【初心者向け】多肉植物の育て方 増やし方や植え替え方法も解説
ぷっくりとした見た目がかわいい多肉植物。たくさんの種類があることが魅力のひとつですが、初心者にとっては育て方や増やし方、植え替え方法などがわかりづらく、ハードルに感じてしまうことも。
そこでこの記事では代表的な多肉植物の種類や育て方をminneで見つかる多肉植物の作品と合わせてご紹介します。
多肉植物とは?
多肉植物は、北アフリカや南アフリカ、その付近の島々などの乾燥地域出身の植物です。ぷっくりとした葉に水分をたくわえるように発達しているので、果肉っぽい見た目をしているものがほとんど。
とはいっても、トゲトゲしていたり、石のような形をしていたり、根部分を肥大させて水を貯蓄する種類など、さまざまな種類が存在します。
初心者でも育てやすい多肉植物の種類
種類が豊富で、色や形もさまざまな多肉植物。ここでは初心者でも育てやすい代表的な多肉植物を、特徴とあわせてご紹介します。
エケベリア属
バラが咲いたような形が特徴的なエケベリア属。多肉植物ブームの火付け役ともいわれている種類です。
多くの種類が地面に沿うようにして葉を広げるロゼット状をしており、寄せ植えの際にも存在感を発揮してくれます。
モニラリア属
ピースサインのようなかわいらしいフォルムから「うさぎの耳」「うさ耳」とも呼ばれ、日本でも人気の高いモニラリア属。多肉植物の中では珍しく、冬に成長期を迎えます。春と秋には、うさ耳の先端に白やピンクの小さな花を咲かせますよ。
セダム属
これまでに500種類以上もの品種が確認されており、多肉植物の代表格ともいわれるセダム属。
肉厚の小さな葉が密集しているのが特徴で、日本では山野に自生している姿も見受けられる、身近な多肉植物です。
カランコエ属
カランコエ属は種類によって姿形が全く異なるのが大きな特徴。もふもふの毛に覆われた葉をもつものや、平らな葉が重なるように伸びる種類のものもあります。全体として冬の寒さには弱い特性があるので、室内で育てるのに向いています。
センペルビウム属
ロゼット状に広がる葉が特徴的なセンペルビウム属。耐寒性の高い多肉植物なので野外でも育てることができます。反対に高温多湿の場所が苦手な植物でもあるので、水分の与えすぎには注意が必要ですよ。
ハオルチア属
葉の形が特徴的で、アロエのように葉がとがった「硬葉系」と、陽の光にかざすと透明感が増す「軟葉系」の2種類に分けられるハオルチア属。見た目はまったく異なりますが、いずれも同じ方法で育てることができます。
多肉植物の育て方。水やりの道具やタイミングは?
生育する季節によって「春秋型」「夏型」「冬型」の3種類に分けられる多肉植物。購入前に生育期を知ることが、うまく育てるためのコツです。種類別に、適した環境と水やりについて解説します。
春秋型
穏やかな気温の季節、春や秋によく生育するタイプが春秋型の多肉植物。夏は生育が鈍くなり、冬には休眠状態に入ります。多肉植物の中でもとくに人気の高いエケベリアやグラプトペタルムなどが春秋型に属します。
また人気の多肉植物の6〜7割が春秋型といわれています。エケベリア、セダム、センペルビウム、アドロミスクス、コチレドン、セネキオ、オロスタキス、ハオルチア、グラプトペタルム など
置き場所
春と秋は風通しのいい日当たりのよい場所、夏場は風通しのよい半日陰に。冬場は室内や温室で管理しましょう。
水やり
春と秋の生育期は土の表面が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり水を与えます。冬は1ヶ月に1~2回、夏は1ヶ月に3~4回が目安です。
季節外の管理について
冬場は室内や温室での管理がおすすめ。室内であっても窓辺は温度が下がるため、朝晩はとくに注意して管理するようにしましょう。
夏型
夏の暑い時期によく生育するタイプの多肉植物。ただし40℃以上の暑さには耐えられないものが多いので注意が必要です。サボテン科の植物の他、アガベやユーフォルビアなどが夏型に含まれますよ。
カランコエ、ユーフォルビア、アガベ、コチレドン(銀波錦など夏型種)、クラッスラ(夏型種)、アロエ、パキフィツム、パキポディウムなど
置き場所
1年中、日当たりのいい場所を好む種類です。春から秋は風通しのいい日なた、冬は日当たりのよい室内で管理しましょう。
水やり
生育期に当たる5~9月頃は、土の表面が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷり水を与えます。冬場は休眠期なので断水します。
季節外の管理について
夏型の植物も春秋型と同様に冬場は室内や温室での管理がおすすめ。また冬場に挿し木や株分けなどを行うと失敗するので行わないようにしましょう。
冬型
冬の冷涼な時期によく生育するタイプの多肉植物。春秋型や夏型とは反対で夏場に休眠状態に入ります。寒さに強い植物ですが、5℃以下や雪に直接触れるような環境だと枯れてしまうことがあるので注意が必要ですよ。
モニラリア、アエオニウム、クラッスラ、リトープス、コノフィツム、プレイオスピロス、フォーカリア、チタノプシスなど
置き場所
冬は日当たりの良い室内、春から夏は風通しの良い半日陰で管理しましょう。
水やり
生育期に当たる11~4月頃は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。夏は断水か、乾燥気味に育てましょう。
季節外の管理について
冬型の多肉植物は種類がとにかく豊富なので、季節外の管理方法についてもさまざま。それぞれの種類に合わせた方法で管理するようにしましょう。
多肉植物の植え替え準備
多肉植物の植え替えには、鉢と用土の他に、水はけをよくするための鉢底石があると良いです。石がない場合、炭を代用してもOK。
鉢底ネットを敷いて、スコップでセットしてください。割り箸やピンセットもあると細かい作業をする際に便利ですよ。
必要なもの
鉢、土、鉢底石、割りばしorピンセット、スコップ、鉢底ネット
植え替え時期
多肉植物の植え替えに適している時期は3月〜5月、または9月〜11月頃です。真夏や梅雨時期、寒い冬はなるべく避けましょう。植え替えるタイミングは、植物の成長を妨げないためにも、成長期に入るすこし前が良いでしょう。
土の状態
多肉植物を植え替える際、土は乾いている状態がベストです。表面が乾いていて、鉢を持ったときに軽い状態だと良いでしょう。逆に、表面の色が濃く、鉢を持ったときに重みを感じた場合は、土がしっかり乾くまで数日待ってから植え替えるようにしましょう。
多肉植物の植え替え手順
多肉植物は同じ土で何年も育てることができますが、土も古くなると固くなり、水はけが悪くなります。1〜2年ほどを目安に植え替えを行うことでより健やかに育てることができますよ。手順に沿って一緒に植え替えをしてみましょう。
- 鉢に土を入れる
- 苗を抜く
- 根を整える
- 鉢に移して土を入れる
1.鉢に土を入れる
底に鉢底ネットを敷き、石を入れたら、スコップで鉢の1/4くらいまで用土を入れます。
2.苗を抜く
多肉植物をやさしく手で覆うように持ちながら、ゆっくりと苗を抜きます。鉢やポットを横に傾けたり、抜けにくい場合は軽く叩いて隙間をつくるようにすると抜けやすくなりますよ。
3.根を整える
多肉植物の根の状態を見て、乾燥し干からびているものがあれば、古くなっている証拠です。はさみで取り除き、整えましょう。
4.鉢に移して土を入れる
根を整えた多肉植物を鉢に移し入れ、スコップで土を流し入れます。鉢いっぱいに入れると、水やりの際に土が溢れ出てしまうので、すこし余裕を持たせると良いですよ。土全体を割りばしなどでなじませれば、植え替え完了です。
多肉植物の増やし方
多肉植物の増やし方には「葉挿し」「挿し木」「株分け」の3つの方法があります。方法別に、時期や手順などについてご紹介します。
葉挿し
植物の葉の一部を切り取って土に挿し、そこから根を生やさせる定番の繁殖方法です。
必要なもの
- 多肉植物の葉
- 多肉植物用の培養土
- 平たい器(バットやお皿など)
手順
- 容器に培養土を入れる。
- 親株からもぎった葉を、切り口が土に触れるように置く。
- 明るい日陰で管理する。
- 発芽したら、芽のぎりぎまで土をかぶせて水をあげる。
挿し木
上記の葉挿し同様に、株の一部を切り取って発根させる繁殖方法です。
必要なもの
- 多肉植物の茎(木)
- 清潔なはさみ
- 口の細いビン
- 多肉植物用の培養土
手順
- 多肉植物の茎を長さが3~5cmほどになるようにカットし、茎の切り口部分を乾かすため、葉の部分を支えにして、口の細いビンに挿します。
- 明るい日陰で管理し、根が数本出たら、培養土を入れた鉢を植え付けます。
株分け
今育てている植物を、根から分離させて育てる繁殖方法です。
必要なもの
- 多肉植物の株
- 清潔なはさみ
- 多肉植物用の培養土
- 平たい器(バットやお皿など)
手順
- 容器に培養土を薄く入れる。
- 親株から離した子株を鉢に入れ、土をかぶせる。
- 明るい日陰で管理し、4〜5日後に水やりをする。
多肉植物の病害虫
注意したい多肉植物の病害虫を一部ご紹介します。特に花芽などの柔らかい部分は被害を受けやすいので、発生の原因や駆除の方法を参考にしてみてくださいね。
ハダニ
ハダニは気温が高いところや乾燥している場所で発生しやすくなります。植物の葉から栄養を吸収し弱らせるので、気づかずにいると植物自体がやがて枯れてしまうことも。
日頃から葉の裏へ霧吹きなどで水分を吹きかけると予防になります。発生した場合の駆除方法としては、お酢を水で10倍に薄めた液体を直接吹きかけると良いでしょう。
アブラムシ
アブラムシは春から秋にかけて多く発生しやすくなります。植物の葉にくっつき、栄養を吸収して植物自体を弱らせていく害虫です。殺虫剤を使わない駆除方法としては、見つけ次第、粘着性のあるテープなどを使って取り除くのがおすすめ。大量発生してしまった場合は、水で洗い流すと良いでしょう。
カイガラムシ
カイガラムシはカメムシの仲間で、風通しが悪い環境だと発生しやすくなります。植物の枝、茎、葉などに寄生して栄養を吸収し弱らせますが、硬い殻をかぶっていたり、しっかりくっついていることが多く、厄介な害虫です。駆除方法のおすすめは、ピンセットで除去すること、歯ブラシなどでこすり落とすこと。根気強く行いましょう。
ナメクジ
ナメクジは多湿を好み、春から秋にかけて多く発生し、夜間に活動します。多数歯のある舌を持ち、植物を削り取るように食べること、這った後に白っぽい筋が残ることが特徴です。
予防として、ハーブ系の香りをまくと効果があるといわれています。駆除方法としては、塩を振ることで弱らせることができますが、植物に悪影響を与える可能性もあるので注意してください。
ネジラミ
ネジラミは乾燥した土の根につきやすい吸汁性の害虫です。根に白い粉のようなものがついていれば、ネジラミの被害に遭っている可能性が大きいでしょう。予防としては適度な湿度を保つようにすること。また、駆除方法としては、根を水でよく洗い、薬剤を溶かした水に浸けて、清潔な土に植え替えると良いでしょう。
根腐れ
多肉植物を育てる上で、害虫と同じくらい注意したいのが根腐れです。高温多湿の状況での水やりや、休眠期での水やりが主な原因。水を与えるのはしっかり乾燥してからにしましょう。また、休眠期は水やりを避けるようにしましょう。
minneで見つかる、かわいい多肉植物8選
ここからは、minneで見つけた、インテリアにもぴったりのかわいい多肉植物をピックアップしてご紹介します。
やさしい雰囲気カントリー調
存在感を発揮してくれる、トタン屋根がついた鉢がポイントの寄せ植え作品。紅葉する品種も植えられているので、表情の変化も楽しめそう。
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キュートなじょうろ型ポット
白いポットにグリーンが映えるアレンジです。よく見ると、多肉植物の隙間からアニマルマスコットが顔をのぞかせているんですよ。
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和の雰囲気も楽しめる
ロックガーデンがそのままミニチュアサイズになったような、石でつくられた鉢に注目。盆栽のような和の趣も感じられる作品です。
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贈り物にもおすすめのケーキ風アレンジ
ケーキに見立てて制作された、ユニークな多肉植物のアレンジはギフトにもぴったり。鉢のカラーは4色から選ぶことができますよ。
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鉢から手づくされたアレンジ
“茶色いたまご”をイメージして制作された赤土の鉢が魅力。さまざまな高さの多肉植物が寄せ植えされているので、小ぶりながらも存在感があります。
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インテリアに馴染む
リメイク缶を制作している作家さんによる作品です。底穴のある鉢なので、初心者でも育てやすいところが嬉しい。
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プレゼントボックスのような鉢
ほんのりピンクに色づくフリルのように広がる葉が美しいエケベリア。アート作品のような鉢が、パッと目を惹きます。
作品を見る
癒しをくれる猫型のポット
キョトンとした表情と、まさに“猫背”なシルエットがかわいらしい一品鉢がポイント。贈り物にもおすすめです。
作品を見る
多肉植物のある暮らしを楽しもう
初心者でも育てやすい多肉植物。お部屋に迎え入れれば、空間に癒しをプラスしてくれるでしょう。minneにはインテリア向けにアレンジされた作品もたくさんそろっているので、ぜひお気に入りを見つけてみてくださいね。
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