小上がり和室とは?メリット・デメリットと失敗しないポイントを解説

小上がり和室とは、リビングなどの床から一段高く作られた和室のことです。もし、小上がり和室を作ることを考えているのであれば、小上がり和室の「使い方」や「必要性」を判断し、ぜひ快適な空間を手に入れてください。

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小上がり和室とは?メリット・デメリットと失敗しないポイントを解説
ゼロリノベ

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小上がり和室とは?メリット・デメリットと失敗しないポイントを解説

小上がり和室1

小上がり和室とは、リビングなどの床から一段高く作られた和室のことです。

 

小上がり和室2

リフォームの一例として写真で見たことはあるものの、実際はどのようなものなのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

もし、小上がり和室を作ることを考えているのであれば、小上がり和室の特性をしっかり踏まえ「どういう使い方をするか」について事前によく検討することが大切です。

というのも、デザインに惹かれて作ったものの「結局ほとんど使っていない」「想定していた用途に合わず使えない」と後悔する声が少なくないからです。

小上がり和室の特性としては、「おしゃれ」「収納にも便利」という大きなメリットがある一方で、「圧迫感を感じる」「段差が移動の負担になる」などというデメリットもあります。

こうしたメリットとデメリットの双方をきちんと踏まえて検討すれば、「こんなはずではなかった」という事態を防ぐことができるでしょう。

この記事では、

・小上がり和室とはどういうものか

・小上がり和室の事例と使い方

・小上がり和室のメリット・デメリット

・小上がり和室の成功談・失敗談

・小上がり和室をおすすめする人、おすすめしない人

について解説します。ここまで読むと小上がり和室の特性が把握でき、「小上がり和室をどう使うか」また、「小上がり和室がそもそも必要かどうか」という判断をすることができます。

続いて、

・小上がり和室を作る時に気を付けるべきポイント

についても解説します。これは、用途にあった小上がり和室を作るために必要なチェックポイントです。小上がり和室を作る際には注意しましょう。

小上がり和室のこれらの情報をよく踏まえて、小上がり和室の「使い方」や「必要性」を判断し、ぜひ快適な空間を手に入れてください。

 

 

1.小上がり和室とは

冒頭でも述べたように、小上がり和室とは、畳の面がリビングなど他の床面から一段高く設けられた和室のことです。従来の独立した和室と異なり、リビングなど他の空間の一角に設置されるパターンが多く見られます。

ここでは、小上がり和室とはどういうものか、さらに以下4つの視点に基づいて詳しく紹介します。

・小上がり和室の事例

・使用シーン

・設置費用の相場

・フラットな和室との違い

 

1-1.小上がり和室の事例

小上がり和室と一口に言っても、さまざまな設置スタイルやパターンがあります。具体的に事例を見てみましょう。

 

【リビングの一角に設けるタイプ】

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小上がり和室の設置パターンで最も多いのはリビングの一角に設置するケースです。段差のある和室が、空間に立体感を与え、リビングのアクセントになります。

 

【個室としても使える間仕切りタイプ】

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小上がり和室は、ふすまや扉といった間仕切りを設けることで、個室としても使用可能です。段差があることで普通の和室とは異なった趣を感じさせます。

 

【勉強部屋としてカウンター机を設置するタイプ】

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小上がり和室を勉強部屋や書斎として使うことを想定し、カウンターデスクを壁に設置するタイプもあります。小上がりの段差を椅子として有効に活用しています。

 

【限られたスペースを有効活用して設置するタイプ】

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小上がり和室は、壁や扉がなくとも高さだけで部屋としての空間を作り出します。仕切りがないため、限られたスペースでも開放感のある和室を作ることが可能です。

写真の例のように、廊下のそばに設置された和室は、壁やふすまがないことで見通しのよい広々とした空間を生み出します。

 

【収納スペースを設けたタイプ】

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小上がり和室は、床下に収納スペースを作ることができます。30~40cmほどの段差があれば、大容量の収納スペースを確保することが可能です。

 

【畳のデザインを重視したタイプ】

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小上がりの和風の空間と、リビングの洋風の空間に、より一体感を持たせたい場合は、和室の畳を縁のない琉球畳にすることも可能です。

畳の選択肢としては、伝統的な縁付き畳、琉球畳、カラー畳などがあります。また、小上がり和室の上に棚などの家具を置きやすくするため、床の一部をフローリングにするケースも少なくありません。

以上のように小上がり和室はさまざまなタイプがあります。用途によって、タイプを選んだり、タイプを組み合わせたりすることが可能です。

 

1-2.小上がり和室の使い方

小上がり和室を作る際には「作ったけど使えなかった」ということのないように、どういう使い方をするかを事前に検討しておくことが大切です。

ここでは、実際に小上がり和室をどう使うのか、使い方の具体例を見ていきましょう。

 

【リビングでの腰掛けとして】

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リビングに設置された小上がり和室の使い方として最も多いのが、椅子やソファーのように気軽に腰を掛けるという使い方です。

小上がりに腰を掛けることで、リビングの椅子やソファーに座っている人との目線の高さも合い、話しがしやすくなります。多くの来客があるときにも、座る場所が充分に確保できて便利です。

 

【家族の憩いの場として】

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小上がり和室は、家族の憩いの場としても快適に使えます。リビングのフローリングより高さがあるため、地べた感がありません。

また、フローリングのホコリが入らず清潔感があり、床面も柔らかいため気軽に横になることができます。子どもから大人まで心地よくくつろげる場所として、利用できます。

 

【子ども部屋、子どもの遊び場として】

小上がり和室11

小上がり和室は、小さな子どもの部屋としても使えます。畳に適度なクッション性があるため、子どもにとっても遊びやすいスペースです。

高さがあるため、子どもが遊んでいるときにリビングから様子を見守りやすいことも利点です。赤ちゃんのおむつ替えや赤ちゃんのお昼寝の場所としても使いやすい空間といえます。

 

 

【多目的の作業スペースとして】

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小上がり和室は多目的作業スペースとしても活用できます。地べた感のない広いスペースのため、気軽に座って物を広げることが可能です。

洗濯物をたたんだり、アイロンをかけたり、書類を広げたりするスペースとして使われています。

カウンターデスクを設置したタイプだと、勉強をしたり仕事をしたりするスペースとして用途も広がります。


 

【収納スペースとして】

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小上がり和室は、床下を大きな収納スペースとして活用するケースが多く見られます。大きなものから細々としたものまでさまざまな収納が可能です。

小上がりを子どもの遊び場として使い、収納スペースをおもちゃ道具の片付け場所として使えます。また、小上がりを寝室として使い、日中、収納スペースに布団を片付けるという使い方も可能です。

 

【来客用の寝室・応接間として】

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間仕切りを設けた小上がり和室の場合、来客があったときの応接室として使うことができます。仏事や法事といった和室が必要なときにも便利です。

また親戚や友人が泊まりに来た時に寝室として使うこともできます。以上が小上がり和室の使い方の例です。小上がり和室は、床上の空間、床下の空間ともに便利な用途があるのが特徴といえます。

 

1-3.小上がり和室の費用相場

小上がり和室を検討する際には、「実際に作ると、一体いくらかかるのか?」という費用面のことも気になりますよね。次に、小上がり和室を作る際にかかる費用の相場を紹介します。

 

1-3-1.リフォーム・後付け

1)完全作りこみの場合

リフォームで小上がりの和室を設置する際の相場は、3畳という小さなスペースでも15万円はかかります。小上がり和室を後付けで設置するときの相場は下記のとおりです。

 

小上がり和室15

小上がり和室を作る場合、多くの場合、床下収納はオプション扱いです。床下収納は、大工や職人がオーダーメイドで作るため費用は高くなります。特に収納の「引き出し」の造作にはコストがかかります。

例えば、4.5畳の小上がりに床下収納をつけたい場合の費用の目安は、最低30~40万円(=4.5畳の費用相場「20万円~」+床下収納造作の追加費用「10~20万円」)です。

2)「収納付き畳ユニット」を使用する場合

小上がり和室についてコストを抑えたい場合は、メーカー既製品の「収納付き畳ユニット」を活用するのもひとつの手です。

特に、床下収納を付ける場合は、工務店に依頼しても「収納付き畳ユニット」をすすめられることが少なくありません。

畳ユニットの場合、例えば4.5畳だと、取付工事費と合わせて20万円前後で設置することができます。設置工事にかかる時間も1日程度ですみます。

 

1-3-2.新築の場合

新築の場合は、建築の依頼先によってかかる費用が多少変わります。例えば、大手ハウスメーカーの既定プランで建築をしている場合で、プランを変更して小上がり和室を作ろうとすると、70万円前後の費用がかかると言われています。

一方、工務店に建築を依頼している場合は、施工前に相談しておくと、15万円前後の材料費の追加ですむケースが大半です。ただし、この場合も床下収納の造作、引き戸の設置については別途相談が必要になります。

 

1-4.フラットな和室との違い

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リビングに和室のコーナーを作りたい場合、最近は、フラットな和室のデザインをすすめられることもあります。

そのため「小上がり和室とフラット和室で一体どう違うのか、どちらがいいのか」と悩むこともあるかもしれません。そこで、小上がり和室とフラット和室の違いを次に紹介します。

 

小上がり和室17

小上がり和室とフラット和室との共通点は、和の空間としてのくつろぎやすさです。異なる点として、小上がり和室は、立体的で空間にメリハリがつきおしゃれだといわれますが、フラット和室は、空間にそうしたメリハリを作ることはできません。

また、小上がり和室は、床下に収納力がありますが、フラット和室に収納力はありません。フラット和室が小上がり和室のより優れている点は、床の高さがリビングと同一なためバリアフリーの空間として使えることです。

また、高さがない分、圧迫感を与えず平面的な広さを感じさせます。費用面でも、フラット和室も畳の費用と工事費はかかりますが、小上がり和室ほど高くはありません。

和の空間が欲しいものの、小上がり和室のデザイン性や腰の掛けやすさ、収納力といったメリットに関心のない人は、フラット和室でもよいかもしれません。

しかし、リビングという空間に小上がり和室を作ることの利点・欠点は他にもあるため、次に小上がり和室のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

 

2.小上がり和室の7つのメリット

先にも述べた通り、リビングに小上がり和室を併設することが多く見られます。小上がり和室をリビングに併設した場合のメリットはさまざまにあります。具体的には次のようなものです。

 

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それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

2-1.リビングの空間に立体感が出ておしゃれになる

小上がり和室をリビングのフローリングに設置すると、その段差により空間に奥行きと立体感が生まれます。

高さによって生まれる部屋のような独特の空間が、リビングのアクセントとなりおしゃれな空間を演出します。

 

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フローリングをただ平坦に使うよりも、空間に変化が出てデザインに面白みが増します。

 

2-2.腰を掛けやすくソファーや椅子として使える

小上がり和室は、高さがあるため腰を掛けやすいのも特徴です。腰を掛けやすいため、リビングのソファーや椅子として利用することができます。

 

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実際にはリビングのソファーや椅子と合わせての利用が多くみられますが、小上がり和室の場合、広さもあるため腰を掛けながら傍らに物を置いて作業することもできます。

また、来客などで人が多く椅子やソファーでは足りないといった時にも、座る場所が充分に確保できます。


 

2-3.寝転がりやすいゴロ寝スペースができる

高さがあることで地べた感がないため、寝転がりやすいというメリットもあります。リビングのフローリングには寝転がりにくくても、小上がり和室であれば、気軽に寝転ぶことができます。

 

小上がり和室21

また、ソファーに寝転ぶより広さがあってゴロ寝ができます。畳のクッション性と心地よい肌触りで快適に横になることができます。

 

 

2-4.ライフスタイルに合わせた多目的スペースとして使える

地べた感がないうえに適度な広さが確保できるため、多目的スペースとして使えるのも利点です。

フローリングのホコリやゴミが入りにくい空間であるため、フローリングより清潔感のある空間で作業できます。

畳に座って、洗濯物をたたんだり、アイロンをかけたりと家事に使うことができます。また、赤ちゃんのおむつを替えたり赤ちゃんをお昼寝させたりする場所としても最適です。

 

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子どもの遊び場や、大人の書斎、ヨガやストレッチの場としても使うなど、さまざまな用途で使えます。

 

2-5.収納スペースが大きいため家の中がすっきりと片付く

床下に収納スペースを作った場合、かなりの収納場所が確保できます。床下への「隠す収納」ができるため、部屋の中がすっきりと片付きます。

 

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客用布団などの大型の収納もできるうえ、日々の子どものおもちゃの出し入れといった細々とした収納も可能です。


 

2-6.間仕切りを活用することで独立した部屋として使える

小上がり和室は、間仕切りをつけると、独立した個室としての空間となります。

 

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ふすまなどの仕切りでリビングなどの居住空間と一線を画することで、改まった応接室や客室、また寝室として活用できます。


 

2-7.ベッドのようにも使える

小上がり和室は、布団を敷くとベッドのようにも使えます。高さがあるため、ベッドのように起き上がりも簡単です。

実際にベッドを置く場合と異なり、小上がり和室の場合は布団をしまえば居住スペースとして使えるため、場所を有効に使うことができます。

 

3.小上がり和室の6つのデメリット

リビングに設置する小上がり和室には、次のような6つのデメリットがあります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

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3-1.リビングが狭いと圧迫感を感じさせる

リビングに設置される小上がり和室は、デザインや広さ、高さによっては圧迫感が出て、リビングを狭く感じさせることがあります。

特に、狭いリビングや天井の低いリビングに小上がり和室を作ると窮屈さを感じさせます。小上がり和室は、段差を高くするほど、また、広くするほど強い圧迫感を与える傾向があります。

 

3-2.バリアフリーには向かない

小上がり和室は段差があるため、バリアフリーの生活環境には向きません。

小上がり和室は腰を掛けやすいため、高齢者の寝起きや車椅子からの乗り降りが楽だと言われる反面、車椅子での移動そのものの邪魔になることがあります。

また、特に足の上げ下ろしがつらい高齢者には、小上がり和室とリビングの行き来が大きな負担となることがあります。

 

3-3.落下・転倒の危険がある

腰の掛けやすい高さの小上がり和室は、よちよち歩きの乳幼児などが落下するとケガをする危険性があります。

子どもの遊び場ともなる小上がりですが、子どもがとても幼い時期には落下することがないよう注意しましょう。

また、子どもだけでなく、大人もうっかり転倒することがあるため、利用する際の足元には気を付ける必要があります。

 

3-4.ライフスタイルの変化で邪魔になることも

ライフスタイルの変化で小上がり和室が邪魔になることもあります。

かつては子どもの遊び場として大活躍した小上がり和室も、子どもの成長につれ使われなくなることが少なくありません。

また、家族に介護が必要となった場合、小上がり和室があるとバリアフリーの環境を作る妨げにもなります。

生活習慣が変わることで使えなくなるなど、邪魔になる可能性があることに注意が必要です。

 

3-5.お掃除ロボットでの掃除が難しい

現在多くの家庭で重宝されているお掃除ロボットは、勝手に部屋を行き来して掃除をしてくれるのがメリットです。

しかし、小上がり和室には段差があるため、「リビングを掃除するついでに小上がりの畳も掃除する」ということができません。

小上がり和室の掃除についてはリビングと分けて行う必要があります。

 

3-6.テレビ、棚やソファーなど、家具の配置の自由度が下がる

小上がり和室があるため、リビングの家具の配置が、ある程度限られることがあります。

小上がり和室からもテレビを見たい場合は、テレビの配置が小上がり和室から見える位置に限られます。

また、小上がり和室の収納扉の開け閉めのため、棚を置くことができないということも少なくありません。

ソファーと小上がり和室の配置によっては部屋が狭く感じられることがあるため、ソファーの置き場所が限られることもあります。小上がり和室によって、家具の配置の自由度は下がるといえます。

 

4.小上がり和室でよくある成功談・失敗談

小上がり和室については、「実際に作ってみて作って良かった!」という意見もあれば、「こんなはずではなかった……」と後悔する意見も聞かれます。

メリット・デメリットを把握していても、実際に作るとなると、どういう成功パターンや失敗パターンがあるのか気になりますよね。ここでは小上がり和室のよくある成功談や失敗談について紹介します。

 

4-1.成功談

小上がり和室の成功談としては次のような意見が見られます。

【家族のくつろぎ場所として重宝】

・小上がりに腰掛けて、そのままゴロ寝するのが習慣に。畳が適度に柔らくて居心地がよく、12畳のリビングより、4.5畳の小上がり和室に長くいるようになった。

・高齢の母は、「ソファーより硬めの小上がり和室の方が、立ったり座ったりするのに楽だ」と言ってよく使っている。

【子どものスペースとして大活躍】

・子どもがおもちゃを広げたり、大人が横になったりと家族のくつろぎ場所として使い勝手がいい。

・子どものおむつ替えが手軽! 子どもをポンと寝かしておむつを交換してそのまま昼寝もさせている。

・子どもが散らかしたおもちゃも、とりあえず小上がりに置けば、リビングが片付くので大助かり。

【収納で大助かり】

・床下の大きな収納を作るのにお金がかかったが、今ではとても重宝している。普段使わないものや大きなものがしまえて、家の中がとてもスッキリしている。

・夜は寝室として使っていて、日中は床下収納に布団を入れてくつろぎ場所として使っている。

【来客時のスペースとして活用】

・実家の両親が遊びに来るとき、寝室やくつろぎ場所として使ってもらっている。

・来客があったときに、ソファーがうまっていても困らない。

成功談としては、小上がり和室を日常の「くつろぎの場所」や「子どもの遊び場」として活かせているという意見が多く見られます。また「収納スペース」として重宝しているという意見も少なくありません。来客が多い家では「来客用のスペース」として活用されていることがわかります。

 

4-2.失敗談

小上がり和室の失敗談としては次のような意見があります。

【思っていたほど使わない】

・用途を考えずに作ったうえに和洋折衷のデザインが気に入らず、使っていない。リビングを普通に広く設計すればよかったと後悔している。

・和室が欲しいと思い無理に小上がり和室を作ったにもかかわらず、今では後悔している。狭いリビングに作ったせいかリビングも小上がりも窮屈で落ち着かない空間になってしまった。

・とりあえず物を置くのに便利だと物を置いているうちに、ただの物置になった。

・来客が実際には多くないため、想定していた客室としての利用はほとんどない。

【使い勝手が悪い】

・3畳というスペースのせいか、くつろぐには窮屈に思えて、徐々に使わなくなった。

・畳の上に家具が置きにくい。小上がりの一部をフローリングにすればよかったと悔やんでいる。

・床下の収納スペースの開け閉めが面倒で使わなくなった。

【生活動線の邪魔に】

・小上がりの一角(でっぱり)が、リビングを行き来するときの生活動線に引っかかって邪魔。足をぶつけやすい。

・小上がりの和室の奥にコートハンガーなどがあり、毎日頻繁に小上がりを上り下りするうち、段差がつらくなってきた。

【時間がたって使わなくなった】

・子どもが小さいうちは遊び場としてよかったが、子どもが成長してからは、ほとんど使わないスペースになった。

・家族の高齢化で介護が必要になり、車椅子が通りにくいので小上がりを撤去した。

失敗談については、「思っていたほど使わない」「使い勝手がイマイチ」という意見が多く見られます。事前に用途を考えないまま作ってしまったことへの後悔や、事前に想定していた通りに使えないという問題などがあるようです。

また「子どもが大きくなり使わなくなった」「車椅子を使うようになり邪魔になった」など、年月を経ることによるライフスタイルの変化で使わなくなったというコメントもあります。

 

 5.小上がり和室をおすすめできる人・おすすめできない人

小上がり和室のメリットやデメリット、成功談や失敗談を踏まえると、小上がり和室をおすすめできる人、おすすめできない人は、下記のように考えられます。

 

小上がりに腰掛けて26

 

5-1.おすすめできる人

下記のような人は小上がり和室を充分に活用することが想定されるため、小上がり和室を作ることをおすすめできます。

 

5-1-1.使用イメージが具体的に描ける人

小上がり和室を使うイメージが既に具体的に描けている人は、充分に活用できる可能性が高いためおすすめです。家族でくつろいだり、家事に使ったり、ときには仕事や趣味スペースとして活用したり……と既にさまざまな使い方が想像できる人にはおおすすめです。

 

5-1-2.子育て世代の人

子育て世代の人には、多様な使い方ができるためおすすめです。小上がり和室は、赤ちゃんのおむつ替えから子どもの遊び場所としても使えますし、家族の団らんの場所としても使えます。

時には書斎として仕事にも利用できますし、洗濯やアイロンといった家事にも、読書やヨガといった趣味にも利用可能です。家族が多く荷物が多い場合には、床下の収納スペースも大いに活用できるでしょう。

 

 5-1-3.限られたスペースに大型収納が欲しい人

限られたスペースに大型の収納場所が欲しい人にもおすすめです。居住スペースを維持しながら大容量の収納場所を確保することができます。床下の収納スペースという外からは見えない場所に片付けられるため、部屋をスッキリ綺麗に保つことが可能です。

 

5-1-4.ソファーでくつろぐより、床に寝転がってのんびりしたい人

ソファーでくつろぐより、床に寝転がってのんびりしたい人におすすめです。小上がり和室だと、フローリングと異なり、地べた感もなくホコリもたたず、快適にくつろげます。畳のクッション性や肌触りも心地よく感じられることでしょう。ごろりと横になってテレビを見たり読書をしたりすることができます。

 

5-1-5.来客が多い人

来客が多い人にもおすすめです。間仕切りで個室にできる場合には、応接間や寝室といったおもてなしスペースとして使えます。また、来客が多いときのソファー代わりとしても利用可能です。

 

 5-1-6.趣味で広い作業スペースが必要な人

趣味で日ごろから広い作業スペースが必要な人におすすめです。ヨガをしたりストレッチをしたり、お花を生けたり、パズルをしたりと広い作業スペースで趣味を楽しむことができます。

 

5-2.おすすめできない人

小上がり和室を作っても実際に使わなければ、スペースを持て余すことになります。そのため、使わない可能性の高い人にはあまりおすすめしません。

 

 5-2-1.具体的な使用イメージを描けていない人

小上がり和室の具体的な使用イメージのない人は、実際に小上がり和室ができると「こんなはずではなかった」と思うことが少なくありません。小上がり和室を作る際には、しっかり使用イメージを描いて用途にそった小上がり和室を作ることが大切です。

 

 5-2-2.小上がり和室のメリットに惹かれない人

収納スペースや寝転がる場所を必要としていないなど、小上がり和室のメリットに惹かれない人は、小上がり和室を作っても、使わない可能性が高いです。あまりメリットを感じられない小上がり和室に、限られたスペースをとられてしまうことになるためおすすめしません。

 

5-2-3.天井が低い、あまり広くないリビングに設置しようとしている人

天井があまり高くない場合や、リビングが広くない場合は、無理に小上がり和室を作ると圧迫感が出て窮屈な空間になりかねません。

窮屈さから快適な空間とはいえないスペースとなる可能性があるため、小上がり和室を作ることは避けた方がよいでしょう。どうしても和室のコーナーを設置したい場合は、フラットな和室が圧迫感もないためよさそうです。

 

5-2-4.小上がり和室のメリットよりデメリットが気になる人

小上がり和室のくつろぎやすさや収納力といったメリットより、圧迫感やバリアフリーでないなどのデメリットの方が気がかりな人にもおすすめしません。

小上がり和室は設置すると撤去にも費用と日数がかかるため、撤去も簡単ではありません。積極的に欲しいと思わない場合は無理に設置しないのが得策です。

その後やはり小上がり和室を設置したくなった場合でも、撤去もしやすく比較的安価な市販の置き型の畳ユニットを活用するという手もあります。

 

6. 小上がり和室を作る時に押さえておくべきポイント

小上がり和室を作ると決めた場合、気を付けたいポイント以下6つあります。

①小上がり和室の高さ

②小上がり和室の広さ

③小上がり和室の収納のタイプ

④扉や間仕切りの有無

⑤照明の選び方

⑥生活動線との兼ね合い

小上がり和室の「高さ」や「広さ」といったポイントは、その後の使い勝手に影響するため、充分に注意して決める必要があります。以下それぞれの気を付けるべきポイントを詳しく解説します。

 

6-1.最適な「高さ」を選ぶ2つのポイント

小上がり和室の「高さ」について、おすすめする基本的な高さは30~40cmです。ただし、何を重視するかによって、次のような選択肢が考えられます。

 

6-1-1.段差の上りやすさを重視するなら高さ20cmがおすすめ

小上がりの段差の上りやすさを重視する場合は、高さ20cmがおすすめです。20cmは階段1段の高さで上りやすい高さです。足の上げ下ろしのつらい高齢者でも20cmは行き来しやすい高さに相当します。

これ以下の10cmなどは、ただつまずきやすいだけでメリットがありません。デザイン面でも、20cmの場合は、高さからくる圧迫感がないためおすすめです。

ただし、高さ20cmの場合は、床下の収納スペースは確保できず、椅子のように腰を掛けることもできません。収納や椅子の用途では使えないことに注意しましょう。

 

6-1-2.収納・腰の掛けやすさは高さ30cm~40cmがおすすめ

収納や腰の掛けやすさを重視する場合には、高さ30cm~40cmの範囲がおすすめです。腰掛けとして立ち座りするには、最低30cm以上の高さが必要です。特に楽に座るには38~40cmがよいといわれています。

家のソファーの高さなどを参考に、使う人の使い心地で決めるとよいでしょう。床下を収納にする場合にも最低30cm以上の高さが必要です。参考までに、高さ30cmで床下収納に引き出しを作る場合、引き出しの高さは20cmほどになります。

床下収納を広げたいからといって40cmを超える高さにしてしまうと、今度は足で踏み越えにくい高さとなり、小上がりの上り下りの負担になるため注意が必要です。

 

6-2.最適な「広さ」を選ぶ3つのポイント

小上がり和室は、3畳、4.5畳、6畳が一般的です。中でも、4.5畳の小上がり和室が多く見られます。それぞれの広さのポイントを紹介しますので、用途にあった広さを選ぶようにしましょう。

 

6-2-1.「3畳」の場合

コンパクトなため、圧迫感を感じさせません。

リビングがあまり広くない場合や圧迫感を出したくない場合におすすめです。赤ちゃんがお昼寝をしたり、大人が一人寝転がったりするには十分ですが、子どもが2~3人遊ぶには手狭です。

間仕切りをつけると特に窮屈な印象です。1人分の布団の敷ける広さのため、1人用の寝室として使うことができます。

 

6-2-2.「4.5畳」の場合

小上がり和室として、一番多く利用されている大きさです。「和室」としての存在感が出ます。2~3人の子どもが遊ぶことができる広さで、2人分の布団が敷ける寝室として使えます。

4.5畳というスペース自体は1部屋の大きさとして広いとはいえませんが、リビングとつなぐことで開放的な広い空間として使えます。

 

6-2-3.「6畳」の場合

6畳は一般的な和室の広さです。小上がり和室としては大きい方で、間仕切りをしても充分な広さがあります。個室として充分な存在感があり、3人用の寝室として使うことができます。

 

6-3.収納タイプを選ぶ3つのポイント

床下収納を作る際には、使いやすい収納タイプを選ぶことが大切です。収納タイプは開け方によって次の3つのタイプがあります。

「引き出しタイプ」と「天面開口タイプ」と「跳ね上げタイプ」です。

それぞれに特徴があるため、用途によってタイプを選んだり、タイプを組み合わせて使ったりするのがおすすめです。

 

 6-3-1.引き出しタイプ

「引き出しタイプ」の引き出しを使って気軽に荷物を出し入れできます。ただし、4.5畳以上の大きさの場合、奥のスペースが使いにくいという短所があります。

収納スペースの大きさによっては、引き出しのみでなく、床面の蓋を開けて取り出す「天面開口タイプ」や「跳ね上げタイプ」と組み合わせるとよいでしょう。

 

【引き出しタイプの小上がり和室(畳ユニット)】

 

小上がりに腰掛け27

引き出しタイプの畳ユニットを購入することで、簡易の引き出し付き小上がり和室を実現することも可能です。

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6-3-2.天面開口タイプ

「天面開口タイプ」は畳の部分を蓋のようにして開けるタイプです。蓋を全て開けると収納の中が見渡せます。

大きい荷物の出し入れが可能です。ただし、小上がり和室の畳の上に物が置いてあると、蓋を開けられません。

使用頻度の低いものをしまうための収納スペースとして使うのがおすすめです。

 

【天面開口タイプの小上がり和室(畳ユニット)】

小上がりに腰掛けて28

天面開口タイプの畳ユニットを購入することで、簡易の天面開口収納付き小上がり和室を実現することも可能です。

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 6-3-3.跳ね上げタイプ

「跳ね上げタイプ」は収納スペースの蓋となっている畳を和室の床面から跳ね上げるように開けるタイプです。

蓋部分が大きく開くため、大きな荷物の出し入れができます。天面開口タイプと同様、畳の上に物が置いてあると、開けることができません。

収納のタイプには以上3つがあります。使用頻度の高いものは「引き出しタイプ」に収納し、使用頻度の低いものは「天面開口タイプ」か「跳ね上げタイプ」に収納するのがおすすめです。

 

【跳ね上げタイプの小上がり和室(畳ユニット)】

小上がりに腰掛けて29

跳ね上げタイプの畳ユニットを購入することで、簡易の跳ね上げ収納付き小上がり和室を実現することも可能です。

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6-4.扉や間仕切りは用途で選ぶ

個室として使う用途があれば、ふすまや扉といった間仕切りを設置するのがよいでしょう。

 

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仏事などで使うようなしっかりとした和室にしたい場合はふすまなどの間仕切りを選ぶとよいでしょう。

カジュアルな和室の場合は、ロールスクリーンを間仕切りにするのもおすすめです。間仕切りのデザインもさまざまにあるため、用途にあったものを選ぶようにするとよいでしょう。

 

 6-5.照明の選び方に注意

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小上がり和室の天井に照明を設置するときは、照明の形にも注意が必要です。小上がりに高さを設けた分、天井が近いため、吊り下げ型の照明を使うと、部屋に圧迫感を与えることがあります。

背の高い人が頻繁に使う場合には照明が邪魔になりかねません。和室はもともと天井が低い傾向にありますが、天井の低さが気になる人は天井埋め込み式のダウンライトなどを利用するとよいでしょう。

 

 

 6-6.「生活動線」と「家事動線」を考えて小上がり和室を設置する

「生活動線」に小上がり和室が入り込まないように注意しましょう。「生活動線」とは、生活を送る上で人が通るルートのことです。

例えば、朝起きて洗面所で顔を洗う、台所へ移動する、というような人が動くコースのことです。

「生活動線」のほか、洗濯や掃除などの家事の際に通る「家事動線」もあります。この「生活動線」と「家事動線」の途中に小上がり和室があると邪魔になります。

小上がり和室を設置するときは「生活動線」や「家事動線」に配慮した配置にするようにしましょう。

 

7.まとめ

以上、小上がり和室について紹介しましたがいかがでしたか。小上がり和室の使い方やメリット・デメリットが把握できたことと思います。

小上がり和室を作るかどうか迷った際には、小上がり和室のメリット・デメリットといった特性を踏まえて、「どう使うか」「必要かどうか」を判断するとよいでしょう。小上がり和室のメリット・デメリットは下記の通りです。

 

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こうしたメリット・デメリットを踏まえたよくある使い方は下記の通りです。

 

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これらの情報を踏まえて小上がり和室の使い方や、必要性について検討するとよいでしょう。小上がり和室の使い方が定まり、小上がり和室を作りたいと判断した場合には、「小上がり和室を通る時に押さえるべきポイント」も参考にしてください。

具体的な計画を立てる際に役立つことと思います。この記事の情報を、ぜひ、居心地のいい空間作りのために活用してください。

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