、ガラス越しに見えるようなバランスでおしゃれ。
タイル部分には間接照明が仕込まれているので、夜はおしゃれ度がアップします。
出入りのドアもガラス張りなので、コンパクトなバスルームでも圧迫感はありません。
出入り口の右手が少しくぼんだ形になっていて、洗面台が設置されています。
収納を確保したベッドスペース
ベッドスペースは、周囲をぐるりと収納が囲むような設計。すべて造作なのでスペースに無駄がありません。
お子さんのお洋風は、取り出しやすくしまいやすいよう手前の下段に。靴もディスプレイ感覚で並べています。
ベッドサイドには落下防止も兼ねて透明のアクリル板でガードを設置。
こちらも、クリアなガードなので視界を遮らないことがポイントです。
さらに一番高い天井裏が子ども部屋スペースになっています。
58.51平方メートルのコンパクトマンション
くるみの無垢材フローリングへ
こちらのマンションリノベーションでは、LDKのフローリングをくるみの無垢材に変更しています。
素足で歩いても心地よい無垢材フローリングは、リノベーションメニューとしても人気があります。
木材によって色味や性質、お値段が異なりますので、お好みの材を選んでみてください。
リビングの壁面には壁のくぼみを利用して幅いっぱいの飾り棚を設置し、省スペースを成功させています。
フレンチテイストのリビングスペース
反対方向からリビングを見ると、日差しがさんさんと降り注ぐ大きな窓辺に天井からのカーテンが設置されている様子がわかります。
家具のファブリックも、白とブルーを上手に取り入れてフレンチテイストのインテリアに。
背の高い観葉植物と、下に垂れていく観葉植物の組み合わせもおしゃれです。
おしゃれな室内窓のあるキッチン
キッチンは通路側に室内窓が設けられています。
半分独立したようなスタイルですが、大きな室内窓のおかげで圧迫感はありません。
レトロクラシカルな木のフレームがおしゃれな印象です。
壁面にはたっぷり容量の収納棚を設置し、食器や食材などをしっかり保管収納できるようにしています。
59.4平方メートルのコンパクトマンション
回遊性のあるレイアウトに
続いてのコンパクトリノベーション実例は、59.4平方メートルのマンション。
もともと和室だった部分をワークスペースにリノベーションするなど、ご夫婦お二人のライフスタイルに合わせたプランニングは参考になるのではないでしょうか。
LDKは、フローリングをヘリンボーンに変更し、シンプルなI型キッチンを囲いのあるL型キッチンにしています。
LD側から手元を隠すことで、すっきりとした印象に。
元和室からワークルームへ
リビング側に合った室内窓の内側が、ワークルームです。
こちらはもともと、リビングに併設された和室スペースでした。
壁や窓を付けて独立した一室にリノベーションすることでコンパクト感は高まりますが、お仕事には集中できるのではないでしょうか。
室内窓のおかげで採光は十分です。シンプルな造作デスクで省スペースに。
ウォークインクローゼットに一括収納
ワークルームは、ウォークインクローゼットともつながっています。
金属のパイプを通した吊り下げ収納スペースと、棚板のあるスペースが対面になっています。
棚板の上下には収納引き出しを置いても良いでしょう。
ご夫婦お二人のお洋服や小物、普段使わない旅行アイテムなどを一括収納できる便利なスペースです。
コンパクト住宅でもおしゃれに暮らそう
コンパクト住宅と呼ばれる戸建て住宅やマンションのリノベーション実例をご紹介しました。どの実例も、それぞれのライフスタイルや家族構成に合わせたおしゃれ度の高いものです。
スペースがコンパクトだからとあきらめずに、快適で心地よいインテリアづくりに挑戦した実例です。
造作家具での省スペースやさまざまな収納スタイルを参考に、おしゃれな暮らしを楽しんでみませんか。
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