家具店のポップやカタログに書かれている「無垢材」と「突板」。無垢材はなんとなく分かっていても、突板や両者の違いはご存知ですか?今回は、家具選びで知っておきたい基本用語を分かりやすく解説していきます。
無垢材家具と突板家具の違い
無垢材家具
家具屋さんやインテリアショップでは、「無垢材家具」と「突板家具」の木製家具が多く売られています。
無垢材の家具とは、無垢板を使って作られた家具のこと。分かりやすく言うと、無垢板とは、森林から木を切ってきた自然のままの一枚板のことです。
天然の木目、自然の風合いが人気。重量があり長持ちしますが、高値になります。
突板家具
突板家具とは、突板材を使って作られた家具のこと。読み方は「ツキイタ」と読みます。
突板材は、木の表面を0.2mm位に薄くスライスしたシートをベニヤ板などに貼り、合成材と一緒に重ね合わせた板です。
見た目は木の風合いがありますが、重量が軽いため、無垢材家具の半額位で安く売られています。
無垢材家具の特徴
メリット
- 使い込んでいくうちに味わいが出てくる(経年変化)
- 木目の自然な風合いの、素材感を楽しむことが出来る
- 高級感、存在感がある
- 丈夫で耐久性があり、何十年も使うことが出来る
- 傷がついたら部分的に削って修復出来る
デメリット
- 自然素材ならではの、反りや割れが起こる可能性がある
- 重量が重い
- 金額が高い
無垢家具の実例
ウォールナット材の無垢家具
流行に関係なく人気なのは、ウォールナット材。深みのある色と美しい木目、丈夫さが魅力です。昼と夜で見え方の表情が変わり、暮らしを豊かにしてくれます。
落ち着きやリラックス感が欲しい空間に適していますよ。使い始めは独特の黒みがあります。
経年変化で黒みが抜け、柔らかな茶褐色に変わります。人と一緒に時を重ねているような魅力があります。
組み合わせることが出来る素材が多様という万能さも特徴。アイアンや革、ガラスなど、合わせる素材によって変化する表情を楽しめます。
パイン材の無垢家具
柔らかい素材のため傷つきやすく、白アリ被害を受けやすいのがデメリットです。カントリーやナチュラルインテリアで人気なのは、パイン材です。白~薄いナチュラル色で、所々に入った節のナチュラルな風合い、自然の木の香りが魅力。
無垢材全般に言えますが、割れを防ぐため、パイン材は特に冷暖房の風が当たらないよう湿度管理が大切です。
オーク材の無垢家具
オークとは、日本で言うナラ材のことを指します。木目は力強く、模様も美しいのが特徴。
堅くて重厚感があり強度が強く、耐久性に優れていて、家具としては優等生です。
長年使っても壊れにくいので、何代にも渡って使い続けることが出来ますよ。ナチュラルで明るい色味は、流行や年齢関係なく愛されています。
大人しいスタンダードな見た目のオーク材ですが、パッチワーク状に木目の向きを変えて組み合わせると、遊び心のある表情になります。
チーク材の無垢家具
チーク材は、アジアン家具では最も有名な素材になります。くっきりと出る年輪が、流れるようで美しいのが魅力的。年を経るごとに、独特のツヤが出てきます。
ワックスを塗ったような肌触りが特徴です。
タモの無垢材家具
ナラ材と見た目がとても似ていますが、タモ材の方が木目がはっきりしており、比較的明るめの色味です。ナラ材よりも金額は安くなります。
ナラ材とタモ材は家具のスタンダードな定番なので、流行に左右されない安心感があります。
その他の無垢材家具
無垢材の天板と相性が良いのは、アイアン脚です。温かみがある自然のままの大胆な木目と、金属脚のクールさが絶妙なバランス。
ヴィンテージやインダストリアルなどの男前インテリアに合いますが、カフェ風インテリアやナチュラルなお部屋のアクセントに使うのも素敵です。
使い古した風合いの足場板テーブルです。傷やシミのある古材は、ノスタルジーな味わいが魅力で、不思議と高級感を演出してくれます。
限りある資源を使い切るエコ感覚と、手仕事で作ったような温かみが感じられます。
突板家具の特徴
メリット
- 無垢材家具よりも価格が安い
- 軽いので扱いやすい
- 無垢家具と同じように木の風合いを楽しむことが出来る
デメリット
- 表面の木のシートに傷がつくと、中身のベニヤ板が見えてしまう
- 木のシートが薄い為、変色や輪ジミが目立つ
- 無垢材のように部分的に削って修復出来ない
デメリットをカバーするウレタン塗装
ウレタン樹脂を吹き付け、板の表面に塗膜を作る家具の塗装方法。水や汚れが染み込みにくく、お手入れが簡単です。塗膜が出来ることで、表面はつるつるになります。突板は薄い為、頻繁に触るダイニングテーブルなどはウレタン塗装の家具を選ぶと安心です。
北欧家具
北欧家具に使われるほとんどが突板です。安っぽいのではなく、無垢材の中でも上質なものを選んでスライスしています。家具の表面全体の木目を綺麗に揃えており、美しい表面なのが特徴です。
メープル材の突板家具
メープル材はつるつるして触り心地が良く、木目が穏やかで明るい乳白色の木肌が魅力です。経年変化で、味のある飴色に変化していきます。
衝撃や摩擦に強く、重くて堅い材質が特徴。整った綺麗な木目や乳白色の木肌は、モダン・モノトーン・寒色系との相性が良い為、北欧インテリアで良く使われます。
チーク材の突板家具
チーク材の北欧ヴィンテージ家具です。テーブルもチェアも、50年前位の古いもの。元々造船用に使われていた為、強くて頑丈で腐りにくい機能性があります。
稀少なチーク材を使ったヴィンテージ家具は、とても価値のあるものになっています。木目が美しく、温かみがある雰囲気が魅力です。
突板家具の実例
ブラック色の突板家具を合わせると、綺麗で整った木目の印象からモダンでシックなイメージに。シンプルなお部屋にも、高級感を与えてくれます。
まとめ
いかがでしたか?両方の特徴、魅力を見て頂きました。お部屋のカラーやテイストに合わせるか、どんなライフスタイルなのかによって、最適なものをじっくり選びたいものです。是非、参考にしてみてくださいね。
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