お正月飾りをおしゃれにアレンジ。おすすめ花材と作り方
岡山県倉敷市にあるドライフラワー専門店「土と風の植物園」さんと一緒に贈る連載。第16回目は日本古来の文化である、正月飾り。玄関に、おしゃれな正月飾りを飾ってみませんか。
text : ASAKO SAKURAI
お正月飾りを飾る意味って?
門松やしめ縄、鏡餅……。「お正月」を連想させる飾り物には、それぞれ由来や意味があります。
例えば「しめ縄」。これは、神様の世界と現世を隔てる境界線を意味するもの。飾ることで、しめ縄が飾られた内側は、清らかな場所の印になります。
そのため神様をお迎えするための準備が整っていますよ、というサインになるのだそう。
「門松」も同様に、神様が家にやってくるための目印に置いている正月飾りの一つ。
お正月のイメージが強いしめ縄ですが、1年中飾っていても問題はないようです。
最近では様々な花や形でアレンジされたしめ縄も多いので、1年の締めくくりの年末に作成してみるのもいいですよね。
正月飾りを、現代版にアレンジするなら?
とはいえ、マンションやアパートなどの家の前に、門松や伝統的なしめ縄を置くことは仰々しいような気がしますよね。
ポイントは、あえて小さめのしめ縄を選んだり、和の雰囲気があるシダ(白色の葉っぱ)はブリーチ加工されたものを使ったりして、いわゆる「お正月感」をトーンダウンさせること。他にもこんなアイテムがおすすめです。
松
松は常緑樹で1年中青々としていることが特徴で、「永遠の命」の象徴。そのため、縁起が良い花材として重宝されています。
水引
水が引いた後は清々しくなることから、水引きには「物事を浄化し、清め、邪気を払う力」があるとされています。
南天
南天は 「難を転ずる」→「難天」→「南天」という由来があり、縁起の良い木とされています。
魔除けや火災除けの効果があると言われていて、昔から人々に愛されてきた植物の一つです。
由来を取り入れつつも、おしゃれさや華やかさを持つ、現代風しめ飾りのデザインをご紹介します。
例えばこちら。グリーンの花材だけですっきりとまとめられています。観葉植物やスワッグなどでも、グリーンだけのものは普段から人気です。
普段づかいのようなイメージで飾ることができそうです。(この作品をもっと見る)
昔からお正月によく使うとされる花材を用いながら、できるだけ使用するお花の数を絞ることで、モダンな印象になるよう仕上げられたもの。
凛とした佇まいに背筋がしゃんとするような気持ちがします。(この作品をもっと見る)
華やかな明るい色合いの花材を使用してアレンジされた作品。
「笑顔があふれる一年になるように」と、明るい赤色のドライフラワーをミックスして作られました。
アレンジの違いによって、これだけお正月飾りのイメージって変わるんですね。(この作品をもっと見る)
自分で作るときに心がけたいポイント
それでは実際に自分でお正月飾りを作る際のポイントをおさらいしましょう。お正月飾りを自分で作るときには、基本的にはスワッグやリースを作るときと準備するものなどは変わりません。
もし自作する場合には、「新しい歳を迎える」という願いが込められた松やしめ縄、南天などの花材やアイテムを使うと、見栄えも含め「お正月飾り」らしくなるので、おすすめです。
スワッグを作る場合
ポイント:
・松を使う場合は、松ヤニが手や服につくことがあるので、汚れても良い服装で行いましょう
・水引をポイントに入れても良いですね。
リースを作る場合
ポイント:
・しめ縄は輪にしたり、結んだりして自由にアレンジすることができますが、既にリース状になっているものを使うと、手軽に作ることができますよ。
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マンション住まいの方も増えて、正月飾りを当たり前のように準備する人も、だんだんと減ってきているのかもしれません。
昔から続いてきている文化を途絶えさせないためにも、伝統的な由来や形や踏襲しつつ、今の時代にあった形のお正月飾りで、若い世代の方もチャレンジし始めるひとつのきっかけになればうれしいです。
土と風の植物園
スワッグ・ドライフラワーのある暮らしを提案するオンラインショップ。倉敷市の中心部から少し離れた緑豊かな小さなアトリエで制作したドライフラワーを販売。
厳選したドライフラワーや道具、動画を見ながら作れるスワッグ手作りキットなど、各種取り揃えています。
HP:https://tsuchikaze.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/tsuchikaze_official/?hl=ja
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