レジンとは?プロに聞いた、初心者向けの簡単「UVレジンアクセサリー」の作り方
レジンメーカー「パジコ」さんに、レジンの基本から、初心者向けのレジンアクセサリーの作り方まで詳しくお話をうかがいました。
おうちで気軽に挑戦できるレジンアクセサリーやキーホルダーの作り方もご紹介しています。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
レジンとは?
レジン(resin)とは英語で「樹脂」のことをいいます。樹脂は、主に植物体から分泌される樹液からなる天然樹脂と、人工的に作った合成樹脂があり、ハンドメイドやクラフトにおいては、液体の状態から硬化させて好きな形や意匠にする材料として使われています。
そんなレジンのアイテムは、透明感が美しくminneでも大人気。作ってみたい、という声も多く、これまでに「minneとものづくりと」でもさまざまなレジンアクセサリーの作品レシピをご紹介してきました。
今回は改めて「レジン」の基本知識についてや取り扱う際の注意点など、レジンにまつわる知りたいことのすべてを、レジンメーカー株式会社パジコさんにおうかがいしました。
レジンを正しく理解して、レジンを使ったものづくりやレジンを取り入れたおしゃれなど、レジンライフをますます楽しんでいきましょう。
それでは、パジコさん、よろしくお願いします。
パジコさん
はじめに、レジン(RESIN)とは樹脂のことを表します。
一般的にホビークラフトで言われているレジンは次の2つです。
- 液性レジン:特定の波長の光を当てて数分で硬化する。
- 液性レジンA剤B剤の2液を混ぜて硬化する。硬化するまでに約12〜24時間かかる。
当社の商品である「UVレジン」、または「UV-LEDレジン」は1液性レジンです。特定の周波数の光が当たることで液体が硬化し、プラスチックに変化します。
UVレジンは波長が365mnの光(紫外線)が当たると硬化し、UV-LEDレジンでは波長が405nm※の光が当たると硬化します。UVライト、UV-LEDライトを使用して硬化させることが一般的ですが、全ての波長を含んでいる太陽光に当てて硬化させることもできます。
数分で硬化してアクセサリーなどが作れるため、UVレジンは人気を集めているんです。
※365nmにも対応するレジンもあります
レジン液の3つの種類と特徴
レジン液には大きく分けて、以下の3種類があります。それぞれの特徴と、使い分けについて正しく理解しましょう。
- UVレジン(アクリルレジン)
- エポキシレジン
- ウレタンレジン
UVレジン(アクリルレジン)
パジコさん
UVレジン(アクリルレジン)の特徴は、作品の透明度が高く仕上がることです。パジコのレジンも、アクリルの1液性のレジンです。
ライトで照射して数分で硬化するので、比較的小さい作品づくりにも向いているほか、制作の時短ができます。
エポキシレジン
一般的に販売されているエポキシレジンは、主剤がエポキシとなります。
主剤と硬化剤の2液を混ぜて約24時間で硬化します(時間はメーカーや作品の大きさにより異なります)。
2液性レジンはライトで照射させる必要がないので、モールドが透明でなくても硬化し、大きな作品でも作ることできます。
ウレタンレジン
ウレタンレジンは、一般的に販売されているのは発泡ウレタンや、柔らかな仕上がりになる2液性レジンが多いです。ウレタンレジンでも透明で硬く仕上がるものもあり、エポキシレジンより早めに硬化する製品もあります。
また、エポキシレジンよりも刺激臭をともなう製品もあり、使用する際には十分な換気が必須になります。
UVレジンを使うときの注意点
レジンを取り扱う際に気を付けておきたい注意点をパジコさんにうかがいしました。作品作りを行う際は、正しく安全に使いましょう。
パジコさん
UVレジン(UVーLEDレジン)では、短時間で硬化するために、硬化時に反応熱が発生します。特に急速に硬化するUVーLEDレジンは、厚みがあるものなどを硬化させるときには、かなりの高温になりますので、硬化後にすぐ触って、やけどをしないように注意が必要です。
パジコさん
また、液体状のレジンでは、多少の皮膚刺激性があるため、皮膚アレルギーなどをお持ちの方は、手袋をしたり換気をして十分に取り扱いに注意が必要です。
その他、レジンが皮膚についた場合は、絶対にUVライトや太陽光にあたらないようにし、すぐに真水などでよく洗い流してください。
服などに垂れてしまった場合は、エタノール配合のウエットティッシュで拭くことでだいぶ除去できます。その他、イベント会場や体育館にも取り付けが多い『水銀燈』のライトでも波長が出ているために硬化してしまう場合がありますので、イベント会場でワークショップを行うときには注意が必要です。
レジンアクセサリー作りに必要な道具と材料
レジンアクセサリーを作る際に、これだけは準備しておきたい基本の道具をご紹介します。
- レジン液
- UVライト、UV-LEDライト
- シリコーンモールド
- アクセサリーパーツ
1、レジン液
パジコさん
レジン液については上記で説明した通りです。ちなみに、パジコのUVレジン(アクリルレジン)「星の雫」は、クリスタルのような透明感のある美しい仕上がりに定評があります。硬化後は耐水性もあり丈夫です。ぜひお試しくださいね。
2、UVライト、UV-LEDライト
パジコさん
UVレジンにはUVライト、UV-LEDレジンにはUVライトかUV-LEDライトを使用します。数分でレジンを硬化させることができ、レジン制作には必須のアイテムです。
3、シリコーンモールド
パジコさん
光を照射させて硬化させるUVレジンには、シリコーン素材の透明のモールドがおすすめです。パジコのモールドは、磨きをしっかりかけているオリジナル日本製で、透明感あふれるツヤツヤの作品ができます。
4、アクセサリーパーツ
パジコさん
ピアスやネックレス、ヘアゴムなど、作りたいアクセサリーのパーツや金具を接着剤で貼り付けることで、簡単にアクセサリーにすることができます。
あると便利な道具:調色スティック&パレット
パジコさん
カラーレジンを作る際は、調色パレットにレジンを入れて、調色スティックで混ぜ合わせます。パレットはスティックで混ぜやすいように形も設計されています。残ったレジンはそのままライトで照射するとペリッと外すことができ、お手入れも簡単です。
その他、デコレーションをほどこすためによく使われるのがビーズやラメ、ドライフラワーです。基本的に、水と油を含むもの以外は、レジンに封入することができます。
【レジン初心者さん向け】かわいいアジサイピアスの基本の作り方
レジンアクセサリーを作る工程は大きく分けて4段階。実際に「アジサイのピアス」を作る過程を見ながら、大まかな工程を学んでいきましょう。
アジサイピアス作りに必要な材料と道具
- UV-LEDレジン星の雫ハード
- UV-LEDハンディライト
- シリコーンモールド(アジサイ)
- レジン着色剤 宝石の雫(パープル)
- 調色パレット
- 調色スティック
- 無穴パール(2mm)6個
- ピアス金具(丸皿)
- ピンセット
アジサイピアスの作り方
作り方手順
- レジンを入れる
- ライトでレジンを硬化させる
- アクセサリーパーツを付ける
- ライトで硬化させる
1、レジンを入れる
調色パレットに「UV-LEDレジン星の雫」、着色剤「宝石の雫(パープル)」を入れ、調色スティックでムラがなくなるまでよくかき混ぜます。
「シリコーンモールド(アジサイ)」のアジサイ(中)に着色レジンを入れます。
その上から、花の中心に無着色のレジンを1~2滴入れます。
2、ライトでレジンを硬化させる
UV-LEDハンディライトで照射し、硬化させます。
3、アクセサリーパーツを付ける
花の中心に無着色のレジンを少量付け、パールを3個乗せ、UV-LEDハンディライトで照射し接着させます。
4、ライトで硬化させる
花の裏側全体に無着色のレジンを塗り、中心にピアス金具を乗せ、UV-LEDハンディライトで照射し接着させます。
肌と触れる部分となるピアス金具との接着部分は、両面からしっかりとライトを照射し、レジンが完全に硬化しているかを入念に確認するようにしましょう。レジンが未硬化の場合、かぶれや荒れなどを引き起こすおそれががあります。
「アジサイのピアス」のできあがり。
レジンアクセサリーをきれいに仕上げるコツ
レジンならではの透明感をそのままに、美しく仕上げるためのポイントを教えていただきました。
パジコさん
封入物をレジンに入れると、パーツに含まれた空気から気泡が発生しやすいので、事前に封入物のみを一度レジンでコーティングさせてから、再度封入することをおすすめします。
レジンによって硬化時間が異なるため、「硬化した」と思ってすぐに触ってしまうとやけどや指紋付着、透明感の低下の原因になります。着色した場合は特に、両面に少し多めに光を当て、完全に硬化させるようにしましょう。
監修 / 東ちづる(ひがしちづる)
株式会社パジコ 商品部 チーフクリエイター。粘土、レジンの製造メーカー(株)パジコの商品企画、デザインを担当。
「UV-LEDレジン 星の雫」や「レジン着色剤 宝石の雫」等パジコのレジン商品を手掛ける。
レジンについての知識や注意点を学んだところで、ここからは、素敵なレジンアクセサリーのレシピ記事をいくつかピックアップしてご紹介します。
それぞれの記事に詳細な手順が載っているのでぜひ参考に、レジンアクセサリー作りにチャレンジしてみてくださいね。
おしゃれでかわいいレジンレシピ7選
透明感が美しい「グロス&マット雫のピアス」の作り方
艶やかな雫とマットな雫を連ねた、揺れるタイプのピアスです。クールなアシンメトリーデザインもポイントです。
洗練されたデザインで一見難しそうですが、以下でわかりやすく説明していますので、ぜひご覧ください。
「雫ピアスの作り方」を詳しく見る
「鉱石イヤリング」の作り方
レジン専用の着色剤で作る、鉱石モチーフのイヤリングです。色鮮やかなグラデーションに思わずうっとり。
透明感のある鉱石とレジンは相性がよく、自分が好きな色で鉱石を作ってみましょう。
「鉱石イヤリングの作り方」を詳しく見る
「花びらのボタン型リング」の作り方
バラの押し花で作る、アンティークな雰囲気のリングです。コーディネートのワンポイントにぴったり。
お好みの押し花でアレンジして作ってみてはいかがでしょう。
「花びらのリングの作り方」を詳しく見る
「プレートビーズピアス」の作り方
ドライフラワーをプレートに閉じ込めて作るピアスです。お好みの色、形のドライフラワーで作ってみてくださいね。
「プレートビーズピアスの作り方」を詳しく見る
色の移ろいが美しい「オーロラピアス」の作り方
レジンで表現するオーロラの作り方をご紹介しています。
一度やり方を覚えればレジンアイテム作りのデザインの幅が広がりますよ。ぜひチェックしてみてください。
「オーロラのピアスの作り方」を詳しく見る
「お名前キーホルダー」の作り方
入園入学準備にもおすすめの、お名前入りキーホルダーの作り方をご紹介しています。
お子さんのよろこぶ顔を思い浮かべながらぜひ一緒に作ってみましょう。
「お名前キーホルダーの作り方」を詳しく見る
「レジンコースター」の作り方
ドライフラワーで作るレジンのコースターは、食卓をかわいく演出してくれますよ。
簡単におしゃれに仕上げることができるので、初心者の方にもおすすめです。
「レジンコースターの作り方」を詳しく見る
初心者におすすめ!レジンキット3選
手元に届いたらすぐに制作に取り掛かることができるレジンキットをご紹介します。作り方もついているので、初心者の方でも安心ですよ。
3種類のブローチづくりが楽しめる
初級編・中級編・上級編の3種類のブローチを段階的につくることができるキットです。
セットになっているイラストを閉じ込めてつくることができるので、完成度が高いのが嬉しいポイント。完成した作品はプレゼントとしても喜ばれそうですね。
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爽やかな空が広がる球体デザイン
美しいブルーのグラデーションの中にぷかぷかと雲が浮いているような球体をつくることができます。
セットになっているチャームを付ければかわいらしいキーホルダーに。お子さまと一緒につくってみるのもいいですね。
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鮮やかな「いちご」にくぎづけ
見ているだけで楽しい気持ちになるような、押しフルーツを使ったスマホケース。
説明書に加え、動画を見ながら制作することができます。いちごや押し花を好みの位置に配置して、世界にひとつだけのスマホケースをつくってみてくださいね。
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minneで購入できるおしゃれなレジンアクセサリー7選
レジンならではの透明感が美しいアクセサリー。ネックレスやリング、ブローチなどさまざまなアイテムをご紹介します。
アシンメトリーデザインが個性を発揮
カーブのかかった四角いフォルムが角度によってきらりと輝くデザイン。
ひとつは押し花を閉じ込めて、もうひとつはこっくりとした深い赤のマーブルカラーなので、左右で雰囲気を変えて楽しむことがですます。
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レジンの中にそびえ立つ富士山
「富士山」をイメージしてデザインされたウッドレジンリング。
シンプルながらも高さがあるので、身につけると存在感抜群。手元のアクセサリーはこれひとつで十分です。男女ともにお使いいただけるデザインですよ。
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天然石の自然な形を活かしたバレッタ
天然石を組み合わせた、世界にひとつだけのバレッタです。
レジンでコーティングすることによって、つや感をプラス。動くたびにさりげなく揺れ動くタグのゴールドパーツがアクセントに。
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神秘的なカラーに視線集中
思わずうっとりと見惚れてしまうような、美しいオレンジ色の夕焼け空をイメージしてつくられたリングです。
暖色系の色が複雑に混じり合い、唯一無二の世界観を生み出しています。ネイルとの色合わせも楽しみたい作品です。
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色鮮やかなミモザをそのままに
色鮮やかなミモザをレジンに閉じ込めた、神秘的なデザイン。
ミモザのイエローとゴールドの相性もよく、小ぶりながらも顔周りをパッと明るく演出してくれます。シンプルなトップスに合わせたいアイテムですね。
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ドレスアップシーンにも似合うバングル
コーディネートやシーズンを問わず使いやすい、クリアバングルです。
表面には繊細なカットが施され、角度によって美しく光を反射します。シンプルなデザインなので、お手持ちのブレスレットなどと重ね付けしても◎。
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どこかレトロなデザインが魅力
ヴィヴィッドな色使いで、耳元に華やかさをプラスしてくれる耳飾り。
陶土で成形・着色し焼成したのちに、塗料を何層にも塗り重ね、さらにレジンでコーティングして仕上げられています。縁がゴールドになっていたり、細部までこだわり抜かれたデザインが魅力。
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アクセサリー以外も取り入れよう!レジンアイテム3選
レジン=アクセサリーというイメージが強いですが、実はアクセサリー以外の作品もいっぱい!厳選して3つのあイテムをご紹介します。
月をイメージして制作された掛け時計
お部屋の中に月が浮いているように見える、幻想的な時計。ひとつずつ手づくりのため、色味やクレーターの形が異なるのもまた魅力的です。
秒針は「スイープセコンド(こちこち音がならないタイプ」にするなど、細かい気配りも嬉しい一品。
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揺れと影を楽しむサンキャッチャー
クリスタルボールとレジンでつくられた水色のサークルモチーフを組み合わせた美しいサンキャッチャー。
時間帯によってさまざまな表情を楽しむことができるので、いつ見ても飽きません。爽やかな色合いなので、お部屋のアクセントにもぴったり。
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ネイルのようなニュアンスのスマホケース
ゴールド×ホワイトのシンプルな配色で、どんなカラーのスマホにも合わせやすいアイテム。
中心部分にはデザインがないので、ショップカードやシールを挟んで、オリジナリティをプラスするのもおすすめですよ。
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レジンのよくある質問
レジンにはどんな種類がある?
レジンは主に「UV(アクリル)レジン」と「エポキシレジン」「ウレタンレジン」があります。作りたいアイテムの大きさや厚さなどにあわせて、適正なレジンを使うようにしましょう。
それぞれの特徴などを本記事「レジン液の種類と特徴」で解説していますのでご覧ください。
レジンアクセサリーを作るのに必要な道具は?
レジンのアクセサリー作りに必要な基本の道具は、レジン液、UVライトまたはUV-LEDライト、シリコーンモールド、アクセサリーパーツです。カラーレジンを作る際は、調色パレットや調色スティックがあると便利ですよ。
それぞれの道具を画像とあわせて本記事「レジンアクセサリー作りに必要な道具と材料」で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
レジンアイテムの保存方法は?
レジンは、直射日光(紫外線)に弱く、浴び続けてしまうと黄色く変色してしまいます。直射日光が当たらない場所で保管します。
また汚れを放置しておくとそこから変色する恐れがあるので、きれいに拭き取ってから保存しましょう。
レジン液のきれいな落とし方は?
レジンをこぼしてしまったときは、まず、布やティッシュで拭き取ります。それでも落ちない場合は、レジンクリーナと呼ばれるレジンの拭き取り専用のクリーナーを使います。
レジンクリーナーがない場合は、エタノールなどアルコール類を使うのもおすすめです。
minneでレジンキットやレジンアイテムを探してみませんか
レジンの作り方を中心にご紹介しました。レジン作り未経験という方も「これなら挑戦できるかも」という気持ちになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
minneでは、届いたらすぐに作り始めることができるレジンキットをはじめ、アクセサリーや雑貨などがそろっています。ぜひチェックしてみてくださいね。
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